B.B. King/ Easy Listening Blues

B.B. King/ Easy Listening Blues
1962年 アメリカ
『違いが分からない男のブルース・レビュー⑲』

 三大キングの中でも別格的に人気が高いB.B.キング。
派手なテクニックを売りにするわけではなく、
主にゴスペル由来のパワフルな歌唱とシャウトで聴衆を魅了しました。
従来のブルースにはない親しみやすい魅力があるので、
ブルース入門にも最適なミュージシャンです。
今日、ご紹介するのはB.B.キングの全作品中でも異彩を放つ、オール・インスト作。
つまり「歌わないB.B.キング」、いや「ギターで歌うB.B.キング」ですね。
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 B.B.キングには「3 o’clock blues」を起点とする
伝統的なブルース・スタイルの時代(50年代~60年代初頭)と、
エリック・クラプトン等による英ブルース勢による再評価を切っ掛けとする、
エレクトリック・ギターの導入やR&Bへの接近などを試みる革新の時代(60年代後半以降)
という大きく分けて二つの時代があります。
実際に人気が爆発的に広がったのは60年代後半以降の楽曲群によってだったのですが、
日本では何故かクラシックなスタイルの
60年代初頭までのアルバムの方が人気があるようです。

 本作が制作されたのはクラウン所属末期の頃。
レーベルは伸び悩むB.B.キングの売り出し方に迷いが生じていました。
そこで歌が評判だったB.B.キングの歌を敢えて封印。
オール・インストというアイディアをひねり出した、と言われています。

 B.B.キングのプレイ・スタイルはモダン・ブルースの父、
T.ボーン・ウォーカーに影響を受けており、ジャジーなアタックとタメ、
ブギーのグルーヴが融合されたノリの良さが特徴。
オルガン、ピアノを加えたバンド体制での録音となっており、
酒場での演奏のようなリラックス・ムードは正にタイトル通りのサウンド。

 とは言え、
やはり歌あってのB.B.キングなので入門盤としては全くお勧めできません。
しかしながら何枚かクラウン時代のアルバムを堪能してから本作を聴くと、
彼のギター・プレイに改めて焦点が当たり、新鮮に楽しむことが出来ます。
(同じフレーズが何度も出てくるのはご愛嬌)
また楽しくグルーヴィな曲が多く収録されており、
英ブルース・ロックへの影響をダイレクトに感じることが出来る側面もあり。

 余談ですがAC/DCのブギー・スタイルは、
このB.B.キングやT.ボーン・ウォーカーからの影響が大だな、と改めて実感しました。

「Easy Listening Blues」


 クールに抑えたブルース・ギターにピアノ、オルガンが絡むジャジーなナンバー。
Youtube動画は本編の10曲が三分割で収録されており、
この動画では4曲目までが楽しめます。
現在再発されているCDでは更にボートラが8曲追加されているので、
これから入手される方はそちらがお勧めです。


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