西岡恭蔵/南米旅行

西岡恭蔵/南米旅行
1977年 日本
『いつかは自分もご褒美旅行を。』
 
 これまで西岡恭蔵のアルバムは初期3枚ばかり聴いていました。それというのも、本作のCDが長い間廃盤であった為、以降のアルバムまで聴き進める気持ちになれなかったのです。この度、廉価盤(1500円)で再発されました。ありがたい!
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 タイトル通り、旅行での思い出を元に制作されたアルバム。というわけで、スローなブルース、ソウル、ラグタイムをトロトロにリラックスした演奏と歌でやっています。

 録音はロサンゼルス。バックはソー・バッド・レビューが務めています。その他にもスティールパンとコンゴにロバート・グリニッジ(アレンジも担当)を始め、トランペット、フルートといった楽器をゲスト・プレイヤーが担当。

 初期にあった暗い陰はどこへやら、ひたすらのんびりした平和な歌が並んでいます。多くの曲で西岡恭蔵の妻であるKUROが作詞していますが、さすが夫婦というべきか、違和感が全くありません。西岡恭蔵の歌は風呂で歌っている鼻歌のような、くたーっとした感じがたまりません。演奏もトロピカル。中でもセッション・プレイヤーによるスティールパン、フルート、コンゴの効果は絶大です。

 ライナーには矢沢永吉への作詞提供による印税収入によって実現した旅行、という経緯が記されていますが、初期の作品との空気感のギャップがとてもリアルで・・・あー、うらやましい、という気分になります。

Gypsy Song
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LIBBY TITUS/LIBBY TITUS

LIBBY TITUS/LIBBY TITUS
1977年 アメリカ
『ゴージャスな歌声に魅了されます。』
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 引き続き、ソニーの「ナイス・プライス・リターンズ」シリーズよりご紹介。このアルバムを選んだのは、このジャケットに見覚えがあったのとポール・サイモン、フィル・ラモーン、ジェイムス・テイラーなどの豪華な参加メンバーに惹かれてのこと。リビー・タイタスについては全く知りませんが、本作には小倉エージ氏による詳細な解説が付いているので、プロフィールはそれを参考にして書いてみようと思います。

 リビー・タイタスはアメリカのSSW。60年代から歌い始め、1968年にアルバム・デビューを果たします。ここでは自作曲は含まれていませんでした。以後コーラスなどでセッションに参加することや、自作曲を提供することで様々なミュージシャンとの交流を育みます。そして1977年。自身のオリジナル曲を含むセカンド作を発表します。

 メインのプロデュースはフィル・ラモーンが担当。カーリー・サイモンとポール・サイモンも数曲でプロデュースしています。作曲クレジットでは約半数にリビー自身の名が入っている他、カーリー・サイモンが3曲(+共作1)、ポール・サイモンが1曲提供するなど、他人の提供曲も多く含んでいます。ザ・バンドやスタッフのメンバーを含む豪華なセッション・プレイヤーが集結して制作されており、先に挙げたジェイムス・テイラーはバック・コーラスでの参加でした。

 演奏はムーディーでジャズっぽく、ヴォーカルを引き立てています。艶やかな歌声が素晴らしく、2枚しかアルバムを出していないことが残念に思えるほど。ジャケットから伝わるゴージャスなイメージそのままです。涼しくなってきた夜に、このアルバムを聴けば心地よく寛ぐことが出来そう。

CAN THIS BE MY LOVE AFFAIR'

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LAURA NYRO/SEASON OF LIGHTS

LAURA NYRO/SEASON OF LIGHTS
1977年 アメリカ
『穏やかモードのローラ・ニーロ』

 今回の「AOR CITY 1000」シリーズのレビューはローラ・ニーロのライブ盤。私は1曲でも多く知らない曲を聴こう、という方針があるのでついついライブ盤は後回しにしてしまいます。結果、本作のような有名なアルバムもまだ聴いておりませんでした。
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 本作は1976年にリリースされた『Smile』のツアーからの音源を収録したライブ・アルバム。当初は10曲入りでしたが、後にコンプリート盤として(16曲入りを経て)18曲入りでリリースされています。廉価盤でもこの曲数で聴けるので得した気分になれます。

