ぐっとクルー/もたれないワールド

ぐっとクルー/もたれないワールド
2015年2月 日本
『田舎ロックンロール』

 フォーク系のアングラ・ミュージシャンの宝庫であったネオンホールのコンピ盤。
岡沢じゅんというシンガーは、そこに収録されていた曲で知りました。
緩々で朴訥とした、そしてユーモアを忘れない歌はとても魅力的だったのですが、
すっかりそんなことも忘れていた2015年。
「おっ、このフォーク・シンガーいいな。」と手に取った本作は・・・・・・。

 という訳で、岡沢じゅんが結成したトリオ、ぐっとクルーのデビュー作です。
帯にプロフィールがあったので抜粋しますと、
「ざ・はっぴいず」や「ザ・ビアーズ」のメンバーとしても活動しており、
絵描きとして長野に暮らしていた岡沢じゅん。
東日本大震災後は各地を転々としたのち、松本市にてこのグループを立ち上げたとのこと。
本作はデビュー・アルバムであり、初の流通盤。
マスタリングを中村宗一郎が手掛けています。

 米カントリー、ロックンロール、レゲエ、ハワイアンなどをミックスした
カントリー・ロックをやっています。
トーキング・ブルースが入るところでは友部正人を、
レゲエが入るところ(裏声の使い方も)ではマーガレットズロースを彷彿とさせます。
ネオンホールでの共演の日々で、音楽が育った痕跡が伺えてうれしい。

 少ししゃがれていて高めのヴォーカルと、隙間たっぷりのルーズな演奏。
アンサンブルにはパブ・ロックの如き、緩くて心地よい連帯感があり。
本作は宅録されており、とても籠もった音質なのですが、
それがアットホームな雰囲気を生み出しています。
前述のコンピ盤に通じる、彼らの魅力を引き出すサウンドと言えるでしょう。
(レゲエのリズムで)しみじみ歌を聴かせ、
且つブルージーなジャムが楽しめるスロウ・ナンバー「ロマンチックソング」では8分を超えるなど、
ノープランで伸び伸びとしたパフォーマンスをした結果の
長尺曲をいくつか収録しているのもポイント。
52分という、この種のアコースティック音楽としては長めの収録時間ですが、
これも岡沢じゅんのこれまでの紆余曲折を思えば必要十分なのでしょう。

 歌詞については日々の生活と、
それを成り立たせている世界への愛着と感謝を歌っている曲が多いです。
説教臭さの全くないのんびりとした歌い口でじんわり浸透する、いい歌がたっぷり。


「さようなら美しさ」


 サビのところで「うーううーう」と伸ばすのが耳にこびりついてしまいました。

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