Tricklebolt/ Tricklebolt

Tricklebolt/ Tricklebolt
2018年 オランダ
『僕も、おしくらまんじゅうの中に入りたいものだ』

 いわゆる、ヴィンテージ・ハード・ロックと呼ばれる70年代ハード・ロックを追求するグループ、Trickleboltをご紹介します。ヴィンテージ・ハード・ロックのムーヴメントについては、初期には大喜びで反応していたものの、徐々にどれもこれも金太郎飴の如くワンパターンだったため、飽きてしまっていました。それでもこうやって時々紹介するのは、「これはちょっと違うぞ」と思える音に出会えた場合なのですが、根本として好きだからなのでしょう。
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 さて内容について。本作はデビュー・アルバム。Trickleboltは5人編成で、オルガン奏者がおります。ディープ・パープルとブラック・サバスを混ぜたような音楽性を持っています。パープル7:サバス2:ツェッペリン1くらいでしょうか。実はヴィンテージ・ハード・ロックでオルガンと来れば、だいたいブラック・サバスっぽいことをやりたがるのが21世紀の若者事情。ですので、ジョン・ロード風にギュインギュインとドライヴ感のあるソロ・フレーズを聴いて、胸が熱くなりました。ギターはリッチーのようにクラシックの素養が無く、加えてヴォーカルも地味目ですが、バンド・アンサンブルはキレが良く、グルーヴィ。サバスっぽいオカルトチックなギターリフもあり。
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High Trees

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Electric Angels/Lost In The Atlantic

Electric Angels/Lost In The Atlantic
1990年頃 アメリカ
『LAメタル末期の忘れ形見』

 中学生の頃、将来バンドを組んだとしたらどんなバンド名にするか考えたことがあったのですが・・・エレクトリック・エンジェルス。このバンド名は盲点でした。やられました。

 そんな素敵な名前を持つグループのアルバムだったので聴いてみました。調べてみると後にGUNS’N ROSESに加入するギルビー・クラークが在籍していたロサンゼルスのバンド、CANDYを母体としたグループらしく、90年にファースト・アルバムをリリースしたのみで解散しているとのこと。未発表となってしまったセカンド・アルバムをリマスターして発掘音源として発売したのが本作となります。
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 内容もバンド名を裏切らない最高のもの。LAメタルの遺伝子を感じさせるグラマラスなロックンロールを全編で展開しています。頭が緩・・・いや、ポジティヴ思考の塊のようなシャウト、ルーズに繰り返されるギター・リフ、「俺たちは無敵」な感じの野郎コーラス。正にエレクトリック・エンジェルスという名にふさわしい音楽であります。
引き締まったバンド・アンサンブル、平均3分台とコンパクトにまとめられたポップで溌剌とした楽曲群、共に文句なし。発掘音源から知ったグループですが、ファースト・アルバムも聴いてみようと思います。

Electric Angels - New York Times
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ALICE COOPER/WELCOME TO MY NIGHTMARE

ALICE COOPER/WELCOME TO MY NIGHTMARE
1975年 アメリカ
『悪夢に没入できなくなった僕ちゃん』

 アリス・クーパーというバンドが解散し、アリス・クーパーがソロ名義として発表した初めてのアルバム。ですが、ひっくるめて通算8枚目と数えられています。近年は本作の再現ツアーや続編を発表するなど、再評価が著しいアルバムです。
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 ただ今、私は、紙ジャケを後追いで購入してアリス・クーパーを再コレクションしている最中。これまで輸入盤しか所有していなかったこともあり、詳細な和久井さんによる解説がとても為になっております。本作ではボブ・エズリンがルー・リードのライブ盤で参加していたバック・バンドを引き連れて、本作を録音したことが書かれていました。そうだったのか!しかもルー・リードのライブ盤(『Rock 'n' Roll Animal』『Lou Reed Live』)の素晴らしさにも触れており、自分はまだ聴いたことが無いので・・・・・・これは聴かねば。

