DAVE KELLY/DAVE KELLY

DAVE KELLY/DAVE KELLY
1971年 イギリス
『枯れたブルース・ギターと渋いヴォーカルが炸裂』

 ザ・ブルース・バンドのリーダーであり、ジョン・ダマー・ブルース・バンドのギタリストとして活躍していたデイヴ・ケリーがジョン・ダマー・ブルース・バンド脱退後に発表したセカンド・ソロ。前作のレビューはこちら
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 セッション・メンバーにはジョアン・ケリー、セッション集団ランプルスティルトスキン、そしてピーター・グリーンが変名で参加しているとのこと。その他、デイヴ・ケリーのブルース仲間と、ジャズ系プレイヤーも参加しています。

 相変わらず当時24歳とは思えない、枯れたブルース・ギターと渋いヴォーカルが炸裂しています。今回のソロ作はバンド録音がされており、前作よりも聴きやすい印象。ロックがカラフルで多様化していた1971年という時代を反映して、ブルース・ロックのみならずフォーク・ロック、ファンクにも挑戦しており、バラエティー豊かな楽曲群となっています。色々と手を出しているとは言え、どれも後追いで聴いてみると伝統的なものばかり。セッション・プレイヤー達の時にシリアス、時に熱狂的な演奏もあり、ジョン・ダマー・ブルース・バンドから続けて聴いても違和感なく楽しめるアルバムだと思います。「朝日のあたる家」のようなハードボイルドなブルース「The Fields Of Night」ではピアノが幻想的に舞っており印象的。このような細やかなアレンジも聴きどころ。

Green Winter
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Lal And The People/Bad Case Of Blues

Lal And The People/Bad Case Of Blues
2016年 インド
『インドからやってきたブルース・ギタリストはゲイリー・ムーアが大好き』

 溜めに溜めたブルース・ギターが渋いことこの上なし。声域は狭いが感情を露わにしたヴォーカルも渋い。ゲイリー・ムーア以来の泣きのブルース・ギタリストではないのか。

 素晴らしいギタリストの名前はローヒット・ラルワニ。インドのボーパル地方出身。幼少の頃より(以下フェイスブックより抜粋)Albert King, Gary Moore, Albert Collins, T- Bone Walker, Stevie Ray Vaughan, Soulmate, Eric Johnson and many more.といったギタリストの音楽を聴き漁っていました。2014年、自身のバンドを結成。オルガン入りの4人編成でラル&ザ・ピープルという名義でEPを制作。それが本作となります。
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 さすがに2番目にゲイリー・ムーアの名前が来るだけに、こってりしたブルース・ハード・ロックが展開されています。ここでは枯れる前の80年代ゲイリー・ムーアをイメージして頂きたいです。早くもスターの貫録十分。ラルばかりが目立っているのは確かですが、バンドの演奏も素晴らしい。隙間を多めにとってルーズなインプロヴィゼーションを展開しており、ジャジーな瞬間もあります。特にキーボードの弾き分け加減が絶妙。

 欠点はデビューEPということで4曲しかないこと。通常、このボリュームの作品はスルーしているのですが、今回は例外的に紹介しております。是非、私と一緒にフルアルバムを渇望してみませんか?

Out Of The Blue
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Randy McQuay/My Kind of Blues

Randy McQuay/My Kind of Blues
2017年 アメリカ
『ピードモント・ブルースの復活』
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 アメリカの若手ブルース・マンによる2枚目のアルバム。渋く深みのあるヴォーカル、ハンマー・クロウやトラヴィス・ピッキングといった伝統の奏法を駆使した流麗なアコースティック・ギターを、ホンキートンク・ピアノやハーモニカが盛り立てて、奏でられる演奏には酒場音楽のような軽妙さがあります。

 ブラインド・ブレイクやブラインド・ウィリー・マクテルを始めとする多くのブルース・マンを生み出したノース・キャロライナ州。その
地で育ち、ブルースに親しんだランディ・マッケイ。彼は16歳でアメリカ南東部へギターを片手に放浪の旅を敢行した後、ノースカロライナへ戻りバンドを結成。音楽活動を本格的に開始します。コンテストにも積極的に出場し、2012年のリー・オスカー・ハーモニカ賞、2015年のインターナショナル・ブルース・チャレンジといった賞を獲得。一方で2015年にファースト・アルバムである『Solo』を発表しています。
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 タイトルは「私なりのブルース」という意味でしょう。その言葉通り、かつてノース・キャロライナで栄えたピードモント・ブルースの特徴である軽やかなフィンガー・ピッキングは継承しつつも、よりファンキーな味わいがあり現代へと更新がされたブルースという感じがします。一人で盛り上がらず聴き手に寄り添うような優しい歌い方、演奏が素晴らしい。熱が籠っていながら落ち着きも感じられます。オールドスタイルのブルースで聴かれるフレーズが、そこかしこで受け継がれているのも好印象。
ファーストで気が付くことが出来ず申し訳ない、という気持ちになりました。素晴らしいブルース・マン。是非聴いていただきたい。

