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総括2014 邦楽編

総括2014 邦楽編

 そっと始まった総括記事の1日目です。 

 邦楽、JPOPに関しては少し自分の好みが変わったな、
と実感した2014年でした。
具体的に言うと若い音楽(チャートはもちろん、インディーズ系も)
が受け入れがたくなってきたような・・・・・・
問題はアレンジの部分な気もしています。

 元々、70年代の音楽が好みではあるのですが、
やはり幅広く楽しみたいところ。
2015年はこれまであまり深入りしなかった日本語ロックンロール含め、
未知のジャンルへ挑戦したいと思います。

 さて。今回はフォーク系ミュージシャンが去年よりも多めになりました。
そんな気がします。(ふんわり仕上げ)
また、シティ・ポップ系の作品も豊作でいくつか選んでいますが、
豊作すぎて泣く泣くカットしたアルバムもあり。

 内容第一、再生回数重視で10枚選びました。
タイトルからレビューへ飛びます。画像からはyoutubeへ飛びます。
※ごめんなさい。トップ3のみリンクが付いていませんでした。
只今訂正致しました。お許しを。


☆ベスト10入りアルバム 7枚(あいうえお順)
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恋のパイナップル/SUM!

恋のパイナップル/SUM!
2014年12月 日本
『そもそもおっさんが聴く音楽ではないのかも、
と思いつつ夢中』


 ayU tokiOの方や岡村詩野さんによる、とてもおしゃれな帯コメントに
何故自分はこれを買ったのか、しばし分からなくなってぼーっとしてしまった。
「前後の関係が、超イケてる。」とか
「恋パナ、恋パナ、恋パナ、恋パナ、恋パナ、さあ、そうやって5回唱えてから聴いてみよう」
とか。

・・・・・・
「恋パナ、恋パナ、恋パナ、恋パナ、恋パナ」

これでバッチリだ、聴くぞ!

もう40過ぎてるんですけど、とか全然思ってないよ。


 恋のパイナップルは、女性二人組によるポップ・デュオです。
ちらっとyoutube動画で聴いた印象がメンボーズみたいに緩い感じで、
心に響いたので買ってみました。
2008年に結成されており、本作はセカンド・アルバム。
作曲担当の弾き語りシンガー・ソングライター、アレンジ担当のトラックメイカー、
と役割を二人で分けているようです。

 ほのぼのとしたアコースティック・ポップをやっています。
ノスタルジックで夢見心地なサウンドはやはりメンボーズを彷彿するところもあり。
ただしフォーキーな部分だけでなく、
歌謡曲チックで親しみやすいメロディーが散りばめられているのが特徴。
コミカルさを失わずに前のめりで目まぐるしく疾走していく楽曲には
川本真琴を彷彿させる部分も。
少し舌足らずでぼやぼやとした歌声も魅力的。
アレンジはデュオならではの身軽さで打ち込みが多いテクノ・ポップ曲もあったりして
バラエティ豊かです。ただしほんわかテイストは維持。

 もしかしたらこれは、
元来、分厚いアレンジに包まれて鳴っていた90年代音楽のエッセンスが
アコースティック楽器と鍵盤によるほんわかしたアレンジで鳴らされる
ということなのかもしれません。
凄く新鮮です。

 大胆な「フランダースの犬」の替え歌導入にはずっこけました。
そこを含め、楽しく寛いで聴くことが出来ました。
きっと呪文を5回唱えたからでしょう。

「きらきらひかる」
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小沢健二/我ら、時 (通常版)

小沢健二/我ら、時 (通常版)
2014年 日本
『ファン納得のライヴ盤』

 ベテランのミュージシャンが復活→
新曲を持たずにツアー→
その模様をライヴ・アルバムとして発表する、
という流れが大嫌いな自分としては本作もスルーしていたのですが、
新曲も3曲やっているよ、ということを教えてもらい、
それならば、と今更ながら聴いてみました。

 オープニングの歓声も臨場感抜群。
黄色い声援と思いきや男性客も4割くらい居そうな感じです。
ブラス・セクションも入った分厚い編成での演奏で、
アレンジは総じて華やか。細かな変更も所々ありましたが、
『90年代の青春の追憶』が一つのテーマであり、
往年の名曲の感動を呼び覚ます演奏がされていました。
お客さんの感動が伝わり、温かい気持ちになれたのも、本作ならではの魅力だと思います。
一方、曲の途中で挿入される朗読が流れをぶった切っており、ちょっと・・・・・・
ただしCDなので飛ばせば問題ありません。

