BRONCO/SMOKING MIXTURE

BRONCO/SMOKING MIXTURE
1973年 イギリス
『ジェス・ローデンが居ないブロンコ』

 ジム・モリスンが居ないドアーズ、デヴィッド・ボウイが居ないスパイダース・フロム・マーズ、イアン・ハンターが居ないモット、ブリティッス・ライオンズ・・・・・・そしてジェス・ローデンが居ないブロンコ。

 ブリティッシュ・ソウル・シンガー、ジェス・ローデンが中心となって結成されたブロンコ。カントリーを英国流に料理した2枚のアルバムをリリースしたものの、そこで中心人物であったジェス・ローデンは脱退。その後にアルバムを1枚リリースしていたものの、長い間CD化されず、聴くことが出来ませんでした。そもそも待っていた訳でもないというのが正直なところで、誠に申し訳ございません。
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たばこの缶を模したジャケット・デザインは素晴らしい。

 音楽性は慎ましやかなカントリーロック。ヴォーカルの線が細いと感じるのは、やはりジェス・ローデンの残像がよぎるせいでしょう。ただパブロックのようなリラックスした演奏は魅力的。またクリフォードTワードがゲスト・ヴォーカルや作曲として4曲でクレジットされています。これは地味になりがちな本作にささやかなハイライトでしょう。

Attraction
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DAN PENN/Nobody’s Fool

DAN PENN/Nobody’s Fool
1973年 アメリカ
『やっとメジャーから日本盤化』

 ダン・ペンのファーストもナイス・プライスで再発されました。自分が持っていたのは最初にCD化された時のレパトワー盤だったので、この機会に買い直しました。やはりSSWのアルバムは歌詞対訳付きがうれしい。
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 60年代のアラバマ州にて、フェイムとマッスルショールズ・スタジオを拠点に活躍したSSW。アレサ・フランクリンやクレランス・カー
ターなど、ソウル・ミュージシャンを中心に多くの楽曲を提供していました。本作は彼のファースト・アルバムで、スプーキー・オールダム、ディキシー・フライヤーズなど、裏方仕事を経て得ることが出来た人脈をフルに活用して制作されています。

 カントリー、ブルースを基盤とする土着的な演奏はきっちり泥臭く、スワンプであることを主張しているのですが、上品なストリングスとピアノが甘さを演出。90年代、このアルバムがCD化された際にはスワンプの名盤という紹介をされていました。実際、その通りなのですが、上記のようなソウルのルーツを知って改めて聴いてみると、甘さがはっきりと認識出来ました。本作では、当時流行したトロトロなスウィート・ソウルが隠し味になっているようです。

 スプーキー・オールダムを始め、何人かと共作をしており、且つ60年代から書き溜めてきた豊富なストックのおかげで、バラエティーに富んだ内容となっているのもポイントです。

 感情を丁寧に乗せた渋い歌声も魅力的。

Raining in Memphis
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ファニー・カンパニー/ファニー・カンパニー

ファニー・カンパニー/ファニー・カンパニー
1973年 日本
『ラフでルーズな演奏が魅力的』

 ブルース・ロック、ロックンロールを日本語でやった70年代のグループによるファースト・アルバム。以前持っていたのですが、金欠で手放してしまい、この度再購入しました。現在流通している紙ジャケ盤では、ボーナス・トラックが5曲入っています。
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 ヴォーカルの桑名正博をフロントに据えたキーボード入りの4人編成。ドラムはこの時点ではゲスト扱いになっており、その代わりヴォーカル&ギターが二人います。

 ロックのドライブ感を保ったまま日本語で歌う、桑名正博のヴォーカルは当時とても画期的だったそうですが、今聴いてもとてもかっこいい。颯爽としており、随所に入るアドリブ(シャウトなど)も堂に入っています。ゴツゴツ、ドタバタとしたバンド・アンサンブルの荒々しさも素晴らしい。アメリカン・ロックほどに破れかぶれなエネルギーはありませんが、その代わりブリティッシュ・ロックのようなカッチリしたコンビネーションも持っていて、ソリッドな演奏が楽しめます。鍵盤が入っているからか、フェイセスっぽいところもあり。

