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Eska/Eska

Eska/Eska
2015年 イギリス
「村祭りから宇宙まで、全てを包み込む」
 2015年にリリースされており、既に高評価を受けているエスカのファースト・アルバム。
そして2016年に入って遂に日本盤でも発売。
これをいい機会としてわたしもエスカに入門してみました。
(今年はP-Vineが発信する洋楽と随分、縁があります。)

 エスカはロンドン出身のSSW。ジンバブエ移民の子孫だそうです。
本作がデビュー・アルバムです。
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 多くの人が個性的と称している彼女の音楽ですが、それも頷ける独特な音楽をやっています。
フォーキーで牧歌的なメロディはジョニ・ミッチェルの如し、
清らかで神秘的な歌唱はケイト・ブッシュ(初期)の如し、といったところでしょうか。
そこに彼女自身のルーツであるジンバブエ由来の民族音楽要素が加わっているのが特徴。
村祭りのような、土着的で気安い雰囲気が素晴らしい。
ソウルフルでもあるのですが、トラッド的。
ヴァイオリンや縦笛が鳴り響く演奏は伸び伸びとしており、大地を感じさせます。
打ち込み、レゲエ、オルガンなど様々な要素、アレンジを試みるプロデューサー気質も特徴で、
この辺りは90年代後半から様々なセッション活動での経験が生かされているのでしょう。

 総合的に見て、
ケイト・ブッシュのようなチャレンジ精神を持ったミュージシャンであることは間違いありません。
今後の活躍に期待大。

「Rock Of Ages」
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柴田聡子/柴田聡子

柴田聡子/柴田聡子
2015年9月 日本
『記名性のあるプロデューサーは貴重』

 弾き語りとはいえ、どんどん新作を出してくれます。
(それなのにレビューを寝かせてしまっていてごめんなさい)
今回でサード・アルバムとなります。

 柴田聡子はギター弾き語り女性SSWです。
鼻歌のようなメルヘンチックでポップなメロディーに、
乗せた脱力した歌唱で日常を斜めから見た歌詞が特徴。
前作のレビューでは「遠藤賢司の「カレーライス」から意味深成分を取ったような・・・・・・」と書いていました。
疑問や問題提起はあるけれども、拳を握りしめてはいない感じですね。
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 今作はバンド録音もされているそうです。
プロデュースに山本精一、録音、ミックス、マスタリング・エンジニアに中村宗一郎という、
現在の日本に於いてアンダーグラウンド・ミュージックを支えている巨匠二人を迎えて制作とのこと。
豪華。本人以外のレコーディングメンバーは以下。

一楽誉志幸(dr) 須藤俊明(b) 西滝太(syn) 山本精一(g)

ということで、今回はバンド・セットで録音された曲が多く収録されているのが特徴です。

 山本精一のプロデュースが隅々まで行き届いた結果、
スペーシーな浮遊感と共に幻想的で儚げな世界観が、柴田聡子本来の個性を包み込んでいます。
前作までの飾らない世界観とは異なり、すっかりアシッド・フォークの領域へ突入しました。
ただし、朴訥としたフォーク・サウンドの中に含まれていた、
あっけらかんとした魅力はそのまま残っています。
歌を立てて、サイケデリックなアレンジは抑え目にしておりメロディーを強調している成果でしょう。
バンド・アンサンブルでは、山本精一ならではの幽玄なフラフラとしたギターが、
同じ属性である彼女のヴォーカルと共鳴しているように響いて印象的でした。

一番好きなファイトクラブは動画が無かったのでこの曲をどうぞ。

ニューポニーテール
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さよならポニーテール/円盤ゆ~とぴあ

さよならポニーテール/円盤ゆ~とぴあ
2015年11月 日本
『4年焦らされた効果あり』

 さよならポニーテールはファーストから追いかけていました。
ファーストの素朴さが好きだったのでセカンドはちょっと入り込めず・・・・・・
完成度は高かったのですけれども。
ただその後は音信も途切れがちで、このままフェイドアウトなのかな、
と思い始めていたら新作がリリースされました。
どうやらかなり楽しみにしていた模様。
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相変わらず、店頭でおっさんがレジに持っていくには難易度が高いジャケ。

 今回は3枚組でポップソング集「DISCI ~A 面集で恋をして~」、
12カ月の歌を集めた「DISCII ~さよポニ・カレンダー~」、
アコースティック「DISCIII ~思春期の光と影~」とテーマ別に分かれています。
多い、しかしこれはサービスなのだ。
ありがたく拝聴せねば。以下、1枚ごとの短い感想。

 DISC1。ブンブンうなるベースを始め、躍動するビートが印象的なポップ・ソング集。
YMO、ピチカート・ファイヴ、クィーン、ユーミンなど幅広いルーツを感じさせる
バラエティー豊かな楽曲が並んでいます。
セカンドではいきなりカラフルになってしまい面食らった自分ですが、
インターバルも置いて免疫が出来てきたのか、すんなりと聴けてしまいました。
次にどんな曲が来るのか、とワクワクさせてくれました。

 DISC2。こちらは配信発表曲が揃っており、発表時期もばらけている為、
DISC1よりもラフに感じます。
シンセ中心の打ち込みサウンドが強調されているのも特徴。
悪くはありませんがDISC1で弾けた分、地味な印象になってしまいがち。
聴き込めば印象も変わってくるかもしれません。