 そして「歌声が太くなった」問題ですが、
これは年齢を重ねた上での変化なので仕方ないところ。
シリアスでビターな歌声は、バラード・ナンバーでより威力を発揮しています。
昭和を彷彿とさせるダンディな雰囲気を纏っており、これはこれで新鮮な魅力でしょう。

 「ある光」がイントロだけだったのは残念でした。
こんなのもあったよね、って感じでサービスでやってくれたのかもしれませんが、
ファンは「そんな殺生な」という心境だったことでしょう。

 最後に新曲3つについて。
「いちごが染まる」
ブラスが入る、ジャジーなミドル・ナンバー。リズムはワルツです。
グネグネとした複雑な展開とシリアスな雰囲気は、
中期キング・クリムゾンを彷彿とさせるところも。
英語曲を無理やり日本語にして押し込んだ感じが昔の歌謡曲のようで、
趣深いです。

「シッカショ節」
小沢健二流日本民謡。お客さんが引いているのがバッチリ分かってしまうところが悲しい。
これはこれでいいと思うのですが、セットリストの中では浮いてしまったかな、
と思います。

「時間軸を曲げて」
往年の雰囲気を引きずりつつ、年相応の落ち着きを感じさせるポップ・ナンバー。
優しくもメロウ。次回作への展望が明るくなる秀作です。

「麝香」
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detune./オワルゼンド

detune./オワルゼンド
2011年 日本
『かわいい入口、中身はディープ』

 アクの強いアンダーグラウンドなミュージシャンが多く所属する
WEATHER/HEADZレーベルからデビューしたエレクトロ・ポップ・デュオ、detune.。
DVD『Peeping Life』への提供曲「さとりのしょ」で一部の音楽ファンにアピールしました。
そんな彼らの三枚目。
今の所、これが最新作となっており、
最近ではグレンスミスへの参加もしており、すっかり本体での活動もご無沙汰気味です。

 彼らの音楽では
まず、郷拓郎による、女性かと錯覚するほど、か細くナイーヴな声質のヴォーカルが鮮烈。
牧歌的な世界観を生み出しているメロディーはとても親しみやすくフォーキーで、
ヴォーカルとの相性も抜群。

 そんなメイン・メロディーはギター、ストリングス、エレピ、ドラムなどの演奏が担っており、
そこにシンセを始めとした電子音の洪水を被せています。
結果、detune.ならではのほんわかとした幻想的なポップスが出来上がり。
WEATHER/HEADZ所属だけに、
チップチューン、テクノ要素も強くアヴァンギャルドな曲もあります。

 第一印象はとっつきやすい彼等ですがアクはやはり強いです。
まずこの声(究極の軟弱ボイス)を受け入れられるかどうか、
更にキレたノイズの洪水に耐えられるかどうか、
と関門は二つ。
ですが気に入ればズブズブとハマれそうな濃密な音楽だと思います。

 ファーストから比べてメロディーの質が上がっており、どんどんアルバムのクオリティーは上昇中。
成長期と感じるだけに
そろそろ次のアルバムが待ち遠しいです。

detune. featuring ユク - ユクのうた
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高野寛と素晴らしきラリーの仲間たち / We are Here

高野寛と素晴らしきラリーの仲間たち / We are Here
2014年9月 日本
『ラリーの仲間たちをご紹介』

 昨年、発売された自身のトリビュート作にはトッド・ラングレンも参加しているとのこと。
日本を代表するシンガーソングライターの一人である高野寛。
今作は彼がラリー・レーベルに所属する
個性派ミュージシャンの面々とコラボレーションしたアルバム。
ゲストが作った曲に高野寛が詞を乗せて、
ゲストが演奏して高野寛が歌う、というスタイルのようです。

収録曲、参加ゲストは以下です。

01. 高野寛×宮内優里 / FLAME
02. 高野寛×little moa / DAWN
03. 高野寛×YeYe / TWIST
04. 高野寛×CONCERT / CREAM
05. 高野寛×sugar me / Little Fat Baby
06. 高野寛×milk / Bedtime Story
07. 高野寛×宮内優里 / 春がいっぱい

