Sean Nicholas Savage/Bermuda Waterfall

Sean Nicholas Savage/Bermuda Waterfall
2014年5月  カナダ
『ニューウェイヴとサーフ・ミュージックの融合、
新世代宅録SSWの新作、早くも登場。』


 時にはトロピカル、時にはダーク、と表情を変えるメロディーと
陽炎のように気怠げなファルセット・ヴォーカル。夏の夕暮れに聴きたい一枚です。

 ショーン・ニコラス・サベージはカナダ、モントリオール出身のシンガーソングライターです。
自宅でコンピュータを使って気軽に誰でも音楽が作れるようになった21世紀に於いて、
宅録ミュージシャンが次々に誕生している訳ですが、
彼もそんな新世代ミュージシャンの一人。
2008年にデビューしてから、本作でアルバムは12枚目。驚くべき生産性を誇っています。
長年、自主制作を基本とするインディーズ・シーンで活動しており、
既にその筋のファンから根強い支持を集めています。
savage.jpg


 音楽性ですが、既に述べたように英米のロック/ポップスをミックスしたメロディーが特徴。
具体的にはハワイアン/サーフ(ドノヴァン・フランケンレイターなど)と、
ニュー・ウェイヴ(ポリスなど)の影響が伺えるサウンドです。
ヴォーカルはトロトロに溶けたファルセット・ヴォイスで、例えるなら、ゼリー並みにプルプル。
自身によるハミングも加わってくると、トップクラスの軟弱さを誇るゆえ、
好みが分かれるところですが個性的なことは間違いありません。

 爽やかな音色のシンセサイザーを軸に、
様々な音色のインダストリアルな打ち込みリズムが回遊する緩々なアンサンブルは、
不思議なトリップ感を創出。
モダンな録音技術にレトロなメロディーが組み合わさっていることで、
人懐っこいサウンドに仕上がっています。

 本作は内省的な前作に比べて開放的でリラックス・ムードも強調されています。
ただし、パンチのある曲はありません。
いつも活躍していたアコースティック・ギターの音色が減っており、
その分メロウでアンニュイなムードの楽曲が多く似たような曲が続くため、
緩急という面では物足りない構成です。
反面、ヴォーカルは絶好調で全編ふにゃふにゃボイスを炸裂させており、個性としては十分。
的を絞った分、リラックス・アルバムとしての統一感が出ており、
エレクトロ・ファンにもアピール出来る素晴らしい「音浴」体験が出来ます。

「Naturally」


 チャキチャキと小気味いいリズム、うゎんうゎんと響くエレキギター、
そして涼やかなシンセサイザー。
大人にはどうして夏休みが無いの?そんな疑問を誰にぶつければいいのですか?
そんなダメ人間のやるせない気持ちを癒すBGMです。

歌詞はタイトル通り、自然に身を任せようみたいな「頑張らない」ソングです。
まぁ、あんまり日本人には馴染まなそうなメッセージですね。
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