The Electric Magpie/Begins

The Electric Magpie/Begins
2014年4月
『新世紀シスコ・サイケはブリティッシュ要素も取り込む』

 祭囃子の笛の如く、軽快に浮ついた音色を響かせるオルガン、埃っぽくも荒々しいリズム、
素朴なアコギ、コシのあるヘヴィなエレキギター、エコーたっぷりの夢幻ヴォーカル。
エレクトリック・マグピーが生み出す音楽はこんな感じです。
たまには、夏休み気分に浸りたい。そんなものが無いとしても。
あの気怠い雰囲気を再現してみたい。そんなあなたにおすすめしたい音楽です。

 エレクトリック・マグピーは4人編成のサイケデリック・ロック・バンド。
何とサイケの聖地、サンフランシスコから誕生した由緒正しいグループなのです。
本作はデビュー・アルバム。
electric.jpg

 
 ガレージ・ロック、カントリーといったシスコ・サイケに欠かせない要素を押さえつつも、
ボードヴィル音楽やビートルズ(もちろん中期)、
ロンドン・パンクからの影響を感じさせるのがポイント。
 
 アンサンブルについては最初にも述べたとおり、
埃っぽさよりも幻想的であることに重点を置いています。
ふにゃふにゃといい感じにリラックスした(・・・・・・)ヴォーカル、ふわふわオルガン、
ヘヴィリフを刻むギター辺りを中心に、突発的な野郎コーラス、サックス、バグパイプ、
トライアングルなどが入り乱れる曼荼羅サウンドは、シラフで対峙するには荷が重い混沌具合。
かと思えば、ふと思いついたように砂袋シャカシャカにアコギ、フルートによる
侘しいアコースティック・ナンバーが現れたりします。
とは言え、この曲「Springtime Ease」も怪しげなシャウトが入っていたりして
一筋縄では行きません。
ちなみに1分、2分の曲が多く、
何と10曲27分というバンド演奏とは思えないコンパクトな作りです。

 混沌としたアンサンブルの中でも、美しいメロディーが時折顔を出しているのもポイント。
牧歌的な味わいがあり、この辺りはビートルズ由来だと感じさせます。
そういう曲に限って1分で終わってしまったりするのはご愛嬌。

 雰囲気優先の作りにはなっているものの、徹頭徹尾ドロドロのサイケという訳でなく、
メロディーもしっかりしているのでアコースティック・ナンバーも光り、
結果として幅広い音楽ファンにアピールするものになっていると思います。
「What's for Tea?」

彼らのデビュー・シングルとなった曲です。
うねるヘヴィ・リフは正統派シスコ・サイケの佇まい。
ただしそのリフの旋律やヴォーカル・メロディー、コーラスなどから
ビートルズの影響が伺えるのが印象的。
ブロッサム・トゥーズっぽいと言ったほうが近いかも。
もはや何を言っているのか分からないエコー過剰なヴォーカルが、
サイケデリックなムードも盛り上げています。

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