 ジャズ・フュージョン路線の『Smile』のツアーだけに、ニューヨーク周辺のジャズ・プレイヤーが集められており、洗練された優しい演奏が楽しめます。

 ローラ・ニーロのアルバムでは、全てのことを投げ出して音楽と対峙する覚悟を求められたりします。目まぐるしい転調と鬼気迫る歌唱を軽い気持ちでは聴けないのです。しかし、このアルバムはとても敷居が低く、聴きやすい。なるほど、AORシティに選ばれているのも納得であります。彼女のヴォーカルは伸び伸びとしていて晴れやか。

 いつも額に青筋を立てていそうな初期作ばかりでなく、こういうリラックスしたローラ・ニーロもいいな、と思いました。『Smile』ももう一度聴いてみないと。

The Morning News
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Colin Blunstone/ Never Even Thought

Colin Blunstone/ Never Even Thought
1977年 イギリス
『こんなにおしゃれさんだったのだね』

60年代、イギリスで活動していたビート~サイケ・ポップ・グループ、ゾンビーズ。そのヴォーカリストがコリン・ブランストーンです。バンド解散の後、1971年の『One Year』からソロ活動を開始。90年代以降、ソフトロックブームに乗って名盤として再評価されてきた『One Year』ですが、それ以外のアルバムはかなりないがしろにされてきた印象です。かく言う自分も長い間、サードの『Journey』(1974年)までしか聴いていません。実は彼のアルバムは権利関係がこじれているようで、『Journey』までしかCD化されていなかったようです。しかしながら、チェリー・レッドからいつの間にか2in1で続く4th&5thがリリースされていました。英国随一の甘くジェントリーな歌声を持つヴォーカリストである彼の魅力をもっと味わいたいと思い、早速取り寄せた次第。

今回は5thである『Never Even Thought』をメインのタイトルとしておりますが、2in1だからして4th『Planes』の話も少しだけ。1976年のこのアルバムはエルトン・ジョンのレーベルに移籍して制作されています。穏当なプレAORという雰囲気のアルバムですね。悪くはないのですが、地味な出来だと思います。。(同傾向の次作の完成度と比べてしまうことはもちろん、ダサイジャケもいただけません。)

一方、1977年に発表された5th『Never Even Thought』はLAで制作。
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前作同様、エルトン・ジョンがバックアップをしており、更にTOTOがセッションに加わっているのがポイント。また作曲面ではアラン・フィリップスという職業作曲家を起用しています。彼の曲が半数近くを占める他、カバーを中心にした構成で、コリン・ブランストーンの作曲も少々。LA録音ということで、今までのアルバムには無いカラッとした乾いた質感での都会的なポップスが楽しめます。爽やかなコーラス、軽やかなリズム隊、流れるようなスライド・ギターなど演奏面が素晴らしい。加えて楽曲の粒も揃っており、文句なし。中期の佳作と言えるでしょう。

Who's That Knocking on My Door
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Lesley Duncan/Maybe It’s Lost

Lesley Duncan/Maybe It’s Lost
1977年 イギリス
『ラスト作』
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 本作は77年にリリースされたレスリー・ダンカンの5枚目のアルバム。
再び日本のレーベルが世界初CD化をしてくれました。ありがたや。
今回も対訳や解説はありませんが、かっこいい写真が入っていました。

 プロデュースは前作同様、ジミー・ホロウィッツが担当。
クレジットではエンジニアにトム・ダウト、ギターにクリス・スペディング、
コーラスにマデリン・ベルが参加している他、ゴンザレスのメンバーも名を連ねています。
前作を踏襲しつつソウル色を強めた、といった方向性がクレジットからも滲み出ている感じ。

 まず、ブラス・アレンジが前面に出た1曲目「The Sky’s On Fire」の爽やかな明るさから驚きました。
とてもライトで洗練されていながら、煌びやかになり過ぎないサウンドは相変わらず。
77年作ということで、ダンス、AORの要素が、より濃くなっています。
その一方で、彼女自身のヴォーカルは少し枯れた落ち着きのある歌声に変化しており、
渋い魅力を発揮しているのもポイントでしょう。

walk in the sea
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