佐藤奈々子/Sweet Swingin'

佐藤奈々子/Sweet Swingin'
1977年 日本
『ジャケ通りの甘さ』

 女性SSW、佐藤奈々子。作曲パートナーとして佐野元春、アレンジにジャズ・ギタリストの横内章次を迎えて制作されたセカンド・アルバム。
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 気怠いヴォーカルと優雅なジャズ・アレンジの組み合わせは相性がいいです。ゴールデン・ポップス風のノスタルジックなファーストと比べるとセクシーな大人っぽさが強調されています。上品でおしゃれなアレンジのたまものでしょう。

 実は10代の頃にこのアルバムを持っていたのですが、ファーストに比べて地味に感じて一度手放しています。今回、久しぶりに聴いてみると、なるほど、このだるーい感じではメタル大好きな当時の自分は受け付けなかっただろうな、と感じました。休日の掃除中にこれを掛けていたら、「チープ・ダンス」のところでいつもの部屋が素敵に見えて来ました。

ミューズの恋人

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Amy Blaschke/ Breaking the Blues

Amy Blaschke/ Breaking the Blues
2016年 アメリカ
『寂しげな雰囲気が魅力のSSW』

 エイミー・ブラスクはワシントン出身。以降シアトル、ロサンゼルスと移り住んでいます。14歳からギターを始めており、16歳で地元のライブハウスで歌い始めています。プロフィール欄には、主な音楽遍歴としてリズ・フェアー、エリオット・スミス、メアリー・ルー・ロードに影響を受けて、その向こうにいるジョニ・ミッチェルの『BLUE』にたどり着いた、との旨が記されています。1999年『Red Letter』でデビュー。以来、コンスタントにアルバムを発表しており、本作で6枚目となります。
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 歌声のメランコリックさに合わせるように、アコギ、ピアノ、ドラム、どれもが穏やかで寂しげな演奏をしています。カントリーをルーツとしたバーズのような素朴な曲が並んでいますが、とにかくどんよりとした暗さがあり。エリオット・スミスやジョニ・ミッチェル『BLUE』を引き合いに出すのにも納得がいきます。
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「Running My Heart To You」
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Haley Reinhart/Better

Haley Reinhart/Better
2016年 アメリカ
『享楽的なアメリカン・ポップスをもう一度』

 煌びやかな衣装がいかにもアメリカン!という佇まい。音楽性も然り。陽気なアメリカン・ポップスをパワフルなヴォーカルで聴かせてくれます。90年代バブルを彷彿とさせる享楽的な雰囲気が久しぶりに新鮮です。
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加えているのはきっとチュッパチャプス。

 ヘイリー・レインハートはイリノイ州ホイーリング出身。現在26歳。プレスリーからブリトニー・スピアーズまで、アメリカ音楽にどっぷりと漬かっている彼女は、2011年にアメリカン・アイドルというオーディション番組を通じて、知名度を獲得。2012年にデビュー作『Listen Up!』を発表。本作は彼女の2ndアルバムです。尚、ヘイリーはSSWだけでなく声優としても活躍しているそうです。
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 ブルース、ロックンロール、ディスコ等アメリカ音楽の歴史をなぞったようなルーツを持っており、ドナ・サマーのようなゴージャスで力強い音楽性が特徴。ドスを効かせるヴォーカルは素晴らしく、さすがオーディション番組を勝ち抜いただけのことはあります。一時期はシーン全体に於いて供給過多であったギラギラとした分厚いアレンジも、一周回って来たのか新鮮に思えてきました。

Better
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Jonny Fritz/Sweet Creep

Jonny Fritz/Sweet Creep
2016年 アメリカ
『ポヤポヤとした歌い口』

 アメリカの心の歌、カントリー。心の歌だけに毎月リリースされる新譜の量は凄まじく、且つお約束が詰まった内容になりがちです。ただ、今回購入したジョニー・フリッツの新譜は一味違いました。ポヤポヤとした歌い口とキーボードの洪水が溶け合った1曲目「Are You Thirsty」から予感をビシバシと感じたのです。

 ジョニー・フリッツ(本名:ジョナサン・ラッセル)はモンタナ州出身、2008年から音楽活動をしているカントリー系SSWです。これまでジョニー・コーンダックとして2枚のアルバムをリリース、フリッツに改名して1枚アルバムをリリース。今回はフリッツ名義でのセカンド・アルバムとなります。
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おもしろそうな人だなぁ。

 濃厚なカントリーというよりはアメリカン・ルーツのSSWという風情の音楽性で、アコギ弾き語りに、オルガンやキーボードとドラムが絡むバンド編成での録音がされています。

 哀愁と寂寥感を感じさせるメロディーが素晴らしい。加えて、ジョニー・フリッツのしがらみを感じさせない、伸び伸びとしていて気負っていない(つまりやっぱりポヤポヤとした、だ)歌が素晴らしい。70年代のSSWのような味わい豊かな音楽です。残響をうまく使ったキーボードの使い方もナイス。

 2014年には来日をしているジョニー・フリッツ。こんな素晴らしい歌手のライブを見られたなんて羨ましい。今回のアルバムでも来てくれないかなぁ。

I Love Leaving
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Theo Katzman/Heartbreak Hits

Theo Katzman/Heartbreak Hits
2017年 アメリカ
『ファルセット・ヴォーカルの洪水が気持ちいい!』

 スマートなシャウトと洗練されたコーラスで彩られたポップなロックンロール。バンド・サウンドとコーラスだけで紡がれる、シンプルで骨太な曲がかっこいい!
無題
いい表情!

 テオ・カッツマンのソロ1作目。テオ・カッツマンはヴァルフペックにてヴォーカル、ギター、ドラムを担当している人物です。おぉ、あのヴァルフペックか!どうやら僕も最新洋楽の事情通へと近づいているようです。ヴァルフペックの記事はこちらへ。尚、ヴァルフペックは新作をリリースしており、近日中にそちらも紹介予定です。ファンクグループ、ヴァルフペックとは別に、自身のルーツであるロックンロールを掘り下げるためにシンガーソングライターとして活動を始めたとのこと。
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 本体のヴァルフペックでのソフトな印象を残しつつ、よりビートが効いています。ただロックンロールかというと微妙で、冒頭で書いた通りポップさが際立っています。ヴァルフペックでも使っていたファルセット・ヴォーカルの洪水がこちらでも炸裂。今年最初の必聴盤はこれだ!

Theo Katzman – Break Up Together (In the Kitchen)
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