G.ガルシア=マルケス/エレンディラ

G.ガルシア=マルケス/エレンディラ
1978年 コロンビア
鼓直・木村榮一訳/205p/読書期間7日
『童話というにはかなり暴力的かも』

 「大人のための残酷な童話」というキャッチコピーがついている短編集。
そもそもG.ガルシア=マルケスの代表作と言えば、
『百年の孤独』『族長の秋』の2作品の方が有名なのですが、
キャッチコピーに惹かれてこちらから手を付けてみました。

 海に漂着した天使のおっさんが見世物にされる話、
海から香るバラの匂いに導かれるとそこは海底都市の話、
漂着した見知らぬ男前の溺死体が女たちにチヤホヤされる話、
迫る死を宣告された政治家が復讐心を持つ男の資格、美人局に引っかかる話、
幽霊船の話、トリックを使って騙していた奇術師がひどい目に合う話、
残忍な祖母にこき使われる娘が男を利用して祖母を殺させておいて、
颯爽と男を見捨てて自立する話、
という7編を収録。

 G.ガルシア=マルケス作という体裁ながら、
伝承として受け継がれてきたお話の風格があります。
海沿いの国らしく海の話が多いのも特徴。
理不尽で奇妙なことが平然と描かれているのも印象的。
このとっちらかった感じが逆にリアルで、
コロンビアの雰囲気を味わったような気がしてきます。(ぼんやりー)
童話とは言え、皮肉に満ちており、説教臭さは皆無で笑えるオチも用意されていたりします。
ただし、割とブラックな終わり方が多く、読後感としては「あーあー」って感じでした。
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#332 No title
こんばんは。
ラテンアメリカ文学と言えば、私はボルヘスが好きなんですけど、マルケスは「百年の孤独」を読みましたよ。錬金術師とか、町全体が不眠症と記憶喪失になるとか、空飛ぶ絨毯とか、まあ基本おとぎ話ですよね。
マルケスはアイリッシュの血も引いてるらしく、ケルト神話と南米のインディオのテイスト、子供の頃から大好きだった千夜一夜物語と、カフカの影響もあるそうです。
短編も面白そうですね。
#333 Re: No title
yuccalina 様

こんばんは
コメントありがとうございます。

なるほど、アイリッシュの血を引いているのですか。
そう思うと不条理な作風にも納得できるような気がします。
凄い想像力を持った人であることは間違いありません。
この世界が好きならおすすめですよ。

> こんばんは。
> ラテンアメリカ文学と言えば、私はボルヘスが好きなんですけど、マルケスは「百年の孤独」を読みましたよ。錬金術師とか、町全体が不眠症と記憶喪失になるとか、空飛ぶ絨毯とか、まあ基本おとぎ話ですよね。
> マルケスはアイリッシュの血も引いてるらしく、ケルト神話と南米のインディオのテイスト、子供の頃から大好きだった千夜一夜物語と、カフカの影響もあるそうです。
> 短編も面白そうですね。

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