Judas Jump/Scorch

Judas Jump/Scorch
1970年 イギリス
『絶妙にビートルズをかすっている』

 70年代にリリースされたブリティッシュ・ロックの作品もあらかたCD化が済んでしまった21世紀の今日この頃。もう重箱の隅をつつくようなマニアック作しか残されていない、という状況の中で、そういったタイトルばかり(いや、王道の名盤も混ざっていますが)を再発してくれるBIG PINK。このレーベルのおかげで、英国ロック・マニアの好奇心は満たされるのであります。

 今回取り上げるのはジューダス・ジャンプ。実は2015年に再発されていたものの(2009年にもブートっぽい再発盤あり)、B級感漂う、金粉まみれなジャケに臆してこれまで手が出ませんでした。
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 まずは小西勝氏の解説に目を通します。若き日のピーター・フランプトンが在籍していたことで知られるザ・ハードの残党メンバー達が組んだグループ、ということは知っていましたが、ここではその主要メンバーであるアンディ・ボウンを始めとする各メンバーの詳細な経歴が載っていました。オーディエンスにも繋がっていたグループだったようです。もちろん本作が唯一のアルバムです。尚、大手であるパーロフォンからリリースされてことで知られています。

 サイケ・ポップ通過後でプログレ勉強中、というサウンドで雑然としていてアンダーグラウンドな内容です。ブロッサム・トゥーズに通じるサイケデリック・ポップ。オルガン、フルート、ブラスを交えたハード・ロックなバンド・アンサンブルで、演奏は素晴らしい。この時期の英国ロックらしい捻くれた曲展開が楽しめます。B級と割り切れば結構イケます。

Rockin' Chair

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杉野清隆/メロウ

杉野清隆/メロウ
2008年 日本
『これがメロウか』

 メロウ、と言われると叙情や哀愁、穏やかな音楽を連想してしまうのですが、本来は豊潤な、甘美な、という意味の形容詞なのですね。先のイメージはメロウな夕焼けが似合う音楽、というところから連想されたものなのでしょう。とにかく分かりやすいタイトルです。
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 金沢を拠点に活動している杉野清隆によるセカンド・ミニ・アルバム。メロウというイメージそのままのメロディーは、ルーツにカントリーを持っているのが特徴。大サビのCメロまでドラマティックに盛り上げる凝った作曲が素晴らしい。そしてギターは、一音を伸ばして揺らす。更にダンディな歌声。たまに無償に聴きたくなるアルバムです。

馬/杉野清隆 in メロメロポッチ
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2016年度音楽作品総括 洋楽編

 本日は洋楽の2016年度まとめ記事です。
2016年は自分がブログを始めてから最も洋楽の新譜の質が充実していた年でした。
その為、10枚を選ぶのも特別に楽しみながら苦労しました。
 
 実は『LP/Lost on You』を10枚の中に選んでいたのですが、
ヨーロッパで2016年に発表されたものの日米などでは2017年のアルバムだったため、
彼女がアメリカ出身であることも考慮して2017年度の作品として扱うこととして除外しました。

 もし気に入ったものが見つかったら気軽にSpotifyなどで試してみてください。


タイトルからレビューへ飛びます。画像からはyoutubeへ飛びます。

☆ベスト10入りアルバム7枚(ABC順)




 

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2016年度音楽作品総括 邦楽編

2016年度音楽作品総括 邦楽編

 2016年は洋楽ばかりを聴いてしまっていました。思えば邦楽をもう少し聴いておくべきだったかな、と。今からでも未聴の作品を復習していこうと思います。少しずつ聴いていた中から10枚を選びました。(ミニアルバム、カバーなどは除外)

総括記事ではいかに新しい提案をするか、が肝だと思うので、フレッシュな新人をひいきする傾向があります。

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ただしレビューが追いついておらず、タイトルからリンクに飛べないものもあり。
随時、更新しますのでしばしお待ちください。

☆ベスト10入りアルバム7枚(あいうえお順)

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COLOSSEUM/COLOSSEUM LIVE

COLOSSEUM/COLOSSEUM LIVE
1971年 イギリス
『盛り上がったライヴの後におかわりが欲しくなったらこれだ』

 2016年、コロシアムの紙ジャケも何度目かの再発となりました。今回の紙ジャケには赤半透明のポリ・スリーヴが付いてくるとのことで・・・・・・最初、内ジャケの写真を見るのに邪魔だな、などと罰当たりなことを考えてしまって申し訳ございません。貴重なオリジナル盤にまた一歩近づいたということでロマンがありますね。
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 コロシアムの作品群では本作とセカンド『ヴァレンタイン組曲』のジャケをキーフが担当しています。その上、中身も充実しているので、自然とその2枚に人気が集まっています。

 コロシアムは1968年に結成されたジョン・ハイズマンを中心とした、ジャズ・ロック・グループ。ジョン・ハイズマンはグレアム・ボンド・オーガニゼーションやジャック・ブルースのグループで活躍していたドラマー。コロシアムはセッション・プレイヤーが集まって結成されており、何度かのメンバー・チェンジを経て、デイヴ・クレムソン(g)、マーク・クラーク(b)、ディック・ヘクストール・スミス(sax)、デイヴ・グリーンスレイド(key)、クリス・ファーロウ(vo)というメンバーが集結し、4枚目となる本作(ライブ盤)が制作されました。

 本作の魅力はまず、パワフルなインター・プレイの応酬でしょう。クリームの流れを受け継ぎながら、よりプログレッシヴな楽曲展開が特徴です。加えて暑苦しいクリス・ファーロウのヴォーカルが、エネルギッシュな演奏と相乗効果を生み出していることもポイント。ジャズ・ロックではあるものの、ギターとヴォーカルの粘っこいブルース魂が音楽性にかなり影響を及ぼしています。「派手でかっこいいことをやりたい!」という演奏者たちの純粋な気持ちが伝わる、アツイパフォーマンスが堪能できます。収録曲はコロシアムのレパートリーは少なく、カバー中心。ジャニスの「サマー・タイム」も飛び出すなど、アドリヴが盛りだくさんであり、あまり原曲のことは気に留めずに楽しめることでしょう。

Lost Angeles
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