 桑名正博がヴォーカルを取っていない曲では、日本語フォークに接近したメロウな雰囲気を纏っており、アルバムに多様性をもたらしています。

スウィート・ホーム大阪

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BUDGIE/Never Turn Your Back On A Friend

BUDGIE/Never Turn Your Back On A Friend
1973年 イギリス
『やっとバッジーが紙ジャケ化』

 70年代に於ける、イギリスのB級ハード・ロック勢の中でも、突出した人気を誇るバッジー。
その理由はご存知の通り、メタリカが代表曲「Breadfan」をカバーした為。
僕もメタリカ経由で彼らを知りました。
今回、なんと彼らの作品の紙ジャケ化が実現。
当然、全タイトル制覇、と行きたい所ですが、
来月(7月)に森田童子の紙ジャケリリースが控えているだけに、ここはセーブしなければ。
ということで、ロジャー・ディーンがカバーを担当している
『Never Turn Your Back On A Friend』だけを購入しました。
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 マスクを被った鳥と戦う仮面ライダーの怪人っぽいキャラクターを描いたジャケは、
紙ジャケで眺めるとワクワクします。
いい!
このジャケで邦題が『友情』という訳の分からなさも素晴らしい。

 本作はサード・アルバム。
ガン、ブラック・サバスの流れを受け継いだ、リフ重視の疾走感溢れるギターと、
吐き捨てるような早口ヴォーカルという二つの個性が完成しつつあるアルバムです。
その魅力が詰まったオープニング・ナンバー「Breadfan」は正に代表曲。
緩急のメリハリが効いた、ダイナミックな構成が光っています。
正直なところ、本作を久しぶりに聴いたため、
この曲と「Baby Please Don’t Go」くらいしか記憶になかった自分。
改めて聴き直してみるとハード・ロック曲以外にも、
暗いミドル・ナンバーがあり、そちらでもじめじめした陰鬱なサウンドで異なる個性を発揮しています。
彼らの弱点は声量が標準に届いていないヴォーカルですが、
英アンダーグラウンドらしいハッタリが籠ったパフォーマンスには、愛嬌があります。

「Breadfan」
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BRIAN JOSEPH FRIEL/ BRIAN JOSEPH FRIEL

BRIAN JOSEPH FRIEL/ BRIAN JOSEPH FRIEL
1973年 イギリス
『ドーンらしい朗らか英米折衷』

 ビッグ・ピンクは相変わらずマニアックな再発をしてくれる。
本作も恐らく初CD化でしょう。
英ドーンからリリースされていたSSWのファースト・アルバム。
国内盤はヴィヴィッドから配給されています。
歌詞対訳はありませんが、これくらいのマニアック度になるとやはり解説が無いと、何も分からない。
お世話になっております。
ただ今回は帯がブライアン・ジョセフ・フリール、解説ではフリエル、と異なっており、困惑。
どっち?どっちが正しいの?
フリールのような気もするけれども、解説(小西勝氏)にお世話になったのでフリエルを推しておきます。
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 残念ながらドーンからデビューしたSSWということ以外、解説にも書かれていません。
プロデューサーはマーク・ロンドン。
ストーン・ザ・クロウズやルルの作品に携わっており、
本作に参加しているメンツもストーン・ザ・クロウズのメンバーを始め、
その周辺の人物たちが選ばれているようです。
ヴィグラス&オズボーンも参加していますが、楽曲提供はしておりません。
スティール・ギターにはお馴染み、B.J.コール。

 音楽性はカントリー指向が滲み出た、土臭いフォーク・ロック作。
ストーン・ザ・クロウズがバックを張っているだけに、リズムが力強い。
ギターもブルージー且つテクニカル。ほのぼのとしていながら、引き締まったアンサンブルが楽しめます。
ブライアン・ジョセフ・フリエルの作った曲は、地味ながらどれもポップで親しみやすい。

Louise Is Loose

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