IF/5

IF/5
2016年 イギリス
『枯れ果てた味わい』

 1960年代後半、アメリカでデビューしたシカゴとブラッド、スウェット&ティアーズという二つのグループ。
彼らによって形作られたブラスロックという音楽性は70年代にイギリスへと伝播。
アメリカよりも多様な広がりを見せ、様々なグループが誕生しました。
中でも代表的なブラスロック・グループがイフ。
アメリカでは熱を伝える為のブラス隊だったのに対して、
イギリスではよりフリー・ジャズに近いスタイルでのジャズ・ロックを指向しており、
そのスタイルの違いは顕著。
ジャズ・ミュージシャン達がロックへと転身して結成された、
彼らイフの初期作ではそれが良く表れていたと思います。
ヴォーカル・パートでの疾走するメロディー、そしてインスト・パートでの緊迫感溢れる演奏。
そのメリハリが魅力の肝でした。(なんて書いていますが、全部後追いで聴いています。)

 そんな彼らですが、作品をリリースする毎にソウル度を増していき、
1975年には解散してしまいます。

 イフの初期作はナンバリング・タイトルとなっており、
その流れは最高傑作であるライブ盤『IF4』まで続きました。
ところが偶然、youtubeで『IF5』のタイトルを発見。
何と2016年に再結成アルバムとしてリリースされたものとのこと。
それも往年の名作を彷彿とさせる「IF」なジャケで!
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随分、長くなりましたが「前回までのあらすじ」はここまで。

 さて、メンバーの件です。
サックス奏者のディック・モリシー、ギターのテリー・スミス以外は新加入。
ただし二人がメイン・コンポーサーなので、問題はないでしょう。
ヴォーカル、キーボード、サックス、ギター、ベース、ドラムスという6人編成。

 ヴォーカルがムーディに甘い歌声を披露するミドル・ナンバーが多く、シックな雰囲気。
「イフの新作だ!」と汗が弾け飛ぶような演奏を期待してしまったので、ちょっと残念です。
ロックというよりもイージーリスニングに寄っているかのようなリラックス感。
少し、いやだいぶ戸惑いましたが、悪くありません。
キーボード奏者(ガイ・ガードナー)の瑞々しく水滴を弾くような演奏が素晴らしく、
グルーヴィなジャズが楽しめるアルバムとなっています。
現役感は無く、まさしく枯れ果てた味わい。
その頑張らない自然体の音楽が素敵なのだ。

Youtube動画はあるにはあったのですが、まさかの全編収録。
興味のある方は是非どうぞ。寛げますよ。
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トラックバック一覧

コメント一覧

#877 No title
「IF」なジャケですね
最初のはもっと角ばってて鉄工所感がありましたね
#878 Re: No title
面白半分様 こんばんは

コメントありがとうございます。

> 「IF」なジャケですね
> 最初のはもっと角ばってて鉄工所感がありましたね
そうですね。
今回のは
まぁ21世紀って感じですよね。
#879 No title
いつもお宝物を発見されてますね。
#880 Re: No title
rw様 こんばんは

いつもご覧いただきありがとうございます。

ネタは貯まっているのですが
記事のストックは減る一方。
少し休もうかな、と思っています。
時間が出来たらrwさんのブログにもお邪魔しますので
しばしお待ちを。

> いつもお宝物を発見されてますね。
#881
今晩は。
IFって、確かForeignerのデニス・エリオットが在籍していたバンドですよね。
一度も聴いた事はありませんが、ジャズ・ロックとか、興味深いですね。
メンバーの年齢を考えると、ファンにしてみれば、遅すぎたかもしれませんが、こうやって、活動を再開してくれた事は、我々後追い世代には朗報ですね。
#882 Re: タイトルなし
Macchi様 こんにちは

コメントありがとうございます。
デニス・エリオットはIFの初期メンバー(オリジナルではないみたいです)
では唯一、ロック畑の人だったみたいです。
デビューがリンダ・ルイスがいたフェリス・ホイールだったり、
凄い経歴ですね。

IFはどうしても初期の幻影を追ってしまうので
今回のナンバリングタイトルは(ジャズ・ロック期にだけ付けていたので)
改めて考えると罪深いかも。

確かにうれしいんですけれども。







> 今晩は。
> IFって、確かForeignerのデニス・エリオットが在籍していたバンドですよね。
> 一度も聴いた事はありませんが、ジャズ・ロックとか、興味深いですね。
> メンバーの年齢を考えると、ファンにしてみれば、遅すぎたかもしれませんが、こうやって、活動を再開してくれた事は、我々後追い世代には朗報ですね。

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