宮内優里、YeYe、sugar meは知っていますが他は今回が初見です。
全般的にはエレクトロ系のミュージシャンが集まっているようで
音楽性もそちらに寄ったものとなっています。
参加ミュージシャンについては
上の楽曲リストにリンクを張りましたので参考にして頂ければ。

 まず2曲参加の宮内優里ですが既にTYTYTでも共演しているので馴染んでいる印象。
エレクトロ畑の人ながら、ゲストを迎えてのボーカル・ナンバーも得意としているだけに
ここでも違和感なし。
ぼんやりした休日感満載のポップ・ナンバーになっています。
そういえば最近はアルバムを出していないなぁと気が付きました。

 2曲目のlittle moaもエレクトロ系の女性ヴォーカルを擁するキーボード・トリオ。
ホーン(ユーフォニウム)などを交えた牧歌的な雰囲気、繊細な女性ヴォーカル、
アンビエントなキーボード・ワーク(打ち込み)が特徴です。
サイケデリック感もあるデュエットで、高野寛のヴォーカルの無機質振りが微笑ましい。

 3曲目のYeyeはギター弾き語りのSSW。
と思ったらかなりアヴァンギャルドな仕上がりでびっくりしました。
どうやら最近チェンバー・ポップにはまっているとのことで、
新機軸はその影響でしょう。
切り貼りされたSEにストリングス、生演奏、二人のデュエットが絡む
ストレンジ・ワールド。

 CONCERTは室内楽ポップ・デュオ。
捻くれたメロディーと緩いスライド・ギターで聴かせます。

 sugar meは相変わらず、後期ビートルズっぽいバラードをやっています。
ほのぼのです。

 続くmilkは初見。女性かと思いきや男性、梅林太郎と言う方のプロジェクトだそうです。
乱暴に言うと渋谷系な感じの音楽かな。
こちらもほのぼのとしており、前曲からの繋がりがスムーズ。

 高野寛という個性に比べると新鋭ゲストたちの個性はさすがに淡い。
ですが、休日音楽っぽい雰囲気は統一されており、
それは高野寛の最新作にも通じる魅力だと思います。

「FLAME」
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Junior Mance Trio/Happy Time

Junior Mance Trio/Happy Time
1962年 アメリカ
『棚の隙間を埋める良質ピアノ・トリオ』

 ジュニア・マンスは1928年シカゴにて誕生、10代から既にピアニストとしてプロ・デビュー。
59年に初のリーダー作『JUNIOR』を発表し、
60年代にトリオ編成で数々の名作を発表しています。
現在85歳にしてまだまだ現役で活躍中。
日本にも多く来日しており、一昨年の10月にも浜松に来てくれています。

 本作は62年にリリースされたトリオ名義での代表作の一つ。
メンバーは
JUNIOR MANCE (P) RON CARTER (B) MICKEY ROKER (DS)
やはりロン・カーターの存在は大きいですね。

 伸びやかなトーンと強靭なビート感を持つベーシストが加わったことで、
落ち着いたソウルフルな演奏を得意とするマンスのピアノも、
アグレッシヴな演奏にシフト。
熱が伝染しています。
ロン・カーターの参加は功を奏していますが、
彼ならではの閃きと言う点では物足りないかもしれません。
ドラムのミッキー・ローカーについては、このアルバムで初めて出会いました。
タイトな叩きっぷりが印象的です。

 全体としてマンスらしい愛嬌や軽妙さがありつつ、
グルーヴィな魅力はヴァーヴ時代以上に引き立てられています。
リラックスした空気感が心地よいアルバム。

「Happy Time」
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John Martyn/Cooltide

John Martyn/Cooltide
1991年 イギリス
『研究成果、一区切り』

 前回レビューした1996年作『AND』、1993年のカバー・アルバム『No Little Boy』、
1992年のセルフ・カバー『 Couldn't Love You More 』
と精力的なリリースが続いていた90年代前半。
その先鞭を切ったのが本作『Cooltide』 (1991)です。

 レーベルはパーマネント。
アイランド在籍中から使用している CaVa Sound Workshopsにて録音しています。
プロデュースは次作『AND』同様、スペンサー・カズンスが担当。

