135/moment

135/moment
1993年 日本
『高橋幸宏、斎藤ネコが編曲で参加』

 135には本作の後も5枚ほどのアルバムがあるようですが、オーダーメイド・ファクトリーでCD化されているのはここまでです。5thアルバム。
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 彼らの特徴である東洋風メロディーに、フュージョン、サンバなどのアレンジを施しています。90年代らしいキーボードを強調した透明感、大陸を感じさせるおおらかさも本作ならではの味わい。

 編曲はいつもの林有三だけでなく、岩本正樹、高橋幸宏、斎藤ネコの三人が加わっています。高橋幸宏の楽曲はこちらの期待通り、キラキラポコポコしていてテクノ・ポップ度が高いです。

 今回の再発にはボーナス・トラックとしてシングル曲2曲が追加。みんなのうたに採用された「Catch~次の夏が来るように~」はゴダイゴとジャーニーを合わせたようなドラマティックさを持った曲で、こんな引き出しもあるのか、と感心しました。

愛から
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Lal And The People/Bad Case Of Blues

Lal And The People/Bad Case Of Blues
2016年 インド
『インドからやってきたブルース・ギタリストはゲイリー・ムーアが大好き』

 溜めに溜めたブルース・ギターが渋いことこの上なし。声域は狭いが感情を露わにしたヴォーカルも渋い。ゲイリー・ムーア以来の泣きのブルース・ギタリストではないのか。

 素晴らしいギタリストの名前はローヒット・ラルワニ。インドのボーパル地方出身。幼少の頃より(以下フェイスブックより抜粋)Albert King, Gary Moore, Albert Collins, T- Bone Walker, Stevie Ray Vaughan, Soulmate, Eric Johnson and many more.といったギタリストの音楽を聴き漁っていました。2014年、自身のバンドを結成。オルガン入りの4人編成でラル&ザ・ピープルという名義でEPを制作。それが本作となります。
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 さすがに2番目にゲイリー・ムーアの名前が来るだけに、こってりしたブルース・ハード・ロックが展開されています。ここでは枯れる前の80年代ゲイリー・ムーアをイメージして頂きたいです。早くもスターの貫録十分。ラルばかりが目立っているのは確かですが、バンドの演奏も素晴らしい。隙間を多めにとってルーズなインプロヴィゼーションを展開しており、ジャジーな瞬間もあります。特にキーボードの弾き分け加減が絶妙。

 欠点はデビューEPということで4曲しかないこと。通常、このボリュームの作品はスルーしているのですが、今回は例外的に紹介しております。是非、私と一緒にフルアルバムを渇望してみませんか?

Out Of The Blue
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Thundercat/Drunk

Thundercat/Drunk
2017年 アメリカ
『80年代のプログレのような、目まぐるしくも楽しい音楽』

 半魚人現る、という感じの強烈なジャケを切っ掛けとして聴いてみました。フュージョン、ソウル、テクノ、サイケ・ポップなどを混ぜ合わせた、幻想的なポップ・ソングが次々表情を変えて現れるカラフルなアルバム。既に様々なHPにレビューが掲載されていますが、その注目度も納得。楽しいアルバムです。
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 サンダーキャットは、ロサンゼルス出身のベーシスト。16歳の頃、スイサイダル・テンデンシーズのメンバーとして抜擢されることでプロデビュー。(彼の音楽性からすると意外な経歴です)セッション・プレイヤーとしてエリカ・バドゥなどの作品へと参加した後、2011年よりソロ・ミュージシャンとして音楽活動を開始しています。本作は3枚目のアルバム。
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 プロデューサーとしても活動しており、ミュージシャン仲間からも評価が高いサンダーキャットだけに人脈が広く、ゲストが豪華。ケニー・ロギンス、マイケル・マクドナルド、ケンドリック・ラマー、フライング・ロータス、ファレル・ウィリアムズ等々。

 土台となっている音楽はフュージョンですが、ソウルの持つ温かみとテクノ・ビートによる無機質さが混ぜ合わさった結果、極上のサイケデリック・ミュージックに仕上がっています。影響されているのかは不明ですが、ソウル、テクノの要素を取り入れたイエスやバグルスのような、80年代のプログレのような、目まぐるしくも楽しい音楽だと感じました。1分台を多く含んだ20曲という曲数をスムーズに聴かせる構成力もプログレッシヴ。先述したゲストを引き立たせる楽曲、アレンジが用意されており、それがカラフルさに拍車を掛けています。

Thundercat - 'Show You The Way (feat. Michael McDonald & Kenny Loggins)
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ANDY BOWN/GONE TO MY HEAD

ANDY BOWN/GONE TO MY HEAD
1972年 イギリス(アメリカ原盤)
『バラードがいい』

 以前レビューしたジューダス・ジャンプにも参加していたアンディ・ボウンのファースト・ソロ作です。いわゆる「明るいエロ」路線のジャケで本作のことは覚えていて、CD化されたのを機に聴いてみました。
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 本作で、アンディ・ボウンはヴォーカルとアコギを担当。若干、パワー不足ですが、若干しゃがれた男前な歌声を披露しています。バックのメンツはなかなか豪華。まずギターにピーター・フランプトン。ドラムにミッキー・ウォーラー、ピアノにジミー・ホロヴィッツ、バック・ヴォーカルにレスリー・ダンカンというラインナップ。

 バンド・スタイルの曲とSSWタイプの曲が混在している中途半端な内容ながら、各楽曲はなかなかに聴かせてくれます。一部、アレンジを盛り過ぎている感じの曲があるのが玉にきず。英SSW作品をコレクションしているのであれば、後悔しないであろう好作品です。

The Mourning Leaves

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Brent Cash/ The New High

Brent Cash/ The New High
2017年
『時代に関わらず生み出される良質ポップ』

 今回初めて遭遇したシンガーソングライター、ブレント・キャッシュ。甘く爽やかなサウンドと歌声がノスタルジックで魅力的・・・・・・と思っていたら、既にポップファンの間で人気を獲得している方だったようです。
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 ジョージア州アセンズ出身、2008年にデビューして以来、2枚のアルバムを発表。マイペースに活動しているようで、本作はようやく届けられた6年振り3枚目のアルバムとなります。

 各ショップの絶賛コメントを見るにつけ、もういいかなという気持ちも芽生えてきますが、一応感想を書いていこうと思います。ピアノ弾き語りによるSSWスタイルを土台にしつつ、ブッダ系サンシャインポップ、モータウン、AORなどの要素を融合させたポップ・ミュージックをやっています。フルートやコーラス、ストリングスが被さる洗練されたアレンジが見事でピアノ、ヴォーカルを引き立てた足し過ぎない音作りが見事。キラキラとした鍵盤の眩しさとは裏腹に、ヴォーカルは落ち着いており、内省的な雰囲気があります。
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 アコギ弾き語りやストリングスをたっぷり詰め込んだ曲など引き出しが豊富で、一気に聴きとおせる充実のアルバム。

I'm Looking Up
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