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Stables/Reverie

Stables/Reverie
2018年 イギリス
『youtube動画大盛の巻』

オルタナティヴ・フォーク・ポップと自身の音楽を表現する二人組のデュオ、ステイブルズによるセカンド・アルバムです。

 2009年より活動しているフォーク・グループ、Keston Cobblers Club。彼らはロンドン、ブロムリー地区ケストンを拠点にしています。その中心メンバーであるロウ兄弟の片割れ、マシュー・ロウとダニエル・トレンホルメが組んで2016年よりステイブルズとして活動している、というのがバンド結成の由来となります。サイモンとガーファンクル、フリートウッド・マックという二つのグループを影響元としてフェイスブックに載せており、目指すフォーク・ポップのルーツを何となく察することが出来ます。
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 二人はアコギ、パーカッションもしくはピアノまたはシンセをそれぞれ担当しており、曲によってはフィドルを足しています。上品でほのぼのとしたメロディーは上記のルーツが反映された爽やかな聴き心地。朗々として落ち着いた歌声も素晴らしい。オルタナティヴたる由縁である、シンセサイザーやプログラミングによるエレクトロなさざ波も楽曲を盛り立てる演出として上手く作用しています。
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Stables - Reverie (Official Music Video)
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DAVEY & MORRIS/ DAVEY & MORRIS

DAVEY & MORRIS/ DAVEY & MORRIS
1973年 イギリス
『トロトロに溶かされる、これがトニー・フーパー・プロデュース作の威力だ!』

 ヨーク・レーベルからリリースされたトニー・フーパー・プロデュースによる、男女デュオ作。エコーやストリングス、コーラスを駆使した夢見心地なフォーク・サウンドを生み出すトニー・フーパー・プロデュース作品がまた一つ、復刻されました。

 デュオ名義ですが、ストローブスの面々が参加しているバンド録音となっています。トニー・フーパー自身がストローブスの中心人物だったため、橋渡し役となったのでしょう。チェロやオルガンはもちろん、曲によってはメロトロン、バンジョー、ブズーキも入る多彩な編成が楽しめます。

 幽玄な調べの古楽器、格調高いストリングス・アレンジが代わる代わる登場する幻想的なサウンドは、トニー・フーパー作品ならではの味わい。
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 爽やかさと憂いを同居させた優しい歌声も魅力的。楽曲では中盤に挟まれているビートリッシュなポップ・ナンバー「Window」「Who Stole My Land」辺りが素晴らしい。総じて主張が控えめな牧歌的なフォークであり、トニー・フーパーのプロデュース・ワークにマウント・ポジションを取られている感じがヒシヒシと伝わってしまう出来栄え。期待通りの音楽性に満足です。

Who Stole My Land
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Ray Materick/Sidestreets

Ray Materick/Sidestreets
1972年 カナダ
『うつむき加減の散歩ジャケ、そのままの内容』

 カナダ人SSWとして知られる、レイ・マテリックのソロ・デビュー作。2009年にBIGPINKよりCD化されておりました。トニー・コジネク、ブルース・コバーン等々ときて、やっとレイ・マテリックを聴くときが来た、という感じです。

 レイ・マテリックはオントリオ州出身。生年は調べることが出来ませんでした。神父の息子として生まれたため、1940~50年代に掛けて、教会音楽のダンス・バンドにて吹奏楽を嗜んでいたとのこと。シンガーソングライターとしては、本作を皮切りに70年代に4枚のアルバムを発表しており、その後も息の長い活動をしています。現在はピース・オン・アースというトリオ編成のフォーク・グループで活動中。ご健在です。
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 さて、本作について。概ね、バンド演奏で録音されています。カナダのSSWらしい、というべきなのか、内省的なバラードが素晴らしい。厳しい冬を耐え抜くような辛抱強さをアコギの旋律と、歌声から感じることが出来ます。時折、挟み込まれるアップテンポでの激情迸るヴォーカルは鮮烈で、いいアクセントとなっています。教会音楽由来であろう、ゴスペルのような高揚感のあるコーラス、清々しいピアノも特徴。地味だけれども、うつむき加減の散歩ジャケにピンと来たなら、一度聴いてみてください。

Goodbye
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遠い国の異邦人/群れを離れて

遠い国の異邦人/群れを離れて
1975年 日本
『再発見されるべき良質フォーク・ポップ』

 1975年に唯一のアルバムを発表した男女デュオ。ポプコン出身らしいのですが、全く知りませんでした。「太田ぼう、金森幸介のサポートを得て」という帯の文言に釣られて購入しました。元々、異邦人というグループ名だったのですが、再発を期に改名したとのことです。珍しいパターン。

 太田ぼう、金森幸介のサポートという部分が作曲に関わってくれていれば、と思っていたのですが、提供曲は全く無し。太田ぼうはA面5曲のディレクターとして、金森幸介はアコギでボーナス・トラック1曲に参加しています。
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 ほとんどの曲をメンバーの1人である新田和義が制作。ふるさとの情景を歌うものが多く、郷愁やノスタルジーを誘うフォーキーな楽曲が揃っています。I.M.O.BANDに通じるものがあり、そういう意味では太田ぼう、金森幸介のサポート目当てでも満たされる音楽です。

 URCっぽいとも言える優しいフォーク・サウンドは70年代中頃という時代を考えると、1周遅れている音楽だったのかもしれず、その辺りが人気を得られなかった要因でしょう。21世紀となった今では、そのような流行とは関係なく新鮮に楽しむことが出来ます。復刻してくれてありがとうございます。

動画はありません。
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中川イサト/1970年

中川イサト/1970年
1973年 日本
『グダグタしていたらお休みが終わった。そんな時に』

 旧規格のCDで持っていた本作。しかしながら、ライブを中心とした未発表音源を9曲追加での再発ということで、買い直してしまいました。
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 帯には「自宅録音ならではの、ゆったりとしたホームメイド感~(以下略)」との文言があり。旧盤では自宅録音ながら、臨場感よりもモコモコした感じが気になっていて、それがホームメイド感(自主盤チック)という言葉で表現されると、なんだか良いもののような気がしてきます。尚、自宅録音とありますが、正しくは西岡たかし宅でレコーディングされたとのこと。今回の再発ではリマスターの表記こそありませんが、UHQCDという高音質CDでのリリースです。「波形の図を眺めて反射率が高いイメージを描く」という、高音質盤を聴くときの儀式をした後、聴いてみました。確かにモコモコした感じは無くなっています。曲によっては、臨場感を感じられるようになりました。音はやっぱりホームメイド的な感じですが、これは元々の味わいなので問題なし。

 本編に関しては、若者が暇を持て余して空想するような歌詞を、中川イサトがポツポツと歌って、ギターを弾いている、という内容です。のんびりとしていて、ちょっとサイケデリックな所もあって、かつ丼を食べた後の昼寝前に聴くとグー。

 ライブ音源では加川良の「伝道」をカバーしているのが目玉でしょう。優しい語り口が素晴らしいヴァージョンとなっています。

その気になれば 中川イサト

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