フリーマントル/別れを告げに来た男

フリーマントル/別れを告げに来た男
1973年 アメリカ
中村能三訳 234p 読書期間14日
『秘書を攻めきれない主人公が愛らしい』

 人物描写に定評があるミステリー作家の処女作にして代表作。

 宇宙開発の指導者がソ連からイギリスへと亡命して来た。
主人公の取調官は裏に何かたくらみがあると感じ取るが・・・・・・というストーリー。
こうやって書くとありがちですが、実際読んでみると、よりオーソドックス。
それなのに先が気になる、という巧い歌り部っぷりが発揮されています。

 先述した通り、人物描写が素晴らしく特に欠点の書き方が素晴らしい。
取調官と上司、取調官と秘書、取調官と(彼と)離婚したい妻、
といった本筋から逸れた肉付けとなる日常でのコミュニケーションが楽しいです。

 果たして亡命者の目的とは、という部分について、それほど意外性はありません。
しかし、哀愁漂うラストは良かった。
ハードボイルドの名作としても有名な本作ですが、雰囲気も抜群にかっこいいです。
文量も控えめでさっぱり読めてしまうので、時間が無い時の読書にもおすすめ。
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