五つの赤い風船/New Sky/Flight

五つの赤い風船/New Sky/Flight
1971年 日本
『元々二枚組で出したかった→
結果少しリーズナブルに!』


 五つの赤い風船のアルバムが久しぶりに再発されました。
自分が集めようとした頃には廃盤となっており、
結構なプレミアが付いており断念。
ずっと一部タイトルとベスト盤でしか聴くことが出来なかったのでとてもうれしいです!

 実はボックスも出ていたのですが、持っているタイトルもあり予算の関係上もあり、
断念しました。
しかしボックスには未発表のライヴが追加されているとのことで
後ろ髪引かれる気持ちもあります。

 今回購入したのは『New Sky/Flight 』。
ライヴを含めて通算5枚目にして、
サイケデリックで実験色の強い後期を象徴するアルバムです。
これはブレーンである西岡たかしの影響力がどんどん増した結果。
オリジナルは別々のタイトルでリリースされていましたが、
今回は制作者の意向通り、二枚組として流通しています。
大まかに西岡ソロ色が強い『New Sky』、
風船らしさが強い『Flight』という性格分けがされているそうです。

 まず『New Sky』。
冒頭から23分使った「時々それは」が登場して圧巻です。
当然ながらこれがハイライトとなっています。
これはサイケデリックというよりもプログレッシヴと言う感じで
オルガンの敷き詰めっぷりやSEのコラージュなどから、
フロイドやクリムゾンからの影響も強い印象。
8分ほどまで優しげなバラード調で引っ張りますが、
途中から再びSEが乱入。
雑踏、人々の話声、宣伝カーなどの音たちが表れては消える中、
ピアノソロが美旋律を奏でていきます。
レイラの後半みたいな感じでしょうか。
そして再びヴォーカル・パートに戻る、というドラマティックな構成。
死をテーマとした歌詞が曲と共にぼんやりと子守唄のように浸透して心地いいです。
ただ、
浴びるにはいい音楽ですが、ちょっと23分は長すぎるかな、というのが現時点の感想です。

 藤原秀子がヴォーカルを取る2曲を始め、B面に収められた残り4曲も
概ね、サイケデリック・フォークの様相。
おちゃらけたカントリー・ソング「たまには一度は」ですら、
ダルダルな空気が抜けていません。
このダークな雰囲気が眠れぬ夜に重宝しそうな感じ。

 そして『Flight 』。
こちらは和気藹々としたフォーク・ソングが楽しめるアルバムとなっています。
全11曲。
どちらも西岡たかしが全曲を手掛けているのですが、
ダーク成分を『New Sky』に配分したおかげで、
こちらはとても朗らかでファンタジックなサウンドとなっています。
本来の五つの赤い風船にあった爽やかさが戻っているのですが、
得体のしれない不気味さは薄れています。
これを単体として聴いた場合、ちょっと物足りないと感じたかもしれませんが、
『New Sky』の続きとして聴いてみると穏やかなクールダウンとして完璧に機能しています。

とにかく、やっと聴けて大満足です。

「私は広い海に出る 」


一応、youtubeに上がっていたこの曲をチョイス。
(日本は管理が厳しいのでいつ削除になるか分かりませんが)
『New Sky』からの曲で、
タイトルからは広い海へと船出する、みたいなイメージですが
歌詞を追っていくと・・・???
哲学的でムツカシイです。
気怠いヴォーカルがいいですね。
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コメント一覧

#580 No title
なんとなくその存在だけは知っていましたが
初めて聴きました。
オルガンがいい感じです。
『New Sky』のほうは・・・・
これは是非とも聴いてみたい
またそう思わせてくれる巧いレビューだなあ

#581 Re: No title
面白半分様 こんばんは

お褒めの言葉、ありがとうございます。

本作は
五つの赤い風船の作品群の中でもサイケ度が高く、一番濃厚。
プログレファンの面白半分さんにもお勧めできそうです。

オルガンはこの時期のアシッドフォークには
色々入っていますね。




> なんとなくその存在だけは知っていましたが
> 初めて聴きました。
> オルガンがいい感じです。
> 『New Sky』のほうは・・・・
> これは是非とも聴いてみたい
> またそう思わせてくれる巧いレビューだなあ

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