Anders Osborne/Flower Box

Anders Osborne/Flower Box
2016年 アメリカ
『放浪旅の終着点で円熟のブルース・ロックを鳴らす』

 ゴスペルやカントリー、ブルースをルーツとする土臭さ満点のメロディー、そして、ねっとりと絡みつくような歌声。オズボーンという名前に先入観があるからなのか、そちらの印象にも引っ張られるミステリアスな雰囲気があり。
 アンダース・オズボーンはベテランのギタリストにして、歌手。1966年、スウェーデンのウッデバラ生まれ。
(→ウッデバラってどこよ、と自分でもなったので調べてみました。フィヨルドの入江の奥に位置する街で、現在は造船などの産業が盛んな他、避暑地としても人気だそうです。そして、岡山市と姉妹都市になっているとのこと)
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わー。この吊り橋、開閉式なのですって。

 ただそんないい所にいた彼ですが幼少の頃からアメリカ音楽への憧れを持っており、16歳で放浪の旅に出ます。やっぱり造船所のある港に居ると若者は血が騒ぐのでしょうか。そしてヨーロッパ、アフリカ、中近東、アジア、北アメリカと旅を続けて、1985年に腰を落ち着けたのがニューオリンズ。そこで出会う女性ヴァイオリン奏者テレサと結婚、音楽活動にも共同で取り組むことに。1989年以来、アルバムを12枚(ライブ盤含む)リリース。その間にテレサとの別れ、ハリケーン・カトリーナの被災など様々な出来事を経験。近年はニューオリンズらしく、スーザフォン奏者をメンバーに入れたブラスバンド・スタイルでのブルースを探求して個性を発揮していました。今回のアルバムは3年振り、13枚目となります。
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海が似合うね。

 内容ですが、今回はサックス、スーザフォンのプレイヤーが参加しておらず、オーソドックスなロック・バンド・スタイルでの録音となっています。先に述べたように根っこはカントリー、ブルースですが、サザンロックやブルースロックの雰囲気が強いアルバムです。
大陸的なコーラス・ハーモニーや乾いたギターが非常にアメリカ的な反面、泣きのブルースギターなどでヨーロッパらしいウェットな叙情性が発揮されている点が英ロック好きにはたまらない魅力でしょう。ベテランらしくどっしりとした芯が感じられるのもポイント。ゲイリー・ムーアのゲフィン時代などを聴く人におすすめです。
The Gospel of St. John

昼間からほろ酔いで演奏している感じの緩さがたまりません。とろけるようなエコーが掛かったギター、言葉をかみしめて丁寧に歌うヴォーカル。今が彼の絶頂期かもしれません。

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