John Martyn/Heaven and Earth

John Martyn/Heaven and Earth
2011年 イギリス
『最後の一瞬まで絞り出す歌』

 2ヶ月に一度のジョン・マーティン作品レビュー。
今作は2011年に発表されたもので、
純然たるオリジナル作とは言えないもの。
『Pearl』や『Made In Heaven』に近い性質があり、
トリビュート・アルバムとも呼べるものです。
ジョン・マーティンが2009年に死去する間際まで
制作していた楽曲を残った関係者の手により完成に導いたアルバム。
遺作『On the Cobbles』も担当している
プロデューサー、ゲイリーポリットが中心として制作されています。

 ヴォーカル・テイク以外は未完成の部分も多く、
これまでの作品で縁のあったミュージシャンがセッションに参加しています。
その為、派手なゲストはフィル・コリンズが1曲提供し、
シンセとコーラスで参加しているくらいです。

 前作『On the Cobbles』でも衰えを隠しきれなかった
彼のヴォーカルですが、ここでは更に弱々しさが際立っています。
しわがれた声しか出なくなってしまっているのは、悲しい。
歌うことを楽しんでいる様子が伝わってくることだけが救いです。

 サウンドはジャジーなブルース・ナンバーが大半を締めています。
コーラス隊、シンセ、ブラスも加えた、分厚いアレンジながら、
本人不在で仕上げられたため、やや個性に欠ける印象。

最高のパフォーマンスで無くても、歌うことを辞めない。
ジョン・マーティンは最後まで音楽を楽しみ、
仕事仲間は供養として残されたものを仕上げた。
その事実こそが、本作の存在意義でしょう。

「Can't Turn Back The Years」


フィル・コリンズの提供曲。オリジナルは93年の『Both Sides』に収録されています。

Could've given you everything that you need
but I cannot turn back the years
The perfect love was all you wanted from me
but I cannot turn back the years

So we have to be strong, and I'm finding that hard
we have to move on, but no matter how hard I try
if your heart's in pieces, you look for the truth
and when I look deep down inside I know, it's too bad I love you

あなたが必要なすべてを与えられたかもしれない
しかし、私は年月を戻すことはできません
完全な愛は、あなたが私から望んでいたすべてでした。
しかし、私は年月を戻すことはできません

だから我々は強くなければならない、それはとても難しいことだと分かっています。
我々は進まなければならない、どんなに難しくても私は試します。
あなたの心が散らばっていても、あなたは本当の気持ちを見つけるだろう。
その時、私は(あなたの)深い部分を見て、あることを知るのです。
私があなたを愛していて残念だって思っていることを。

以上 歌詞抜粋。
元々はフィル・コリンズが離婚のゴタゴタにあった状況の中で作られた楽曲で、
すれ違いの状況を綴る歌となっています。
ここではジョン・マーティンからの残されていくものに対しての
温かいメッセージのように聴こえます。
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