空気公団/ダブル

空気公団/ダブル
2016年 日本
『もっとセンチメンタルを』

 近年、活発なリリースを続けてくれている空気公団の新作。2012年に発表されたコンセプト・アルバムだった『夜はそのまなざしの先に流れる』は今でも最高傑作だと思えるアルバムでした。しかしながら、去年の『こんにちは、はじまり。』には何故か入れ込めなかったのです。そんな僕なので、今回の新作は期待半ばのテンションで対峙することとなりました。

 アルバム・タイトルの『ダブル』とは何ぞや。恐らくダブル・トリオ的な意味なのかな、と思っていたのですが、
kukikodan-double-1024x1024.jpg
なるほど、このジャケのような感じで録音したよ、ってことですね。

前作と同様にゲストが多数参加しています。クレジットは以下。 

山崎ゆかり 戸川由幸 窪田渡
オータコージ 奥田健介 山本精一
山口とも tico moon MC.sirafu
U-zhaan 中村一義
recording,mix&mastering engineer 中村宗一郎

 さて内容について。正直に言えば、今回もアルバムも手強そうな印象。全体的な音楽性は前作の延長線上にあるもので、ゲストを交えて内省的な彼らの個性(ポスト・ロック、シティ・ポップ、フォーク)を外向きに放出しています。ジャズ、プログレッシヴな要素も変わらず。一つ一つの楽曲の完成度は高く、情景をイメージ出来る幻想的な音楽は素晴らしい。ただ、それぞれの楽曲の個性がバラバラに主張していることに加えて、彼らの魅力であったメロディーのインパクトが弱いと思いました。この辺りはインスト部強化とジャズ化が主な要因でしょうか。それでも、初期を彷彿とさせる「マスターの珈琲」「僕にとって君は」のようなユーミン・フォロワー的な憂いのあるメロディアスな曲は強力。加えて歌謡曲に寄った実験的な楽曲、管楽器を入れて爽やかに仕上げたキャッチーな楽曲、共にアレンジが新鮮なところは魅力だと思います。

現時点では見出しに書いたのが本音なのですが、
聴く側としても
今のメンバーになってグループが生まれ変わっている事実を
尊重しなければいけないですね。
10回ほど聴いており、更なる聴き込みを要する作品だと考えるので、
もうしばらくはアルバムとじっくり向き合うつもりです。

僕にとって君は

先述通り、本作でもっともキャッチーな曲です。映画の最後に流れそうな爽快さが素晴らしい。

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#910 はじめまして
僕は「こども」以来、
空気公団を聴いてなかったんですが、
音楽ストーリミングサービスに「音街巡旅1」以降の
アルバムがあったので、聴いてみたら思ったより
良くて嬉しい驚きでした。特に山崎さんのボーカル
が進化している感じがしました。

音楽ブログは数あれど、古いものばかり
紹介しているのが多いですが、ここは
新しいものも多く紹介しているのが良いですね。
良かったらリンクさせて下さい。
#911 Re: はじめまして
オトシン様
はじめまして
コメントありがとうございます。

>山崎さんのボーカル
が進化している感じ

「こども」以来ということでしたら、
尚更実感されたのかもしれません。
声量、伸びが増していると思います。

洋邦の新譜を独自の選盤で紹介することをモットーとしております。
リンクありがとうございます。
楽しんで頂ければうれしいです。



> 僕は「こども」以来、
> 空気公団を聴いてなかったんですが、
> 音楽ストーリミングサービスに「音街巡旅1」以降の
> アルバムがあったので、聴いてみたら思ったより
> 良くて嬉しい驚きでした。特に山崎さんのボーカル
> が進化している感じがしました。
>
> 音楽ブログは数あれど、古いものばかり
> 紹介しているのが多いですが、ここは
> 新しいものも多く紹介しているのが良いですね。
> 良かったらリンクさせて下さい。

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