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Natsu Summer/Hello, future day

Natsu Summer/Hello, future day
2017年 日本
シティポップ・レゲエには無限の可能性が!?』

 Natsu Summerのファースト・アルバム。デビュー作であるEPの時と同様、リリース時に紹介できず、真冬でのレビューとなってしまいました。ごめんなさい。

 シティポップ・レゲエというジャンルを掲げて、クニモンド瀧口のプロデュースの元、活動しているシンガーです。
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 前作まではシティポップ・レゲエという括りの中でバリエーションに挑戦していたと思うのですが、本作ではエレクトロ要素を上げて純然たるシティ・ポップな楽曲が多くなっています。夏らしい爽やかさに溢れた楽曲群は素晴らしい出来。さすがクニモンド瀧口のお仕事、夏らしさ満点で洗練されたキーボード捌きにはワクワクさせられます。爽やかでキラキラしたNatsu Summerのヴォーカルも健在。レゲエ・ナンバーでなくなったことで、シティ・ポップ・ファンど真ん中の魅力的なアルバムに仕上がっています。

 ただ何かが引っ掛かる。これが3枚目、4枚目辺りならば、諸手を挙げて絶賛するところなのですが、ファースト・アルバムです。シティポップ・レゲエの看板はまだ強調すべき時期だったと思うのです。クニモンド氏のプロデューサーとしての活躍は目覚ましいので、弊害として彼のプロデューサーの色で染まった作品がいくつかあると個性が埋没してしまいます。ズバリ一十三十一にかなり近いサウンドになってしまったような・・・・・・。例えばレゲエの古典をシティポップ・レゲエのスタイルでカバーするとか、どうでしょうか。

 最後に一所懸命フォローするわけではありませんが音楽は素晴らしい。吹雪にも負けないキラキラ感。Natsu Summerという名前のイメージにはピッタリのアルバムに仕上がっています。

ナツ・サマー/恋のタイミング
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Maxayn/Reloaded: Complete Recordings 1972-1974

Maxayn/Reloaded: Complete Recordings 1972-1974
2017年(1972年~1974年録音)アメリカ
『スライっぽさ満載の熱いソウルが楽しめる』

 昨年再発された、アメリカのソウル・グループ、マクサンのアルバム集。カプリコーン・レーベルからリリースされた3枚のアルバムが収録されています。
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 表題の通り、1972年から1974年に掛けて活動していた4人組。キーボード奏者兼プロデューサーとして、フランク・ザッパやザ・フー、グラント・グリーンなどとジャンルを超えて交流、活躍していたアンドレ・ルイスが中心となり、結成。フロントに据えた女性ヴォーカル、マクサンは彼の妻です。

 力強いシャウトが印象的なマクサンがバンドを牽引。小刻みに打ち付けるリズム・セクションと、キンキンと跳ねるキーボードによる、熱っぽいバンド演奏は、マクサンのヴォーカル・スタイルと相まってスライの影がチラつく印象。オリジナル曲の他、カバーもいくつか収録されており中でもストーンズ・ナンバーは面白かったです。ゴスペル要素を強めて静と動の対比をくっきりさせた「You Can't Always Get What You Want」、モッサリとした重量感を強調した「Gimme Shelter」どちらも聴き応え十分。
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Samantha Leon/Samantha Leon

Samantha Leon/Samantha Leon
2017年 アメリカ
『今更紹介したい2017年度のEP』

 ニューヨークの新人SSW、サマンサ・レオンのデビューEPをご紹介。

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報が少ないのですが、ニューヨーク生まれ、ニューヨーク育ちとのこと。Amos Lee, Fleetwood Mac, Sarah McLachlan, Alanis Morissette, Corinne Bailey Rae, Mariah Carey, and Adeleといった音楽を聴いて来たそうです。このデビューEPを発表して以降、アメリカをツアー中です。

 フォーキーなアコースティック・ソウルをやっています。自由奔放な節回しと、爽やかで深みのある歌声。伸び伸びとしたファルセット・ヴォーカル。初期のリンダ・ルイスを彷彿とさせる瑞々しい魅力があります。乾いた打音で弾むパーカッション、細やかな指使いのアコースティック・ギターを始め、演奏陣も充実。

 楽曲、パフォーマンス共に高水準でデビューEPとは思えない内容なのですが、日本はもちろん、本国アメリカでもノーマークの模様。今、聴くべき新人です。EPですが7曲入っています。

Samantha Leon - Bright Yellow Shoes (Official Music Video)
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Jacqueline Govaert/Lighthearted Years

Jacqueline Govaert/Lighthearted Years
2017年 オランダ
『ロック度の高さからバンド時代の名残を感じさせる』

 2000年代に活躍したロック・バンド、ケルシプのリーダー、ジャクリーン・ゴバートのサード・アルバム。

 1982年生まれ、36歳。カーツスフーフェル出身。幼少の頃からピアノを嗜み、12歳で作曲を始めたとのこと。高校時代より、ケルシプとして活動を開始。ケルシプは2009年に解散するまで、6枚のアルバムをリリースするなど、人気グループとなりました。バンドではヴォーカル兼ピアノを担当、中心人物として活躍しました。2009年のバンド解散を期に、自作自演歌手として再スタートをすることになります。
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 ピアノ弾き語りを中心としてリズム隊、オーケストラを加えた重厚な編成。オランダのミュージシャンらしく、はっきりとしたメロディーが特徴です。多彩なキーボードによる透明感、華麗なオーケストラ・アレンジがサウンドを彩っています。ハキハキとして活力漲る歌声はさすがロック・ヴォーカリストと感じさせるもの。ピアノ弾き語りというイメージとは裏腹なパワフルな内容が新鮮でした。

Lighthearted Years
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King Leg/Meet King Leg

King Leg/Meet King Leg
2017年 アメリカ
『昔のアメリカ音楽のような温もり』

 アメリカのレーベル、Sireと契約した新人ロックンロール歌手、キング・レッグのファースト・アルバム。

 1986年生まれ、ネブラスカ州出身のSSW、ジョイス。地元ではカバーバンドに在籍していたのですが、自作自演への欲求に目覚め、より積極的な活動を求めてナッシュビルへ移住します。スミスのカバー・グループと並行して、自作曲を練っていたものの進展が見られない日々。一度は音楽の道をあきらめて、大学の医学部へと進んだものの、友人の勧めでロサンゼルスへ移住して、ジョイスをリーダーとするキング・レッグというグループを結成。彼らが演奏したある日のクラブにて、ワーナーの伝説的プロデューサー、レニー・ワロンカーの耳を捉え「ロイ・オービソンのように惹きつけられる声だ」などの絶賛を得ることに。レニー・ワロンカーは、Sireの責任者であるシーモア・シュタインを紹介。キング・レッグはレーベルとの契約を勝ち取りました。本作は彼(ら)のデビュー作となります。
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 50年代のカントリー、R&Bをルーツとするロックンロールへの回帰をテーマとした音楽性が特徴です。鍵盤奏者を含む5人編成での録音。ヴォーカル中心の隙間の多いアンサンブルはパブロックのような軽やかさが素晴らしい。ジョイスの歌声はロイ・オービソンの如し、という程のインパクトは無いものの、甘さや切なさを感じさせる魅力があり。
情感たっぷりで、のどかな雰囲気を感じさせる楽曲群にはコンパクトなポップさや鋭さもあり、懐かしいだけではありません。

King Leg - Great Outdoors (Official Music Video)
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