John Martyn - guitars, vocals
Spencer Cozens - keyboards, bass synth
Foster Patterson - keyboards
Alan Thomson - bass ("Same Difference", "Call Me")
Dave Ball - bass ("Number Nine")
John Henderson - drums
Aran Ahmun - drums ("Number Nine")
Miles Bould - percussion
Andy Sheppard - soprano sax
Joe Locke - vibes
Jessica King - backing vocals ("Same Difference")

 大学の最終試験のために録音途中に離脱したカズンスに代わり、
フォスター・パターソンがキーボードを担当しているとのことです。

 雄大なフレーズが印象的なキーボード、シンセサイザーを軸に、
掠れたヴォーカル、揺らめくギター、ゆったりとしたリズム隊。
そこに、サックス、ヴァイヴが落ち着いたジャジーな音色で彩っており、
大らかでぽかぽかとしたアンサンブルが楽しめます。
さしずめ、停泊している小舟で流れていそうな音楽。

 従来通り、テクノ、ソウル、ワールド、ジャズ、フォーク等
様々な音楽をごった煮した彼でなければできない音楽になっています。
集大成的な内容は、アイランド期後期の音楽性に決着を付けたアルバムとも言えます。
キーボード主導の瑞々しいメロディーが充実しており、
陽光のような温かく開放的なイメージも印象的。

「Jack the lad 」
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Nicole Atkins/Slow Phaser

Nicole Atkins/Slow Phaser
2014年2月 アメリカ
『欧英米、多国籍なルーツが溶け合う毒気たっぷりポップス』

 ニック・ドレイク『ピンク・ムーン』の如き、色合いのジャケットにおっ!とひきよせられ、
→よく見ると目がある不気味なデザインで             ぎょっ!と驚き、
→毒気たっぷりのシアトリカルなサウンドと程よいポップネスにグサッ!とトドメを刺されました。

SlowP.jpg

 ニコール・アトキンスはニュージャージー出身のシンガー・ソングライター。1978年生まれ。
9歳でピアノ、13歳でギターを始めたという彼女。
幼い頃にはジョニー・キャッシュロネッツサンデイズ
といったラインナップを好んで聴いていたとのことです。
高校時代からバンド活動を開始。
更に毎年出演していた新人発掘をテーマとした音楽フェス
SXSW』を切っ掛けとしてコロンビアに認められ、
2006年ソロ・デビューを果たすことになります。
ちなみにその際のキャッチコピーは、
ウィルコロイ・オービソンを引き合いに出しての「アメリカーナとインディロックの融合」。
本作は前作から3年振りとなるサード・アルバムです。
本作にはプロデューサーとして前作に引き続き、トーレ・ヨハンソンが参加しています。
渋谷系を通じて北欧ポップにハマった方にとってはお馴染みの人ですね。
尚レコーディングもスウェーデンのマルメ(これも前作に引き続き)にて行われています。
Nicole AtkinsSlow Phaser




 音楽性は、演劇性たっぷりのゴシックな世界観が特徴のポップ・ミュージック。
スモーキーなヴォーカルとギター、アナログ・シンセ(カシオ)の他、
プロ・ツールスによる打ち込みで構成されています。
なるほどトーレ・ヨハンソン・プロデュースだな、と分かる幻想的で爽やかなキーボード・ワーク。
揺らめくような高音の重なりが美しい。
エキセントリックな転調は初期ケイト・ブッシュの様であり、
またアナログ・シンセの劇的な響きはジェネシスを彷彿とさせます。

 こういった要素が強調されているのはスウェーデン録音の成果でしょう。
一方で彼女の元来持っているカントリーの影響も残っており、
特に乾いたギターの音色とシンプルなリフ・ワークにそれが表われています。
またプロ・ツールスによるコズミックな打ち込みアレンジが
モダンな雰囲気を加えているのもポイントでしょう。

 そして忘れてはならないのが彼女のヴォーカリストとしての魅力。
酒焼けした喉はドスが効いており、
声質としてはスティーヴィー・ニックスマリアンヌ・フェイスフル(ブロークン後)を彷彿とさせます。
一方でハッタリを効かせた表現力はピーター・ガブリエルやケイト・ブッシュの如し。
この毒々しさを持ったヴォーカルにより、シアトリカルな世界観が強調されているのです。
結果として渋いルーツを持っている音楽性ながら、
メロディーラインはかなりポップに仕上がっています。

