The Tymes/ Trustmaker

The Tymes/ Trustmaker
1974年 アメリカ
『いぶし銀ヴォーカル・グループの力作』
 今日聴くのはフィラデルフィアを拠点として活動していたヴォーカル・グループ、
タイムスの74年にリリースされたアルバム。

 自分は全く知らなかったグループで、今回初遭遇。
結成は古く1960年、
それまでラティナーズというグループで活動していた4人組に
リード・ヴォーカルのジョージが加わることで誕生したとのこと。
1963年にリリースされたオリジナル曲「SO MUCH IN LOVE」がデビュー・シングルなのですが、
この曲がいきなり米チャート1位を獲得。
ドゥーワップ由来の甘くメロウなメロディーと、優しく包容力溢れるコーラス。
彼らの魅力の真髄が詰まったこの曲は
その後、幾度かのリヴァイバル・ヒットをするほどに支持を集めることになります。
(自分も彼らの曲だとは知りませんでしたが、
この曲は知っていました。山下達郎もカバーしていましたね。)
グループはその後もアルバムを地道に制作、77年まで活動を続けたのちにフェイドアウト。
しかしタイムスの物語には続きがあります。
2001年にアメリカで発表された『ソング・オブ・センチュリー』のリストに
「SO MUCH IN LOVE」が入ることで再び注目を集めると、70歳近いメンバー達が再び集結。
ライブ活動を再開させることに。
2005年にはコーラス・グループとして殿堂入りを果たした彼ら。
リード・ヴォーカルのジョージは2004年に、
他二人も2010年代に入って亡くなってしまったため、現在二人だけになってしまいましたが、
おじいちゃんになってから再結成するという特別な体験は、本当に素晴らしいと思います。

 さて本作ですが彼らのアルバムでは後期に当たるアルバム。
先述の「SO MUCH IN LOVE」のリメイク・ヴァージョンが収録されており、
これが時代を反映してゴージャスなディスコ・ヴァージョンになっています。
これはこれで悪くない。
ちなみにこのヴァージョンでもバッチリ、ヒットしたとのこと。
更にアース風のディスコ・チューン「You Little Trusmaker」、
ノーザン・ソウル風ミドル「Ms. Grace」という2曲のヒットを収録しています。
華やかなストリングス・アレンジやビッグ・バンドをバックに、
朗々たるジョージのリード・ヴォーカル、そして分厚いコーラス・ワーク。
全編に渡って紡がれるソフィスケイトされたメロディーも素晴らしい。
ベテランのヴォーカル・グループらしい安定感抜群のアルバムとなっています。

「Ms. Grace」

 作曲はジョン・ホールとジョアンナ・ホール名義となっていますが、
これは後にオーリアンズでも活躍する、あのジョン・ホールでしょう。
さすが、いい曲書きます。

もっと読まれたい。ランキングのクリックにご協力を。→
関連するタグ アメリカソウル

トラックバック一覧

コメント一覧

#715 No title
いやいやいつもながら掘り出し物をよくぞこれまで・・。秘められた発掘部門ブログの上位に入りますね。
#716
イントロでの縦の線が揃ったブラスの立ち上がりの音、ボーカルのアウフタクトのリズム感。このグルーヴは聴く者の心が全部もってかれますね。
#717 Re: タイトルなし
わんわんわん様 こんばんは
コメントありがとうございます。

> イントロでの縦の線が揃ったブラスの立ち上がりの音、ボーカルのアウフタクトのリズム感。このグルーヴは聴く者の心が全部もってかれますね。

おっしゃる通り、グルーヴが素晴らしい。音の重なりは分厚いですが、とってもまろやかで気持ちいいですよね。
#718 Re: No title
RW様 こんばんは

> いやいやいつもながら掘り出し物をよくぞこれまで・・。秘められた発掘部門ブログの上位に入りますね。

このグループは自分は知らなかったのですが
中堅どころとして割と知られているかもしれません。
気に入っていただけたならうれしいです。

コメントの投稿

名前

タイトル

メールアドレス

URL

本文

パスワード

非公開コメント管理者にだけ表示を許可する