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外道/外道LIVE

外道/外道LIVE
1991年(1976年録音) 日本
『伝統を守った王道』

 邦楽の廉価盤企画「ニッポンの名作1000」にて再発された1枚。自分はこれまで、暴走族のカリスマ的なイメージから外道のことを敬遠しており、今まで積極的に聴こうと思いませんでした。今回は廉価再発ということで、これまで聴けなかった外道に初めて挑戦してみようと思います。
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 1973年に活動を開始したトリオ編成のロック・グループ、外道。2枚のアルバム(ファーストはライブ盤)を残して1976年に解散したとのこと。本作はそんな短い活動期間の中より、1974年と1975年のライブ音源と1976年の解散ライブを収録しています。

 ツェッペリンやエクスペリエンスを彷彿とさせるブルース・ロック。全く奇をてらっておらずストレートなブルース・ロック、ハード・ロック、ロックンロールが並んでいます。粘っこくブルージーなギターが素晴らしい。歌詞もシンプルですが日本語を乗せるということが挑戦だった時代なのだと思います。既に60年代のブルース・ハード・ロック・ムーヴメントは過去となっていた、この時代に於いて、このようなエネルギーに満ち溢れたライブが見ることが出来たなら、人気が出るのは納得。鳥居、着物にメイクなど視覚的なインパクトがあったら、もっと驚いていたことでしょう。
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Ray Materick/Sidestreets

Ray Materick/Sidestreets
1972年 カナダ
『うつむき加減の散歩ジャケ、そのままの内容』

 カナダ人SSWとして知られる、レイ・マテリックのソロ・デビュー作。2009年にBIGPINKよりCD化されておりました。トニー・コジネク、ブルース・コバーン等々ときて、やっとレイ・マテリックを聴くときが来た、という感じです。

 レイ・マテリックはオントリオ州出身。生年は調べることが出来ませんでした。神父の息子として生まれたため、1940~50年代に掛けて、教会音楽のダンス・バンドにて吹奏楽を嗜んでいたとのこと。シンガーソングライターとしては、本作を皮切りに70年代に4枚のアルバムを発表しており、その後も息の長い活動をしています。現在はピース・オン・アースというトリオ編成のフォーク・グループで活動中。ご健在です。
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 さて、本作について。概ね、バンド演奏で録音されています。カナダのSSWらしい、というべきなのか、内省的なバラードが素晴らしい。厳しい冬を耐え抜くような辛抱強さをアコギの旋律と、歌声から感じることが出来ます。時折、挟み込まれるアップテンポでの激情迸るヴォーカルは鮮烈で、いいアクセントとなっています。教会音楽由来であろう、ゴスペルのような高揚感のあるコーラス、清々しいピアノも特徴。地味だけれども、うつむき加減の散歩ジャケにピンと来たなら、一度聴いてみてください。

Goodbye
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遠い国の異邦人/群れを離れて

遠い国の異邦人/群れを離れて
1975年 日本
『再発見されるべき良質フォーク・ポップ』

 1975年に唯一のアルバムを発表した男女デュオ。ポプコン出身らしいのですが、全く知りませんでした。「太田ぼう、金森幸介のサポートを得て」という帯の文言に釣られて購入しました。元々、異邦人というグループ名だったのですが、再発を期に改名したとのことです。珍しいパターン。

 太田ぼう、金森幸介のサポートという部分が作曲に関わってくれていれば、と思っていたのですが、提供曲は全く無し。太田ぼうはA面5曲のディレクターとして、金森幸介はアコギでボーナス・トラック1曲に参加しています。
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 ほとんどの曲をメンバーの1人である新田和義が制作。ふるさとの情景を歌うものが多く、郷愁やノスタルジーを誘うフォーキーな楽曲が揃っています。I.M.O.BANDに通じるものがあり、そういう意味では太田ぼう、金森幸介のサポート目当てでも満たされる音楽です。

 URCっぽいとも言える優しいフォーク・サウンドは70年代中頃という時代を考えると、1周遅れている音楽だったのかもしれず、その辺りが人気を得られなかった要因でしょう。21世紀となった今では、そのような流行とは関係なく新鮮に楽しむことが出来ます。復刻してくれてありがとうございます。

動画はありません。
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Trickster/Back To Zero

Trickster/Back To Zero
1979年 イギリス
『英米いいとこどりのパワーポップ』

 70年代のブリティッシュ・ロックばかりに没入していた以前、1970年代後半のものを敬遠しがちでした。ポンプ・ロック~パンク~ニューウェイヴの流れに馴染めなかったことに加え、スケールが小さい印象も抱いていました。今はそういうことは無いですが、フラットな感情であっても、なかなかこの年代のアルバムが揃ってこない状態です。まだ偏見があるのかな。

 本作も存在は知っており、わざわざ今は亡きストレンジデイズが再発しているのですから、悪いはずは無いだろうと思っていながらなかなか手を出さなかったアルバムです。それなのに、Youtubeのおすすめ動画をクリックしてまんまとハマってしまった次第。
Trickster - Back To Zero [Japan remaster _4]

 後にELOパート2に参加することになるフィル・ベイツを中心とした4人組グループ、トリック・スター。1977年にデビュー作をリリースしており、本作はセカンドとなります。

 ソフトで甘い歌声、爽やかなコーラス、とろとろにポップなメロディー、と三拍子揃ったパワー・ポップをやっています。ELOのスペーシーでカラフルなポップさと、クィーンやコックニー・レベルのような演劇性を同時に受け継いでいるところは、さすが英国のグループ。しかしながら、このバンドの肝はそこではなく、AORやブルーアイドソウルなど、アメリカ音楽からの影響も同じくらい発露しているところがポイント。時にはジャーニーやボストンを先取りしたかのような、メロディアスなパワー・ロック・サウンドも聴かせてくれます。英米折衷とは言いますが、これほど目まぐるしく入れ替わる音楽性も珍しい。彼らが影響を受けた音楽性の幅とキラキラしたアレンジは、1979年ならではの味わいだと思います。残念ながら個性としては小粒になってしまっていますが、曲単位でピックアップして楽しむ現代には合っているかもしれません。 

Trickster /Tomorrow Belong To Me
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Sunny & The Sunliners/The Missing Link

Sunny & The Sunliners/The Missing Link
1970年代初頭 アメリカ
『ゴツいインスト』

 チカーノ(メキシコ系アメリカ人)・ソウル歌手の大家として知られる、サニー・オズナと、そのバック・バンド、サンライナーズの名義でリリースされたアルバム。それでありながら、歌は一切なし。全てインストで構成されています。発表された年代も定かではなく、レア・グルーヴ界隈では、人気が高い一枚。2017年、レコード・ストア・デイでの復刻を経て、輸入盤、国内盤がレコードでのみ再発されました。
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 ジェームス・ブラウン「Soul Pride」、ミーターズ「Cissy Strut」ジ・インクラインズ「Pressure Cooker」といったソウル・ナンバーに混じって、ラテン・ジャズ、クンビア、ポルカと様々な音楽ジャンルの古典が収録されています。当時バーベキュー・パーティなどで演奏していたものを収録しているということで、徹頭徹尾、陽気なグルーヴが楽しめる内容となっています。

 中盤で若干の中弛みを感じたものの、アップテンポでの爆発力は素晴らしい。洗練を感じさせない、ゴツゴツした演奏もポイント。

Cissy Strut Sunny & The Sunliners
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