永井荷風/つゆのあとさき

永井荷風/つゆのあとさき
1931年 日本
269P 読書期間7日
『駄目な動機でもサラサラ読めた。』

 久しぶりに古典でも読んでみようと思い立ち。
正確には「古典とか読んじゃうぞ」アピールを社会(電車内ですが!)
に発信したい気持ちになりました。

そんな時、永井荷風は文法が乱暴なのが玉にきずですが、読みやすくておすすめ。
 本作は遊び人であった永井荷風が、銀座のカフェーに勤める女給の生態を、
リスペクトと偏見、その他いろいろな思惑を込めて描いた小説です。

 芸妓ほどストレートに体を売るわけではないけれども、
存分に遊んでいる職業、として女給をとらえているようです。
若くして愛情に冷めている主人公、君江は取り敢えず暖めあえればいい、
という関係で満足しており、男に対する執着は全くなし。
次から次へと登場する男性陣が、バッサバッサとさばかれていきます。
その生き様がリアルに描かれており、面白かったです。
もちろん、こんな扱われ方は嫌ですが、とにかく凄味がありました。

 不満なのは本命ともいうべき作家先生との決着を付けずに、
読者をおいてけぼりにしたラスト。
「深いなぁ」という人もいるかもしれませんが、自分はすっきりしませんでした。

 そこ以外は、小説ならではの不思議な疑似体験が出来たので、満足です。
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