Dani - La nuit ne dure pas

Dani - La nuit ne dure pas
2016年 フランス
『ニューヨークにはニコが居た。ロンドンにはマリアンヌ・フェイスフルが居た。パリにはダニが居る。』

という、ハッタリ満点のタタキに釣られてみました。

 本作はパリを拠点にシャンソン歌手として活動しているダニのデビュー作です。
年齢不詳ですがアルバム・ジャケットから察するに20代でしょう・・・・・・と思ったら、ご老人のようです。
彼女は60年代の英米仏ポップスのみならず、
映画、写真といった文化全体からから多大な影響を受けたとのこと。
当時の思い出、世界観に入り込むあまり、
シャンソン歌手としてデビューしてしまったという人物のようです。
フランス語によるフェイスブックと公式ページ以外には、
情報が得られず、分かったのはこのくらいです。
La-Nuit-Ne-Dure-Pas-Digisleeve.jpg
※上のジャケットはダニの若い頃の写真と思われます。かっこいい!

 ストリングスを交えた、優雅で退廃的なフレンチ・ポップスをやっており、
控えめながらシャンソンの要素も残っています。
男性的とも言えるハスキー・ボイスが特徴的で、
ニコとマリアンヌ・フェイスフルを引き合いに出すのも納得の声質。
心落ち着かせる素晴らしい歌声です。

 弾き語りのアコースティック曲からデジタル・ビートが入ったエレクトロまで
幅広いサウンド・アレンジがされており、バラエティー豊かな内容。
ベルリン時代のデヴィッド・ボウイにも通じる、デカダンスなムードで統一されているので、
個性が取っ散らかっている印象はありません。
60年代に没頭しているダニが現代のポップスとして生み出した楽曲群には、
懐古趣味になり切らない・・・・・・60年代がそのまま続いているかのような新鮮さが備わっています。

 まだまだ情報が少ないダニという歌手。存在感は十分です。
ニコ、マリアンヌ・フェイスフルを引き出すにふさわしい物語を生み出すことが出来るのか、
などと考えましたが、このアルバム・デビューまでの変遷が既に物語なのかもしれません。

Etoiles et revers
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