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STORYTELLER/MORE PAGES

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1971年 イギリス
『クラシック、フォークの要素を内包したソフト・ロック』

 フォーク系の大手レーベル、トランスアトランティックに所属していたポップ・グループ、ストーリーテラーのセカンド・アルバム。ビッグピンクより初めてのCD化です。メルヘンチックなイラストのジャケットが人気のファーストと比べると、渋い風景画が地味と感じるセカンドのジャケット。ただよく見るとロゴにクジャクの羽をモチーフに用いており、かっこいい。
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 男女ヴォーカル2人を擁した5人組。プロデュースはアンディ・ボウン(元THE HARD)が担当しており、作曲にも関わっています。

 アコギとトランペット、ヴァイオリンが絡み合う、クラシック、フォークの要素を内包したソフト・ロック(フォーク・ポップ)をやっています。ヴォーカルは二人とも霞むような歌声で、いわゆるヴェルヴェット・ヴォイス。主張は控えめながら、ストリングス・アレンジがヴォーカルの隙間を十分取っており、且つコーラスを効果的に使うことで、埋もれない存在感を発揮しています。ヴィヴィッド盤に付いている小西勝氏の解説にも「リーダーシップを取るものの欠如」が欠点として挙げられていますが、上品なフォーク・ポップ以上の主張を感じることは出来ませんでした。クラシックとフォークの融合という点ではトランスアトランティック・レーベルらしい典雅な魅力を感じることは出来ます。

Remarkable
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ミッキー・カーティスと侍/侍

ミッキー・カーティスと侍/侍
1971年 日本
『プログレ日本代表として』

 プログレッシヴ・ロック黎明期であった1970年代初頭に活躍していたグループ、侍のアルバム。本作はイギリスではデビュー作として、日本ではセカンドとして、リリースが前後しています。ユニバーサルが1000円で廉価再発してくれたので(ニッポンの名作シリーズ)ファーストと共に2枚セットで購入しました。
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 日英混合のメンバーによるオルガン、フルート、琴を交えた泥臭さが残るアンサンブル。全編英詞。英ブルース・ハード・ロックの影響を多分に残しつつ、ピンク・フロイドやキング・クリムゾンを彷彿とさせるドラマテイッックな叙情を加えたサウンドが特徴です。時間が経過した現在の耳で聴くと、オーソドックスな英プロフレの模倣という感想になりますが、数年遅れていた当時の日本のシーンを考えると、野心的なアルバムだったのでしょう。英プログレ以上にカッチリした構成や、「Boy With a Gun」の冒頭のような日本的な旋律に、イギリスに乗り込んだ日本代表の印を感じることが出来ます。

 セカンド作『河童』も合わせて紹介します。イギリスから帰国した1971年に録音された本作。前作の時点で大作が多い7曲という構成でしたが、こちらは全5曲とより傾向が顕著になっています。ヴォーカル・パートも少なくなってインプロヴィゼーションがより強化されて、聴き応え十分。沖縄音階を取り入れた楽曲「誰だった」では日本語詞を採用しています。ただし歌というよりも語り。この曲に限らず、侍はミッキー・カーティスのヴォーカルが非力な為、ネックとなっています。日本での録音であるにも関わらず、英アンダーグラウンドの空気感が充満しているのが印象的。またファーストよりもヘヴィ・ロック化しているのもポイントです。個性という部分ではもう一つ足りないですが、英プログレの標準レベルに達している佳作。

VISION OF TOMORROW
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村八分/くたびれて

村八分/くたびれて
1971年 日本
『おどろおどろしい日本語ロック』

 1971年のデモをまとめて1991年にリリースされたもの。その最新リマスター盤が2018年に登場しました。外道同様、村八分もスルーしていた自分は、再びこの機会に購入した次第です。正直に言います。英米の60~70年代の黄金期のロックを体験した後、それらをなぞった日本語ロックンロールを聴いても刺激が無いのでは、と少ない小遣いをやりくりしていた高校時代には思っていたのです。
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 村八分はローリング・ストーンズ、それも中期辺りに影響を受けているようです。分かりやすいところでは「あやつり人形」はイントロから「悪魔を憐れむ歌」を彷彿とさせる仕上がり。ただし、すっとぼけた歌い方で繰り出されるユーモアを含んだ歌詞、暗くアンダーグラウンドな雰囲気はストーンズとは異なるものがあり、聴き応え十分。またタイトル・ナンバー「くたびれて」は日本らしい侘しさを感じさせる素晴らしいバラードです。サイケデリック文化(色々)に浸って作られた日本語ロック、その凄みを感じることが出来ました。

