Marika Ling/ Marika Ling

Marika Ling/ Marika Ling
2016年 イギリス
『ブラック・ロックの新星現る』

 ゴスペル音楽の経験を持つパワフルな歌唱だけを聴くとソウルなのだけれども、オルガン、ブルース・ギター、プログラミングが飛び交うこの刺激的な音楽はまさしくロック。ジャンルを横断してこそ、発せられる熱が感じられるエキサイティングなアルバムです。
 
マリカ・リングは、イギリスのウルヴァー・ハンプトン(ウエスト・ミッドランド州)生まれ。あまり情報がありませんでしたが、かつて鉱山で栄えた、のどかな街のようです。マリカはそこで8歳の頃より、地元の教会で聖歌隊に参加します。やがて本格的に音楽のキャリアを志した彼女は、サウンド・オブ・ブラックネスコートニー・パインのような新しい黒人音楽の創造を目指すいくつかのグループのセッションに加わることになります。(この辺り、翻訳が苦しい!)やがてリチャード・フロスト(ア・ニュー・ファンキー・ジェネレーションの「The Messenger」でヒットを飛ばしたことで知られる)に見出された彼女は、デビュー・アルバム制作に取り掛かることに。そして出来上がったのが本作というわけです。
a8af50_70a57c3ef9394fa2ae6a37af65485983~mv2_d_1848_1230_s_2_png_srz_980_652_85_22_0_50_1_20_0

 リチャード・フロストとの共同作業は本作に先駆けてリリースされたシングル2枚までだったようで、プロデュースはスティーヴ・ベイカーが引き継いでいます。近年はゲイリー・バーロウ(テイク・ザットのメンバー)のEPなどを手掛けており、ピアニストでもあるとのこと。またアダム・・・Adam Banaszkiewiczなる人物を作曲家として起用しています。

 さて、アルバムの内容です。先に挙げられていた、サウンド・オブ・ブラックネスとコートニー・パインという創造的な黒人ミュージシャンの流れを受け継いだ、先鋭的なブラック・ミュージックが展開されています。規則正しいリズム隊は冷たく、ヒリヒリとした緊張感が漂います。ヒップホップのバックトラックという趣。ギターは泥臭くブルージー。粘っこいコーラスと詠唱のような力強い歌声。そしてピアノとオルガン。全編、混沌としていますがハードボイルドな世界観は魅力的。

 楽曲は粘っこいグルーヴが強調されたミドル・テンポのものが多く、あまりキャッチーさはありません。それなのに関わらず、何度も聴いてしまう。伝わってくるエネルギーは本物。ブラック・パワーに圧倒されること間違いなし。

Hollow Blues

映画のような始まり方がかっちょいいクリップ。シリアスでダークなブルース・ロックです。この曲だけだと全体像が掴みきれないと思うので、もう1曲どうぞ。

Bitter Pill

どうですか、この60年代のオルガン・ロックのようなハッタリ満点な雰囲気。最高ですね。まるでアーサー・ブラウンのようだ。

もっと読まれたい。ランキングのクリックにご協力を。→
関連するタグ イギリスロックソウル

トラックバック一覧

コメント一覧

コメントの投稿

名前

タイトル

メールアドレス

URL

本文

パスワード

非公開コメント管理者にだけ表示を許可する