TRANSFER/Shadow Aspect

TRANSFER/Shadow Aspect
2014年6月 
『ハッタリも程々に』

 本作のことを扱った、海外のレビュー・サイトにはこう記述されていました。
「サイモンとガーファンクルの温もりとツェッペリンのヘヴィネスをミックス」
 ハッタリだよな、ハッタリにしか思えない・・・
それでも聴かずにいられないのが、ロック・ファンの性でしょう。

 トランスファーはカリフォルニア州サンディエゴ出身、
鍵盤入り4人編成(内、1人はサポート扱い)のロック・グループ。
2004年のEP『Guts of My Arm』以来、3枚のEPと1枚のフルアルバムを発表しており、
本作はセカンド・アルバムとなります。
transfer.jpg

 デビュー当時から指向してきた音楽性は、
叙情的な美旋律とダイナミズムを伴ったオルタナティヴ・ロック。
掠れたヴォーカル、ブルース・フィーリングに溢れたギター、
グルーヴ感抜群のリズム隊、というアンサンブルによって生み出される、
その音楽は正しく冒頭の煽りに繋がるサウンドそのもの。
サイモンとガーファンクル、レッド・ツェッペリン以外にも、
ピンク・フロイド、ブラック・サバス、ビートルズ等に影響を受けたという彼ら。
近年、稀に見る(英国憧憬を含んだ)若年寄振りです。

 さて、ここら辺で一度上がりすぎたハードルを調整せねばなりません。
彼らの音楽で上記伝説級グループのエッセンス(カーペンターズも入っていました)を
感じることは確かなのですが、
あくまでもオルタナティヴ・ロックのフィルターを通した解釈が為されているのがポイント。
重々しいグルーヴとパンキッシュな躍動感などが加わっており、
現代的なロックを鳴らしています。

 楽曲の質に関しては、冒頭の煽りをそのまま受け止めていると肩透かしを喰らいますが、
概ね良質なものが揃っています。
トラッドに対する拘りが強く、
アコースティック・ナンバーはもちろんアップテンポなロック・ナンバーに於いても、
大らかな叙情を失っていません。
大きな会場などでコール&レスポンスが起こるのを想像出来るような
アンセム・ソングが多く揃っていることも特徴でしょう。

「Reflections of Home (Live Acoustic Version)」


 アルバム収録曲のアコースティック・ヴァージョンが、宣伝用に公開されています。
(通常ヴァージョンのライヴはこちら
軽妙さと叙情が入り混じるメロディーはトラッド由来。
どことなく、エルヴィス・コステロを彷彿とさせます。
一方で、オルタナティヴ・ロックならではの暗く鬱屈したムードも纏っているのがポイント。

 限定でアナログ(2枚組)もリリースされていますが、日本では出回っていない様子。
手っ取り早い入手方法としては、Itunesでダウンロード販売されています。

もっと読まれたい。ランキングのクリックにご協力を。→
関連するタグ アメリカロック

トラックバック一覧

コメント一覧

コメントの投稿

名前

タイトル

メールアドレス

URL

本文

パスワード

非公開コメント管理者にだけ表示を許可する