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HARCO/あらたな方角へ

HARCO/あらたな方角へ
2017年 日本
『かつてHARCOの音楽を楽しんでいた時代を思い出す』

 聴きそびれていたHARCOの新作。帯にラストアルバムとありましたが、次作よりHARCOではなく青木慶則名義で活動するとのこと。
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 ポップに振り切った前作『ゴマサバと夕顔と空心菜』と比べると、シンセサイザーやプログラミングによる冷たく無機質な音が前面に出ていて、夜の未来感があり。ミニアルバム3枚をリリースしていた時期、あるいはその前の辺りを彷彿とさせる実験精神が多く含まれています。豪華ゲスト多数参加(山崎ゆかり、山田稔明、田中潤など)が彩りを添える役割に抑えられており、あくまでHARCOの個性が際立っているのが素晴らしい。
 
 かつてHARCOの音楽を楽しんでいた時代を思い出すような、懐かしい気分になったのが、なるほどラスト・アルバムということなのでしょう。

HARCO - アルバム「あらたな方角へ」トレイラー
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Natsu Summer/Hello, future day

Natsu Summer/Hello, future day
2017年 日本
シティポップ・レゲエには無限の可能性が!?』

 Natsu Summerのファースト・アルバム。デビュー作であるEPの時と同様、リリース時に紹介できず、真冬でのレビューとなってしまいました。ごめんなさい。

 シティポップ・レゲエというジャンルを掲げて、クニモンド瀧口のプロデュースの元、活動しているシンガーです。
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 前作まではシティポップ・レゲエという括りの中でバリエーションに挑戦していたと思うのですが、本作ではエレクトロ要素を上げて純然たるシティ・ポップな楽曲が多くなっています。夏らしい爽やかさに溢れた楽曲群は素晴らしい出来。さすがクニモンド瀧口のお仕事、夏らしさ満点で洗練されたキーボード捌きにはワクワクさせられます。爽やかでキラキラしたNatsu Summerのヴォーカルも健在。レゲエ・ナンバーでなくなったことで、シティ・ポップ・ファンど真ん中の魅力的なアルバムに仕上がっています。

 ただ何かが引っ掛かる。これが3枚目、4枚目辺りならば、諸手を挙げて絶賛するところなのですが、ファースト・アルバムです。シティポップ・レゲエの看板はまだ強調すべき時期だったと思うのです。クニモンド氏のプロデューサーとしての活躍は目覚ましいので、弊害として彼のプロデューサーの色で染まった作品がいくつかあると個性が埋没してしまいます。ズバリ一十三十一にかなり近いサウンドになってしまったような・・・・・・。例えばレゲエの古典をシティポップ・レゲエのスタイルでカバーするとか、どうでしょうか。

 最後に一所懸命フォローするわけではありませんが音楽は素晴らしい。吹雪にも負けないキラキラ感。Natsu Summerという名前のイメージにはピッタリのアルバムに仕上がっています。

ナツ・サマー/恋のタイミング
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Gasoline Stars/Good Looks, Bad Behaviour

Gasoline Stars/Good Looks, Bad Behaviour
2014年 スウェーデン
『落ち着かないポップ・ロックンロールが満載』

 スウェーデン、ヨーテボリ出身のグラム・ハード・ロック・グループ、ガソリン・スターズのファースト・アルバム。これは自分のCD棚から出したものなのですが、いつのタイミング、切っ掛けで買ったのか、さっぱり思い出せないです。

 ヨーテボリ地方のヴェストラ・イェータランド県。スウェーデンで2番目に人口が多いという都会で活動しているグループ。2012年から活動を開始し、当初はギタリストが居たものの脱退。更にドラムが交代するなど、メンバーは未だ流動的な模様。現在はギターレス(!)の3人編成ですが、本作はメンバー・チェンジが起こる前に録音された4人編成時代のものです。
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ジャケからして懐かしい雰囲気を醸し出しています。

 北欧ロックンロール・ムーヴメントの中心地、スウェーデンから新しい世代のグループが登場。メロディアスなグループが多いお
国柄だとしても、度を過ぎている感がありロックンロールの野蛮さを凌駕するポップさが特徴です。能天気なコーラス・パートや80年代を彷彿とさせる高音のギター・ソロ、畳みかけるヴォーカル・メロディーなど、落ち着かないポップ・ロックンロールが満載。曲を聴き進めるうちにキラキラした魅力にハマっていきました。

 ネット上では音信不通状態となっており、今後のことは不透明な状況ですがハノイ・ロックスなどが好きな方にはお勧めのアルバムです。

Gasoline Stars - Hit It Like You Mean It (Lyric Video)
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Maxayn/Reloaded: Complete Recordings 1972-1974

Maxayn/Reloaded: Complete Recordings 1972-1974
2017年(1972年~1974年録音)アメリカ
『スライっぽさ満載の熱いソウルが楽しめる』

 昨年再発された、アメリカのソウル・グループ、マクサンのアルバム集。カプリコーン・レーベルからリリースされた3枚のアルバムが収録されています。
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 表題の通り、1972年から1974年に掛けて活動していた4人組。キーボード奏者兼プロデューサーとして、フランク・ザッパやザ・フー、グラント・グリーンなどとジャンルを超えて交流、活躍していたアンドレ・ルイスが中心となり、結成。フロントに据えた女性ヴォーカル、マクサンは彼の妻です。

 力強いシャウトが印象的なマクサンがバンドを牽引。小刻みに打ち付けるリズム・セクションと、キンキンと跳ねるキーボードによる、熱っぽいバンド演奏は、マクサンのヴォーカル・スタイルと相まってスライの影がチラつく印象。オリジナル曲の他、カバーもいくつか収録されており中でもストーンズ・ナンバーは面白かったです。ゴスペル要素を強めて静と動の対比をくっきりさせた「You Can't Always Get What You Want」、モッサリとした重量感を強調した「Gimme Shelter」どちらも聴き応え十分。
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Samantha Leon/Samantha Leon

Samantha Leon/Samantha Leon
2017年 アメリカ
『今更紹介したい2017年度のEP』

 ニューヨークの新人SSW、サマンサ・レオンのデビューEPをご紹介。

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報が少ないのですが、ニューヨーク生まれ、ニューヨーク育ちとのこと。Amos Lee, Fleetwood Mac, Sarah McLachlan, Alanis Morissette, Corinne Bailey Rae, Mariah Carey, and Adeleといった音楽を聴いて来たそうです。このデビューEPを発表して以降、アメリカをツアー中です。

 フォーキーなアコースティック・ソウルをやっています。自由奔放な節回しと、爽やかで深みのある歌声。伸び伸びとしたファルセット・ヴォーカル。初期のリンダ・ルイスを彷彿とさせる瑞々しい魅力があります。乾いた打音で弾むパーカッション、細やかな指使いのアコースティック・ギターを始め、演奏陣も充実。

 楽曲、パフォーマンス共に高水準でデビューEPとは思えない内容なのですが、日本はもちろん、本国アメリカでもノーマークの模様。今、聴くべき新人です。EPですが7曲入っています。

Samantha Leon - Bright Yellow Shoes (Official Music Video)
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