Jenny Scheinman/The Littlest Prisoner

Jenny Scheinman/The Littlest Prisoner
2014年5月 アメリカ
『遅咲きすぎるカントリー系女性SSW、
どっしりとしたデビュー作』

 
 今日ご紹介するのは森林浴の休憩にでも、聴いたらさぞ映えるだろう、と思わせる音楽です。
 ジェニー・シェインマンは1979年生まれ、アメリカ、カルフォルニア州ペトロリア出身。
幼少からヴァイオリンに親しみ、90年代からセッション・プレイヤーとして活動を開始。
ある時はヴァイオリニスト、またある時はアレンジャー。そしてシンガーでもあり、
作曲家でもあるマルチな才能は発揮するミュージシャンです。
20年ほどの音楽活動に於いてリンダ・ペリー、ノラ・ジョーンズ、ネルス・クレイン、ルー・リード、
ブルース・コバーン、アレサ・フランクリン、ルシンダ・ウィリアムス、ボノ、ビル•フリゼールといった
一流ミュージシャンの仕事に携わっており、
ジャンルを超えて広く音楽ファンに知られている人物なのです。
jenny_scheinman.jpg


 本作はそんな彼女の通算8枚目(連名名義も含めれば20枚目)となるアルバム。
これまで自身のアルバムではヴァイオリニストとして表現してきた彼女ですが、
本作で初めて自作の弾き語りを披露。
制作期間3年以上を経てリリースされた、
シンガーソングライターとしてのデビュー・アルバムということになります。

 音楽性はデュオを組んでツアーした経験もあるブルース・コバーンに近く、
トラッド、カントリー要素を含むフォーク・サウンドが特徴です。
プロデュースはケイト•ブッシュやマイ•モーニング•ジャケット(略称マイモニ)の
仕事で知られるタッカーマルティーヌが担当。
またビル•フリゼール(ギター)、ブライアン•ブレイド(ドラム、ビブラフォン)、
プラストニー•ガルニエ(ベース)、ブルース•コバーン(ギター)といった面々が
ゲスト・プレイヤーとして参加しています。

 電化楽器とアコースティック楽器が溶け合った残響の美しさが、本作の魅力。
ゲストの面々からも明らかですが、自身によるヴァイオリン、
アコギにバンドを従えて(曲によっては鉄琴あり)録音されています。
清廉として力強い歌声も素晴らしく、
今までシンガーソングライターとしてデビューしていなかったのが、不思議でなりません。
作曲は前述の通り、トラッド、カントリー色が強いですが
ポピュラー音楽のアレンジャーを長く勤めてきただけに、総じてキャッチーな仕上がり。
それでいてノスタルジーは失っていません。
3曲ほど間奏曲としてインスト曲が挟まれており、
そこでの哀愁味あるヴァイオリン・ソロも聴きどころとなっています。

 正に森が似合う音楽と言えるでしょう。
完成度は非常に高いのは、彼女のキャリアを考えれば当然のこと。
どっしりとしたデビュー作です。
「Run Run Run」



ゲスト・プレイヤーは、ビル•フリゼールとブライアン•ブレイド。
ジャズ畑の強者二人に支えられた、トリオでの演奏です。
ビル・フリゼールの溢れる笑顔がいいですね。いいなぁ、おじいちゃんセッション。

輸入盤で入手可能です。
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トラックバック一覧

コメント一覧

#252 No title
こんにちは。ジェニー・シェインマン初めて知りました、と言うかブルース・コバーンのアルバム3枚持ってましたが、全然気が付きませんでしたよ。
動画の曲も良いですね。ビル・フリゼールのギター、久しぶりに聴きました。
#253 Re: No title
yuccalina様 こんばんは 
コメントありがとうございます。

> ジェニー・シェインマン初めて知りました、
自分も本作で初めて知りました。

>ブルース・コバーンのアルバム3枚持ってましたが
ブルース・コバーンはいい!いつか取り上げられれば、と思います。秋から冬が似合う音ですね。
ブルース・コバーンとジェニーが組んでいる映像も本文リンクの他にいくつかあるので是非どうぞ。





> こんにちは。ジェニー・シェインマン初めて知りました、と言うかブルース・コバーンのアルバム3枚持ってましたが、全然気が付きませんでしたよ。
> 動画の曲も良いですね。ビル・フリゼールのギター、久しぶりに聴きました。
#255 No title
再びこんにちは。
私が聴いてたのは「High Winds, White Sky」「Night Vision」「World Of Wonders」の3枚なんですが、最後のWorldを友達に勧められて、ほぼリアルタイムで聴き、残りの2枚は90年代にリイシューで買いました。当時SSWブームみたいのがあったような気がします。また再評価されて欲しいですね。
#256 Re: No title
yuccalina様 コメントありがとうございます。

自分は2007年エアメールからリリースされた紙ジャケで知りました。
現状はsswブームが来ている気配はありませんが
当ページでは洋楽新譜の中でもsswモノを多めに紹介しておりますので
今後も楽しみにしていただけると嬉しいです。

> 再びこんにちは。
> 私が聴いてたのは「High Winds, White Sky」「Night Vision」「World Of Wonders」の3枚なんですが、最後のWorldを友達に勧められて、ほぼリアルタイムで聴き、残りの2枚は90年代にリイシューで買いました。当時SSWブームみたいのがあったような気がします。また再評価されて欲しいですね。

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