 DISC3。このシンプルさがちょっと懐かしい。初期の頃を彷彿とさせる音楽性です。
メイン・ヴォーカルの方が一人で歌ってピアノもしくアコギ弾き語りなので、
女性SSWのアルバムと言われても違和感のない出来となっています。
かつて持っていた「穏やかで暗い」味わいを存分に楽しむことが出来ました。

 ルーツが明確な楽曲群ですが彼女達なりの料理は成されており、
バラエティー豊かな引き出しが違和感なく同居しているのは見事です。
初期には味わい重視だった女性ヴォーカルも表現力を増しています。
セリフ満載の独特な世界観もナイス。的確なプロデュースがされて豪華な1枚目と、
素材はそのままにセカンドで封印していた後ろ暗さを復活させた3枚目の対比が鮮やかで面白い。
3枚組はさすがに疲れましたが、その分楽しむことが出来ました。
4年間焦らされたこともプラスに働いたと思います。

さよならポニーテール「アンジー」
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ノラオンナ/なんとかロマンチック

ノラオンナ/なんとかロマンチック
2015年 日本
『自主盤として埋もれさせておく訳にはいかない』

 ノラオンナは風待レコード(松本隆主宰)から2004年にアルバム・デビューした女性SSW。
酒焼けしたような低く落ち着いた歌声、ブルージーなウクレレが特徴です。
古き良き酒場音楽(シャンソンやブルースなど)を継承しているような、
うらぶれた雰囲気が漂う楽曲が魅力的。
2008年に発表されたセカンド共々、よく聴いていました。
最近、話題を聞かないなと思ってHPをチェックしてみたところ、
アルバムをリリースしていたので早速取り寄せてみました。
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 近年、ノラオンナは港ハイライトというグループを立ち上げています。
港ハイライトはコクの深い歌声で知られる、旭荘201(新作をずーっと待っています)の倉谷和宏を迎えて、
男女ツイン・ヴォーカル体制を取った、トランペット、鍵盤(藤原マヒト)入りのグループ。
ジャズ、シャンソン、室内楽寄りの音楽性が特徴です。
残念ながら、アルバム制作の過程で倉谷和弘は脱退したとのこと。(ライブを見てみたかった)
プロデュースは港ハイライト。
トランペットや鍵盤、ドラムも入ってバンド色が強いアルバムとなりました。
ゲストには古川麦が参加、ギターとアレンジで貢献しています。

 冒頭のデュエット・ナンバーでは、倉谷和宏の囁くようなヴォーカルとの掛け合いが楽しめます。
この1曲でしか聴けないのは、何とも寂しいところですが、
1曲でも聴けてありがたいとすべきでしょうか。
従来の魅力であったブルージーな渋みは健在ながら、
それよりもバンド・サウンドがもたらした、リラックスした軽やかさが印象的。
うらぶれていてノスタルジックな世界観が心地よい。
特に、交響曲やプログレのように壮大なラスト・ナンバー「なんとかロマンチック」が素晴らしかったです。

「なんとかロマンチック」
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一十三十一/ THE MEMORY HOTEL

一十三十一/ THE MEMORY HOTEL
2015年10月 日本
『邦楽レビューには気を遣う男』

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 『City Dive』に続いてアルバム・ジャケットがユーミンを意識したものになっていると思います。
『昨晩お会いしましょう』に『WISH YOU WERE HERE』のおじさんを混ぜたような・・・・・・
かなりヒプノシス・チック。
今回も弓削匠というデザイナーの方が担当されているとのこと。
()きれいなジャケットだと思います。
ということは、今回もシティ・ポップ路線は続いているのかな?

 一十三十一は現在、日本で活発に活動する女性SSWの一人。
流線形のクニモンド瀧口が参加してからのアルバムは
エレクトロ・サウンドを取り入れた現代的なシティ・ポップ路線で、若いファンも多く獲得しています。
都会的な音楽とクールなヴォーカルは非常に魅力的。
今回のアルバムでもクニモンド瀧口、ドリアン、カシーフといった主要なスタッフは引き継がれているので
世界観は継続中だということが察せられます。

 キラキラ感が少し減退して打ち込みのビートがより強調されている、
という変化によって、より大人っぽくなった一十三十一というのが第一印象。
アンニュイな彼女のヴォーカルも素晴らしい。
派手さはありませんが、落ち着いたダンス音楽アルバムです。

ただ、ビートを強調したことにより、
(新機軸の)ミドル・テンポの楽曲では流麗なメロディーがビートでぶつ切りにされてしまうところがあり。
もう一つ。彼女のクールでアンニュイなヴォーカルは素晴らしいのですが、
一方で打ち込みのサウンドとマッチし過ぎてアンサンブルに同化してしまい、
表情に乏しいと感じるところもあり。
もちろん、これが初期のアルバムならこんな難癖は付けないのですが、
積極的なリリースの結果(本当にありがたい!)、わたしも慣れてしまったのでしょう。
そういうところもあったよ、ということで。

そんなことをちょっぴり思ったりもしますが、これからまだまだ聴き続けて耳に馴染ませてみたいです。

一十三十一「Labyrinth ~風の街で~」MV
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