倉内太/ペーパードライブ

倉内太/ペーパードライブ
2014年8月 日本
『妄想世界はファンタジー』

 倉内太のサード・アルバム。
ここまで年一枚のペースでリリースされています。
倉内太については前作のレビューをご参照ください。

 今作は一人で作ったというアナウンスがされていたので、
てっきり弾き語りアルバムだと思っていたのですが多重録音で色々な音が入っていました。
音楽は歌とギター、ピアノ、マラカス、ドラムで構成されています。
バンド録音だった過去2作ほどの解放感は無い代わりに、
内省的なサウンドになっているのがポイント。
また多重録音ということで所々、サイケデリックな処理や多重コーラスが入っていますが、
アコースティック音楽ならではの素朴な味わいはきちんと残されてます。
ちなみにマスタリングは中村宗一郎が担当。

 曲はアシッド・フォークっぽいものが増えた感じですが
概ねいつもの鼻歌ブルースをベースにした倉内太節。

 恥ずかしい本音を堂々と叫ぶ、という彼のスタイルも少し変化が見えており、
今作では淡々とした独白と言う感じで、気を張らないリラックスした歌のように聴こえました。
叫び、という訴え方ではなくなったものの
歌詞に込められたメッセージは相変わらず面白いです。
街に舞うダンボールやコンビニ袋に感情移入する「濡れダンボール」、
オブジェ、デロリとの工場での共存(妄想)を描いた「デロリ」、
君の口の匂い全部ほんとだよ、とか言っちゃう「ロリータ・コンプレックソ」など。
これまで同様、妄想世界が広がった歌詞ですが、
多重コーラスとピアノによるアレンジによって綺麗なファンタジーを聴いているような
ふわふわした錯覚が楽しめます。
タイトルの『ペーパードライブ』っていうのも紙(地図かな?)の上での妄想ドライブってことなのでしょう。

「銀行強盗」


タイトル通り、銀行強盗をやると妄想した歌。
前作までのファンがすんなり入れる曲だと思います。
これが先行曲なのですが、これだけだと多重録音作って感じが全くしないですね。

「復帰のsoundtrack」


というわけで、こちらが第二弾のクリップ。
今度はアルバム中でも最も凝ったオーケストラ・サウンドが楽しめる曲です。
旅の途中でガス欠、そこから復帰するまでの過程を歌っているロードソング。
内向きな多重コーラスが一人で葛藤する様子を描いているように聴こえます。
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