Belle and Sebastian/Girls in Peacetime Want to Dance

Belle and Sebastian/Girls in Peacetime Want to Dance
2015年1月 イギリス
『内向的な個性はそのままに、ダンス要素導入』

 去年、スチュワート・マードックが主導して
リリースされた映画のサントラ盤『God Help the Girl』。
そこでの溌剌としたビートを強調した作風は、
従来のベル・アンド・セバスチャンから受けるイメージとは少し違いました。
幻想的でキラキラしたギター・ポップ、という印象だったベル・アンド・セバスチャン。
それが今どう変わったのか?
「きれいな音楽」として気に入っていたのですが、
近年は新譜には触れていなかった自分も興味を持ち、アルバムを買ってみました。

 グラスゴー出身、
イギリスを代表する7人組ギター・ポップ・グループのベル・アンド・セバスチャン。
本作は9枚目のアルバムとなります。
タイトルは「いつでも女の子が踊れれるように(そんな世の中になりますように)」
みたいな意味でしょうか。
bell.jpg

戦争で足にひどい怪我を負った女の子、というイメージのジャケは、
リアルな残酷さがありつつも幻想的な美しさを持っています。
彼らのイメージとも符合していますね。

 「ダンス」という言葉がアルバム・タイトルに冠されている通り、
グルーヴ、リズム、ビートが強調されたダンス・チューンを多く収録しているのが本作の特徴です。
サントラ盤『God Help the Girl』での
ノスタルジック且つ華やかで溌剌とした世界観からの連続性も感じられ、
いままでの彼らとは一味違う力強さが感じられます。
またギター・ポップの範疇を超えたシンセサイザー主体による、
エレクトロ・ミュージックにも挑戦しているのも大きなポイント。
80年代回帰を目指したダフトパンクと被る音楽性ですが、
憂いを含んだメロディ、ヴォーカル、まったりとした女性コーラスなどで個性を主張しています。
一方で序盤には、60年代英サイケを思わせるソフト・ロック・テイストの楽曲をいくつか収録。
そちらではゾンビーズスモール・フェイセスを彷彿とさせる
甘く煌びやかなサウンドを楽しむことが出来ます。

 バラエティーに富んだ構成のため、
ダンス・チューンとフォーク・ナンバーの繋ぎが急激すぎる所もあり。
ただし各楽曲の質が高いためグイグイと惹きこまれてしまうので問題はありません。

「Nobody's Empire」
 

 今は日本語字幕付きのyoutube動画があったりするのですね。
この曲は従来のイメージ通り、牧歌的で哀愁味あるメロディが素晴らしい。
それでも初期に比べればダイナミックなアレンジがされていることが分かります。
ルー・リードの諦観とゾンビーズの幻想が混ざりあっているような美しい曲です。

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コメント一覧

#574 No title
GAOHEWGII様、こんばんは。

ベル・アンド・セバスチャンはCDを2枚ぐらい持ってるのですが、
結局棚に放置したままで、聴いてませんでした。
控えめなビートにのっかる切ないメロディが心地良いですね!
これを機に、自分もベルセバ入門したいと思います。

グラスゴー発のグループは独特の神秘性がありますね。
思えば、トラキャンとかブルーナイルとか、
ネオアコの至宝と呼ばれるグループは皆グラスゴー発ですよね。
音楽都市グラスゴーのロックにでも嵌ってみようかな。
#575 Re: No title
Choco16様 こんばんは
コメントありがとうございます。

持っているのに聴いていないとは・・・・・・
ゲフンゲフン
そういうこともあるよね、ドンマイドンマイ!

