Charles Bradley/Changes

Charles Bradley/Changes
2016年4月 アメリカ
『変わらない男のチェンジズ』

 まるで「Stand By Me」のように牧歌的な雰囲気。
のどかにスイングするリズム隊、堂々たるブラス・セクション、そして圧倒的にエモーショナルな歌声。
アトランティック・ソウルのような濃厚さが素晴らしい。
これは本日紹介するチャールズ・ブラッドリーによる
ブラック・サバスのカバー「Changes」を聴いての感想です。
Charley-Bradley.jpg

 チャールズ・ブラッドリーはフロリダ州ゲインズビルで1948年に生まれています。
生後まもなく、ニューヨーク、ブルックリンに移り住んだとのこと。
音楽への興味が芽生えたのは1962年(14歳)のこと。
アポロ・シアターでのジェームス・ブラウンのパフォーマンスを目撃して以来、
ソウルを通して自己表現するという気持ちが芽生えました。
その後、貧しいながらも音楽の仕事を志したチャールズは
メイン州バー・ハーバーを始めとして、各地をヒッチハイクしながら移り住んでいました。
料理人として生計を立てながら、
ジェイムス・ブラウンやオーティス・レディングの曲を小さなバーで歌って、日々暮らしていたとのこと。
バンドでの活動もしていましたが、ベトナム戦争への徴兵を経て解散。
帰国後再び、各地を転々としながら料理人とバーの歌手という夢を追う生活をずっと続けてきたのです。
そして音楽活動を志して34年後の1996年のこと。
その頃、彼はジェームス・ブラウンの歌真似芸人としてまだ、活躍していました。
息子を何とか一流の歌手にしたいと望む、母に乞われてブルックリンに戻って来たチャールズ。
ここでは銃の暴発による弟の死亡、自身が誤った病院の治療(ペニシリン・アレルギー)で死に掛けたり、
と散々なトラブルにあったのでした。
しかしチャンスはやってきました。
ダップチューン・レコードのガブリエル・ロスに実力を認められた彼は遂にデビューすることになったのです。
なんと、御年62歳の出来事。
本作はそんな「不屈の男」チャールズ・ブラッドリーによる、サード・アルバム。

 ここまでのエピソードで正直、おなか一杯になった感もありますが、内容をご紹介。
JBやオーティスに通じる、
スロウ、ミドルなナンバーばかりが並んだソウル・ミュージックが楽しめるアルバムです。
本人による枯れたシャウトと掠れた裏声がとにかく素晴らしい。
歳月を感じさせる歌声です。


バンドの演奏はルーズに決めており、隙間もたっぷり。
無骨且つハードボイルドな世界観を演出しています。
「Changes」


冒頭で、まるで「Stand By Me」、と書きましたが
どことなくパーシー・スレッジの「男が女を愛する時」も彷彿とさせます。
元々オジーが書いた原曲にソウルの影響があってこそでしょうけれども、
馴染み方が尋常ではありません。
それもそのはず、3年前から歌い込んでいるとのことで、
最後まで彼の活躍を信じて亡くなっていったという彼の母に捧げた曲だそうです。

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#849 No title
おしゃるとおりJBのかすれたスモーキーな声色とオティス・レディングの漂うようなタイム感、両方の影響を強く感じますね。
#850 Re: No title
わんわんわん様 こんばんは
コメントありがとうございます。

JBの歌真似芸で人気を博していたのもうなずけますよね。
それにしてもソウルに対する業の深さが凄い。

> おしゃるとおりJBのかすれたスモーキーな声色とオティス・レディングの漂うようなタイム感、両方の影響を強く感じますね。

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