Randy McQuay Right Here
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DAVE KELLY/KEEPS IT IN THE FAMILY

DAVE KELLY/KEEPS IT IN THE FAMILY
1969年 イギリス
『デルタ・ブルース研究作、粘度が足らずとも熱意でカバー』

 最近、コツコツと買い漏らしていたビッグピンク(韓国の再発レーベル、日本ではヴィヴィッドが解説付きで流通)のタイトルを集めています。これもそんな一枚。
Dave Kelly - Keeps it in the Family (1969)

 ジョアン・ケリーの弟にしてジョン・ダマー・ブルース・バンドのギタリスト(当時)でもある、デイヴ・ケリーのソロ・デビュー作。女性ブルース・シンガーとして名を広めていたジョアン・ケリーが数曲で参加しています。

 60年代後半、デルタ・ブルースを探究していたデイヴが自然体で好きなことをやったのが、このファースト・アルバムです。5曲がデイヴのオリジナルで、他はブルース、トラッドのカバーという構成。正直、オリジナルもカバーも、その区別に意味はあまり無く、等しく本場のブルースへの憧れが詰まっています。全編ほぼ弾き語りのみ。

 ジョン・ダマー・ブルース・バンドなどでデイヴ・ケリーに興味を持って本作に触れたならば、ルーツへ真剣に取り組む彼の姿勢にロマンを見出すことが出来ることでしょう。ピリピリとした緊張感が伝わってくる録音から、初々しさも伝わってきます。本場のデルタ・ブルースと比較しても、ギター、歌唱共に聴き応え十分。

 イギリス人による、デルタ・ブルース憧憬。ここまで渋いと、ブルースを普段聴かない(ちなみに僕も違いがあんまり分かっていない)一般の音楽ファンにはおすすめし兼ねる内容です。ただ、英ブルース・ロック・ファンならば、デイヴ・ケリーの最初の一歩は気になるはず。その好奇心を満足させる質はあり。

When the levee breaks
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Lonnie Mack/Lonnie On The Move

Lonnie Mack/Lonnie On The Move
1992年編集 アメリカ
『違いが分からない男のブルース・レビュー23』

 今年は大物ミュージシャンの訃報が次々に伝えられています。
そんな中、ロニー・マックという人物の訃報も届いていました。
4月21日(プリンスと同じ日だ)に74歳で亡くなられたとのこと。
勉強不足なわたしは全く彼のことを知りませんでした。
そこで今回の記事を書くことになりました。

 1941年インディアナ州ハリスバーグ生まれ。
青春時代(1950年代)にはカントリー・バンドを組んでいました。
ところがある日、ロカビリー、ロックンロールの洗礼を受けて、大いに感化されたロニー・マック。
そこからロカビリーのギター・スタイル(速弾きでのリフ)を受け継いだ
ブルース・インストを演奏することになりました。
1963年には「Wham」(5位)「Memphis」(24位)という二つのインスト曲を
シングルで発表してヒットを記録。
ただその後が続かず。
ブルーアイドソウルっぽいアルバムを出したり、A&Rとしてミュージシャンを発掘したり、
と苦労していたようです。
その後、トラック運転手になった彼を再びシーンへと復帰させたのが、スティーヴィー・レイ・ヴォーン。
1963年のインスト2曲によってブルース・ロックに目覚めたスティーヴィー。
彼のリスペクト、バックアップのもと制作されたアルバム「Strike Like Lightning」を発表。
1985年のことでした。
以降、1990年までコンスタントにアルバムを発表しています。

 ジェフ・ベックやクラプトンへの影響も大きいと言われる、ブルース・ロックの始祖の一人。
近年は様々な表彰の場や、アルバムへのゲスト参加くらいしか、活動していなかったようです。
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ギターがフライングVってところもポイント。

 「Memphis」と「Wham」を聴いてみました。
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