『Girl You Look Amazing』
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Jarrod Lawson/Jarrod Lawson

Jarrod Lawson/Jarrod Lawson
2014年5月 アメリカ
『一人多重コーラスのさざなみに身を委ねよう』

 本日は交流サイトの一つである、
「私的名盤紹介―真の雑食を目指して」の
2014年度総括記事
にて1位として激賞されていた
ジャロッド・ローソン のデビュー作を取り上げます。

 アメリカ人SSW、ジャロッド・ローソン。
幼少期より父親のレコード・コレクションに囲まれて育ち、
特にスティーヴィー・ワンダーへ憧れを抱いてシンガーソングライターの道を志す。
ポートランドを拠点として、ソウル~ジャズ系のグループに在籍していた彼は、
デビュー前の昨年にはスティーヴィー・ワンダーとの共演も果たす。
自主盤が昨年5月に発売されると、日本でも高い音楽性が話題となり
品切れ状態となる。
他、詳しいプロフィールはこちら(「私的名盤紹介―真の雑食を目指して」)をどうぞ。

 楽器演奏とプロデュースも自身で行っているという本作。
エンジニアとマスタリングには人を招いており、
特にプリンスの『Purple Rain』やスティーリー・ダン『Aja』など数多くの名盤に携わった
バーニー・グランドマンの参加が目を惹きます。

 上記のSystematic Chaosさんのブログでも指摘されていた通り
スティーヴィー・ワンダーと後期スティーリー・ダンの要素を混ぜ合わせて
現代的なアレンジで仕上げた、という塩梅のアルバム。
具体的には奔放で解放感ある伸びやかな歌唱、
そして優雅で博愛的なメロディーがスティーヴィー・ワンダーを、
爽快な多重録音コーラスと緻密且つジャジーなインストゥルメンタル部分が
スティーリー・ダン(あるはテイク6)を彷彿とさせます。

 肝は鍵盤、サックスも入ったジャジーなインストゥルメンタル部分。
非常に洗練されたサウンドで、隅々まで計算され尽くされており、グルーヴ感も十分。
一人で録音してしまうとカッチリまとまって、こぢんまりとした印象を与えてしまいがちですが
本作はそうした傾向がありつつも、
広々と音のスペースを取っており自然なアンサンブルを聴くことが出来ます。

 楽曲に於けるメロディーの質も申し分ないのですが、
インスト部を重視するあまりポップスとしてのインパクトには欠ける印象です。
彼の尊敬するスティーヴィー・ワンダーほどのキラー・チューンは今の所ありません。
ただそれを差し引いても、最高のソウル・ジャズが聴けるという事実は揺るがず。
いいものを教えて頂きました。

「Sleepwalkers」
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西宮灰鼠/スペースシャトル

西宮灰鼠/スペースシャトル
2014年10月 日本
『仕事終わりに夜空を見上げて歌う、鼻歌の薦め』

 西宮灰鼠は弾き語りスタイルのシンガーソングライター。
2005年から「灰緑」、「ねずみバンド」「スバルズ」「3才」といったバンドで活動する傍ら、
画家としても個展を開いています。
本作はソロ名義として初めてリリースするアルバムとなります。

 アコギ弾き語り作ですが、一部楽曲にはパスカルズのメンバーなどが
ヴァイオリン、チェロ、テルミン、ドラムといった楽器で参加しています。
ジャケットのファンタジックな世界観にも通じる、
浮遊感があるフォーク・サウンドが特徴。
童話的な世界観がたまからの影響を多く感じさせる一方で、
そこまでのアヴァンギャルドさや毒はありません。
その代りというわけではありませんが、歌詞に於ける風景描写が鮮やかで色彩豊か。
これは画家としての素養も生きているのでしょう。
加えて友部正人を彷彿とさせるような、情熱的な歌い振りもポイント。
弾き語り好きな音楽ファンのツボを突いてくれる魅力が満載です。

 「スペースシャトルはいらない、自分のギターでそれ(みんなを宇宙に連れて行く)をするから」
と歌うタイトル曲(15分)を始め、壮大な夢見がちソングを1時間収録。
一部、メッセージが分かりにくいところもありますが、歌詞はとても面白いと感じました。

「シベリアの夜」
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