Bettysoo/When We're Gone

Bettysoo/When We're Gone
2014年5月 アメリカ
『打ちひしがれし日々からの再生を図る歌』

 伸びやかなギターはエコーを伴って陽炎のように響き、チェロが哀愁味を加える。
そして達観しきった歌声が聴き手を骨までグニャグニャにしてくれる。
これは頑張りすぎない再起の音楽。
今日は中堅シンガーソングライター、ベティスーの7枚目のアルバムをご紹介します。

  テキサス州オースティン出身のシンガーソングライター、ベティ・スー。
出身以外に、詳しいプロフィールは見つかりませんでした。
バック・グループとして、ウィリング・カンパニーが演奏を担当しています。
前作がリリースされた5年前の2009年から2014年に掛けて、
彼女の人生は激動の時代だったようで、結婚〜離婚を経験。
家庭内暴力などもあり、精神科にも通っていたそうです。
そんな逆境の中、生まれてくる子供のため、精神療養のため、作っていたのが本作。

 アメリカーナをルーツとしており、前述した通り、
柔和で優しげなフォーク・ミュージックが並んでいます。
ポップなメロディーをふんだんに加えているので渋さはありません。親しみやすい作風です。
シェリル・クロウ等の系譜に連なるミュージシャンと言えるでしょう。
betty.jpg

 感情を高ぶらせることがなく、 終始落ち着いた語り口のヴォーカル。
ややハスキーな歌声は魅力的です。
そして、演奏はウィリング・カンパニーからの二人を中心に構成。
まろやかな弦楽器と乾いたドラムで、彼女の弾き語りをバックアップ。
オーソドックスなアレンジがベースですが、チェロやヴァイオリン、
ギターにはエフェクトが施されており、夏らしい幻惑を演出しているのがポイント。

 打ちのめされた境遇からの再起、
という状況がよく分かる脆く繊細な雰囲気が全体を包んでいます。
初夏の夜のBGMとして、ピッタリの音楽だと思います。

 さて曲を、と思ったのですが、収録曲の動画がどうしても見つかりませんでした。
その代わりに本作発表後に作成したと思しき、
新曲を演奏している動画がありましたのでそちらをどうぞ。

「Horrified」

動画のタイトルにあるRWR2というのは何らかの番組タイトルのようです。
恐らく素人参加型の弾き語り動画を毎週紹介していく、みたいな感じだと思います。
ベティ・ーは常連らしくたくさんの動画が見つかりました。
さて曲ですが、ジャジーでウエストコーストっぽい雰囲気。
アルバム本編とは異なり、吹っ切れた歌いっぷりがいいです。

「Strangers」

こちらは建物の反響を利用してエコーを掛けている他、女性コーラスも加えています。
ビートルズっぽさも感じさせるバラード・ナンバー。
どちらの曲もアルバム未収録ですが、
彼女の作曲センスの高さは十分感じ取れるのでは、と思います。
尚、本作はパッケージとして流通しておらず、ダウンロードでのみ入手出来ます。

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