> グラスゴー発のグループは独特の神秘性がありますね。
音楽都市として認知されたのは90年代に入ってからで
そのあたりの経緯も特殊ですよね。
その前のルーツが自分も分からないのです。
ガイド・トゥ・グラスゴー・ミュージックなんて本も出ているみたいで
機会があれば読んでみたいです。

> GAOHEWGII様、こんばんは。
>
> ベル・アンド・セバスチャンはCDを2枚ぐらい持ってるのですが、
> 結局棚に放置したままで、聴いてませんでした。
> 控えめなビートにのっかる切ないメロディが心地良いですね!
> これを機に、自分もベルセバ入門したいと思います。
>
> グラスゴー発のグループは独特の神秘性がありますね。
> 思えば、トラキャンとかブルーナイルとか、
> ネオアコの至宝と呼ばれるグループは皆グラスゴー発ですよね。
> 音楽都市グラスゴーのロックにでも嵌ってみようかな。
#771 Girls in Peacetime Want to Dance♫
GAOHEWGIIさん、こんにちは!
過去記事に失礼します。
前回、60年代の音楽大好きでキンクスにハマり中と申しましたが、
実はベルセバが大好きなのです♥
自分にしては数少ない新しめの音楽なのですが、
なぜこんなに魅かれるのかわからなったのです。
でも、この記事のコメント
「ゾンビーズやスモール・フェイセスを彷彿とさせる」
「ルー・リードの諦観とゾンビーズの幻想が混ざりあっているような美しい曲」
というところを読んで自分の好きな音楽ばかりで納得してしまいました〜
いまはじめてベルセバを好きな理由がわかった気がします。

マニアックに追求する男性と違い、わりと女性は
「なんか好き」「カッコいい!」「美しいメロディー」などど
感覚的に音楽を聴く傾向にあるために、考えた事がなかったのです。
なんかすっきりしたというか腑に落ちました♫
ありがとうございます!
#772 Re: Girls in Peacetime Want to Dance♫
Kinks girl様 こんばんは

再びコメントありがとうございます。
タイトルまで付けて頂いてありがたいです。

現在、他の原稿締め切りを抱えているので
こちらに手を付けられていません。
しかし近日中に復活しますのでしばしお待ちください。

ベルセバに関してはいろいろなリバイバル要素があるのですが、
イメージする一助になったのでしたらうれしいです。

恐らく(最近再発した)ジュリアン・コープの初期ソロ辺りも
ストライクだと思います。


>自分の好きな音楽ばかりで
ヴェルヴェットが好きで英ロックも好きなら
ジョン・ケイルの渡英時代のアルバムがハマるかもしれません。
おすすめです。

先日のコメントでお知らせいただいた
Ultimate Paintingの動画は、
先ほど復活させましたので聴いてみてください。

>「なんか好き」「カッコいい!」「美しいメロディー」
まぁ男も根っこでは同じなのですが
女性は確かに感覚的であり、音楽だけではない他の要素も大事にする傾向がありますね。
(それも楽しみ方として大事)

それでも、いろいろな音楽との出会いを求める上では
こういうマニアックな追及の仕方が便利だと思います。

何か感じ取ってくれたなら、本望です。


> GAOHEWGIIさん、こんにちは!
> 過去記事に失礼します。
> 前回、60年代の音楽大好きでキンクスにハマり中と申しましたが、
> 実はベルセバが大好きなのです♥
> 自分にしては数少ない新しめの音楽なのですが、
> なぜこんなに魅かれるのかわからなったのです。
> でも、この記事のコメント
> 「ゾンビーズやスモール・フェイセスを彷彿とさせる」
> 「ルー・リードの諦観とゾンビーズの幻想が混ざりあっているような美しい曲」
> というところを読んで自分の好きな音楽ばかりで納得してしまいました〜
> いまはじめてベルセバを好きな理由がわかった気がします。
>
> マニアックに追求する男性と違い、わりと女性は
> 「なんか好き」「カッコいい!」「美しいメロディー」などど
> 感覚的に音楽を聴く傾向にあるために、考えた事がなかったのです。
> なんかすっきりしたというか腑に落ちました♫
> ありがとうございます!

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