カーネーション/Multimodal Sentiment

カーネーション/Multimodal Sentiment
2016年 日本
『二人カーネーションだからこその柔軟なゲスト起用』

 このブログは3年くらいやっているので、過去にもカーネーションのアルバムを取り上げたかな、と思ったのですが取り上げていませんでした。そうですか、4年振りの新作なら仕方がないですね。ジャケットはサージェント・ペパーズ風に並べたオーディオ機器。期待が高まります。

 日本のロック・バンドとしてスタート、現在は二人のユニットとして活動するグループの新作。セルフ・プロデュースで制作されており、エンジニアには原真人が参加。近年の活動では『ヘヴンリー・ミュージック』など細野晴臣のアルバムを手掛けています。セッション・プレイヤーとして、キーボードに佐藤優介(カメラ=万年筆)、sugarbeans、ギターに松江潤、ドラムに張替智広が加わっている他、大森靖子(ヴォーカル)と川本真琴(コーラス)が1曲ずつでゲストとして参加しています。硬軟織り交ぜた多彩なメンバーが勢ぞろい。
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 今回は気まぐれで冒頭3曲をピックアップして感想を書いてみます。まず1曲目「まともになりたい」。昔のカーネーションを彷彿とさせる、ビートルズ(チープ・トリック?)~XTCを下敷きにしたグラムロック調の元気な曲です。煮え切らない展開、シンプルな歌詞も相変わらず。シンセがスペーシー。2曲目「WARUGI」はエイドリアン・ブリューな感じの、エキセントリックにわななくギターがかっこいいナンバー。80年代クリムゾンが盆踊りでデジタル機器をいじくっているような感じ。3曲目「Lost in the Stars」はダンス・ビートとシュンシュンと浮遊するシンセが印象的な曲。ハードボイルドなヴォーカル部分と、お茶目なキーボード・ソロが対比していて鮮やかです。

 冒頭3曲のみならず、多彩な楽曲群が用意されているのが特徴。軽快なビート、くすぶったサイケデリック感が全編で貫かれており、どんよりとした暗さがあります。これが本作のカラーなのでしょう。キャッチーさは控えめです。前作のような分かりやすさはありませんが、カーネーションらしさという点では今回のアルバムの混沌とした様子こそがあるべき姿でしょう。初回はあまり馴染みませんでしたが、聴くたびにじわじわ染み込んで来ています。

 最後に一つだけ。いいアルバムなのですが、バンドのアルバムと言われると腑に落ちない部分があります。名前は残っていますが、やっぱり実質はプロジェクトなのでしょう。ゲスト無し、カッチリとしたバンドを編成したカーネーション(再結成とは言わない)で生まれ変わって新作を作ってくれたなら・・・・・・なんて思ってしまいました。

ウーリッツァー、オルガン、グロッケンシュピールと多彩な鍵盤(sugarbeans)が楽曲を爽やかに彩っています。
大団円って感じで、アンコール最後に出てきそうな曲ですね。

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