 シアトリカルなロックという基本はそのままに、よりポップになった音楽性。作曲面では新たにバック・バンドのメンバーとして加わったディック・ワグナーが参加しています。解説にもありますが、彼は「悪夢へようこそ」「ブラック・ウィドー」「血を流す女」など、ハイライト・ナンバーに貢献している素晴らしいソングライター。結果として、本作は「スティーヴンの見た悪夢」をテーマとしたコンセプト・アルバムながら、小難しさは一切無く、従来のシアトリカルな魅力はそのままに楽しく聴ける内容となっています。
 
 最初に聴いた中学の頃は、この物語に没頭したものです。今、聴き返してみると懐かしい気持ちと共に、本気で没入できない(面白がってしまう)自分に寂しさを感じてしまいました。

曲は探せず。最近、youtubeの規制が厳しくなりましたね。

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ALICE COOPER/MUSCLE OF LOVE

ALICE COOPER/MUSCLE OF LOVE
1973年 アメリカ
『キメ曲こそ無いがさすが全盛期』
このアルバムはアリス・クーパーの7枚目のアルバムで、バンド名義での最終作です。

アリス・クーパーを後追いで聴いてきた自分ですが、このアルバムだけは縁が無く今回初めて聴きました。3枚目のアルバム『Love It To Death』から6枚目『Billion Dollar Babies』までを聴いたら、次は8枚目の『Welcome To My Nightmare』へと飛ばしてしまったという具合。自分がアリス・クーパーを集めていた90年代の地方のショップでは『MUSCLE OF LOVE』だけが品揃えされておらず、音楽誌でも情報を仕入れることが出来なかったという状況から、「地味なアルバムなのだろう。」と思っていました。
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 今回も特殊ジャケですが、前作前々作と比べると地味な印象。自分は紙ジャケで購入しましたが、アナログだと輸入用ダンボールを模したこのジャケも映えるのかもしれません。これも前2枚から続いてきたことですが、明確なテーマ、コンセプトが無くなりました。また、バンド最終作ということを暗示するかのように、ブラス隊のヴォリュームが上がっているのも特徴。結果、演劇調の芝居がかった個性がより毒々しく放たれています。ライザ・ミネリ、ロニー・スペクター、ポインター・シスターズがゲストとして参加。これらのメンツを見ても方向性の狙い(ロック・バンドとは異なるショーを目指しているという)が感じ取れます。楽曲の出来は全盛期のものだけに素晴らしい。今回初めて気が付きましたが、1曲目「Big Apple Dreamin’(Hippo)」のリフは、イギリスのグラム・ロック・バンド、ナザレスが「Hair Of The Dog」(1975年)に引用しているようです。派手なキラーチューンはありません。予想通り、地味なアルバムではありましたが良作だと思います。

動画はありません。厳密にはあったのですが日本では検閲が掛けられていて見られないようです。んーー、日本国内でのyoutubeの管理が厳しくなっている気がします。それでいて音源はすぐ廃盤にして管理不足(利益出ないから仕方ないけれども)。ちょっとケチかな。
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Siena Root/A Dream of Lasting Peace

Siena Root/A Dream of Lasting Peace
2017年 スウェーデン
『70年代ハード・ロック特有のうねるグルーヴを再現』

 戦闘機をバックにしたグループ・ショットのイラスト。そして1曲目のタイトルが「Secret」。とくれば、君たち、さてはブルー・オイスター・カルト好きでしょう?
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 ストックホルムを拠点として活動するヴィンテージ・ロック・グループ、シエナ・ルート。2004年に結成されたベテランのグループで、オルガン奏者を含む5人編成。これまで5枚のスタジオ・アルバムとライブ盤2枚を発表しています。(その活動履歴を全く知らずに失礼しました!)今回のアルバムは5枚目のアルバムです。
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 エモーショナル且つソウルフルなヴォーカル、重いリフ&リズム、オカルティックなメロディー、ダークなオルガン、といった要素を兼ね備えた70年代由来のハード・ロックを演奏しています。あの時代への憧れがこれでもか、と詰まっており、ジャケはブルー・オイスター・カルト風ですが、サウンドはどちらかと言うとサイケ・ブルース風。緩急を付けたドラマティックな展開が素晴らしい楽曲群は正に王道の味わいです。演奏はグルーヴ重視でタメが効いています。それによって70年代ハードに於ける独特のうねるグルーヴを再現。

No Filters

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