あっ!! from 『村八分 / くたびれて (2018 remaster)』
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RICOTTI & ALBUQUERQUE/FIRST WIND

RICOTTI & ALBUQUERQUE/FIRST WIND
1971年 イギリス
『ヴィブラフォンがヴォーカルと張り合う異色シンガーソングライター作』

 英ジャズ・シーンを代表するヴィブラフォン奏者、フランク・リコッティの代表作として記憶していた本作。永らく聴くことが出来ていなかったのですが、この度、めでたくビッグピンクよりCD化されました。
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 マイケル・アルバカーキなるミュージシャンとのデュオ作となっています。マイケルは本作発表後、ロイ・ウッドの後任としてELOに加入するとのこと。

 リコッティがヴィブラフォン、アルト・サックス、パーカッション、アルバカーキがギター、ヴォーカルをそれぞれ担当。当時、英ジャズ・シーンで活躍していた面々がベース、ドラム、ピアノでそれぞれバックを務めています。過半数の楽曲をアルバカーキが手掛けており、残りをジェイムズ・テイラーやラヴィン・スプーンフルなどのカバー曲で埋めている構成。

 ジャジーなシンガーソングライター作とは一線を画す、ジャズ・ロック度の高さが特徴。1971年という、ロックを模索していた時代ならではの新鮮な音楽性が楽しめます。ジャズ・ロック的なインプロヴィゼーションが長く続くのはもちろんのこと、ヴォーカルとヴィブラフォンが交互に主役を取る構成が多い為、清々しくも静謐な雰囲気に包まれているのが魅力となっています。

 ビッグピンクからの再発盤は重箱の隅をつつくようなレア盤が多い反面、衝撃を受けるものはあまりないのが実情なのですが、本作は英ロック・ファンにおすすめしたい佳作となっています。

Don't You Believe Me
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LESLEY DUNCAN/SING CHILDREN SING

LESLEY DUNCAN/SING CHILDREN SING
1971年 イギリス
『レスリー・ダンカンが廉価盤で買える』

 かつて洋楽ファンのコレクションを潤わせてきたソニーのナイス・プライス・シリーズがリターンと銘打って帰って来ました。名盤、貴重盤を廉価で販売してきた本シリーズ。今回は「70’SUKポップの迷宮」と名付けられており、70年代ブリティッシュ・フォークを軸としたラインナップであることにも注目です。4月発売であったにもかかわらず、紹介が遅れてしまいましたが、まだまだカタログは生きている様子。今回より少しずつ紹介してまいります。
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 今回、カタログの筆頭の位置に置かれているのがレスリー・ダンカンの2作品。これまで輸入盤店による復刻などがありましたが、メジャー・レーベルによるCD化は初めてとのこと。

 キャロル・キングの影響を受けた、シンガーソングライター、レスリー・ダンカン。60年代から作曲家、歌手として活動していましたが、エルトン・ジョンの目に留まることで、アルバム・デビューを果たします。デビュー作『SING CHILDREN SING』にはエルトン・ジョンに提供した「LOVE SONG」も収録しています。穏やかな歌声はキャロル・キングを彷彿とさせつつ、峻厳とした雰囲気と陰があるところが魅力的。またジミー・ホロウィッツによる、ストリングスやキーボード・アレンジが爽やかな聴き心地を演出していることもポイントです。主役級の華やかさこそ無いですが、セカンド『EARTH MOTHER』も含めて、70年代英SSW作品を楽しむうえでは外せないアルバム。

Lullaby
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