HARCO/ゴマサバと夕顔と空心菜

HARCO/ゴマサバと夕顔と空心菜
2015年4月 日本
『自然体で繰り出される、平和なおしゃれライフが眩しい』

 久しぶり(5年振り)の新作はセルフ・ポートレートを用いたジャケ。
それを見てHARCOも歳を取ったなぁ、と時間の流れを実感してしまいました。

 ハルコはピアノ弾き語りのベテランSSW。

 初期には、爽やかなポップさを前面に出しながら、
フリー・ジャズやエレクトロのニュアンスを含む、クールでアヴァンギャルドな要素を含んでいました。
その棘が他にない個性となっていたHARCO。
夜が似合うポップスという風情が魅力的でした。
しかし2000年代後半、
彼が持ち前の柔和な歌声を武器としてCMソングなどで活躍し始めると音楽性が変化。
穏やかなポップ性に寄っていくことになり、アヴァンギャルドな性質は減退していきます。
(実際は別名義でそちらの趣味を発散しているのですが)
端正で親しみやすい旋律を奏でるピアノと爽やかな歌声を操るHARCO、
5年の沈黙を破るオリジナル作が本作という訳です。

 バンド編成での録音で、多くのゲストが参加した風通しの良いアルバムとなっています。
ゲストには、堀込泰行、杉瀬陽子、あがた森魚、中森泰弘(HICKSVILLE)、
伊藤健太(ex.ゲントウキ)、石本大介、高井亮士といった面々が名を連ねています。
細かいコーラスやチャイムなど、アレンジが凝っているのも新鮮。
スウィング感を重視したドラム、ピアノが中心となった
ジャジーなバンド・アンサンブルはアットホームな雰囲気が伝わります。
近作からの流れを汲んだ(毒のない)爽やかなメロディーは健在で、
素晴らしいポップ・ソングが並んでおり、さすがの作曲能力を見せつけてくれます。
また、プレスリー・ソング「Don't be cruel」に
日本詞を付けたあがた森魚による「つめたく冷して」のカバーや、
堀込泰行、杉瀬陽子との共作曲、インスト・ナンバーといった曲を挟むことで
バラエティーに富んだ構成になっていることもポイントです。

カメラは嘘をつかない


 ズバリ、爽やかな哀愁ポップ、という直球なナンバー。
かめらねばらいっ、のコーラスがいいです。
こういうカメラを持って散歩している方は、近所ではまったく見かけませんし、
自分も気後れして出来そうにありません。
仏頂面でカメラを持ち歩き、構えるHARCOはすごいなぁ、と思いました。

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