Electric Angels/Lost In The Atlantic

Electric Angels/Lost In The Atlantic
1990年頃 アメリカ
『LAメタル末期の忘れ形見』

 中学生の頃、将来バンドを組んだとしたらどんなバンド名にするか考えたことがあったのですが・・・エレクトリック・エンジェルス。このバンド名は盲点でした。やられました。

 そんな素敵な名前を持つグループのアルバムだったので聴いてみました。調べてみると後にGUNS’N ROSESに加入するギルビー・クラークが在籍していたロサンゼルスのバンド、CANDYを母体としたグループらしく、90年にファースト・アルバムをリリースしたのみで解散しているとのこと。未発表となってしまったセカンド・アルバムをリマスターして発掘音源として発売したのが本作となります。
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 内容もバンド名を裏切らない最高のもの。LAメタルの遺伝子を感じさせるグラマラスなロックンロールを全編で展開しています。頭が緩・・・いや、ポジティヴ思考の塊のようなシャウト、ルーズに繰り返されるギター・リフ、「俺たちは無敵」な感じの野郎コーラス。正にエレクトリック・エンジェルスという名にふさわしい音楽であります。
引き締まったバンド・アンサンブル、平均3分台とコンパクトにまとめられたポップで溌剌とした楽曲群、共に文句なし。発掘音源から知ったグループですが、ファースト・アルバムも聴いてみようと思います。

Electric Angels - New York Times
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KECAK II Chral Drama of Peliatan Village

KECAK II Chral Drama of Peliatan Village
甦る伝説のケチャ スマラ・マドヤ
1992年 バリ
『360人のケチャ』

 今回の民族音楽はバリ島のケチャを選びました。1970年代に一度解散してしまった代表的なケチャ・グループ、スマラ・マドヤが世代交代を果たして1990年に復活。その演奏を収めたCDです。通常、200名からなる村をあげての大編成で行われるケチャですが、今回のスマラ・マドヤの録音では360名の大軍勢(とレビューにはあるけれども、確かに軍ですね)が集められているとのことです。

 最初は録音のレンジが低いかな、と感じますが、それも最初だけ。360人の奥行きを表現するにはこれくらいが最適だと思います。時折入る詠唱と、寄せては返す「チャチャチャッ」ケチャの波が繰り返されるだけの内容でありながら、ド迫力に圧倒されてしまいます。
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 ケチャにはストーリーがあり、それはラーマーヤナ物語といいます。詠唱で物語が語られるのですが、その傍らで演劇も繰り広げられているようです。また360人の軍勢による手のひらを使った踊りもあり。CDに対して言うのは理不尽ではあるのですが、ここで視覚体験も出来れば、より素晴らしかっただろうなと思います。

 現在、バリでは観光客用にケチャを演じているグループが多くいるそうですが、もちろん、このCDで聴けるような大掛かりなものはなかなか体験できないでしょう。360人が一体となった声のパフォーマンス、ということだけでも聴く価値があると思います。
どうでもいい感想ですが、おっおっおっおっ、と吠える声のところでブルーザー・ブロディを思い出しました。

[BALI] Kecak (Semara Madya) [GAMELAN]
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135/moment

135/moment
1993年 日本
『高橋幸宏、斎藤ネコが編曲で参加』

 135には本作の後も5枚ほどのアルバムがあるようですが、オーダーメイド・ファクトリーでCD化されているのはここまでです。5thアルバム。
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 彼らの特徴である東洋風メロディーに、フュージョン、サンバなどのアレンジを施しています。90年代らしいキーボードを強調した透明感、大陸を感じさせるおおらかさも本作ならではの味わい。

 編曲はいつもの林有三だけでなく、岩本正樹、高橋幸宏、斎藤ネコの三人が加わっています。高橋幸宏の楽曲はこちらの期待通り、キラキラポコポコしていてテクノ・ポップ度が高いです。

 今回の再発にはボーナス・トラックとしてシングル曲2曲が追加。みんなのうたに採用された「Catch~次の夏が来るように~」はゴダイゴとジャーニーを合わせたようなドラマティックさを持った曲で、こんな引き出しもあるのか、と感心しました。

愛から
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135/IV-fortune-

135/IV-fortune-
1991年 日本
『90年代サウンドにグループの個性を順応させたアルバム』

 135の再発盤レビューも4枚目となりました。そろそろ書くことも無くなってくるのでは、という心配もありつつ続けます。

 クレジットには大きな変化がありません。メンバーの3人と林有三の編曲により制作されています。
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 ドラムがかなり軽い叩き方をしており、サウンドは軽快なものへと変化しています。現在の耳で聴くとペラペラだなと思うところもありつつ、それでも鍵盤楽器の煌びやかさが強調されているので、これはこれで新鮮な音楽となっています。尚、一発録りと思しき「Callin’」だけが厳粛な雰囲気を持っていて浮いているのもポイント。アジア音階は健在。今回のアルバムでも琴やヴァイオリン、サックスが入っています。しかし音の隙間を十分とっており、キーボードの透明感を損なわないように配慮されているように感じました。

 90年代サウンドにグループの個性を順応させたアルバムです。トリッキーな歌詞が無くなっており、そのことに寂しさを感じつつも
洗練された魅力が楽しめます。

 尚、再発盤にはミニアルバム『Pentangle』がカップリングで収録されています。鍵盤奏者やパーカッション奏者がセッションに参加しており、『IV-fortune-』と同傾向ながら強めのバンド・サウンドが特徴。二胡が入っているため、民族色は残っていますが歌謡ロック度の高いキャッチーな楽曲が揃っています。

動画がありませんでした。
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135/オーダーメイド

135/オーダーメイド
1991年 日本
『パーカッションの響きが気持ち良い』

 135についてはファーストセカンドのレビューをご参照ください。実体験したのはセカンドまでで、サード以降はソニーの再発盤で初めて聴くことになります。
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 アジア大陸を感じさせるメロディーは健在ながら、オーソドックスなロックへと近づいています。前作までぶっ飛んでいた歌詞も独特の味わいを残しているものの、かなり落ち着いている印象。演奏面ではパーカッションが元気よく跳ねており、ブラスも加わってグ ルーヴ感が増しています。生音重視で隙間をたっぷり開けているのもポイント。アレンジに古さを感じさせません。ジャズ、ソウルの要素も散りばめており、コーラス・ワークがまろやかで洗練されています。

 また作曲クレジットが各メンバー名義となっているのも特徴。本作では高木茂治が主導権を握っています。数曲ある歌謡曲度の高いナンバーは本田義博が担当していることが分かりました。

Will ~オーダーメイド~
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