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J.S.バッハ 管弦楽組曲第2・3番 ブランデンブルク協奏曲第5番 リヒター指揮 ミュンヘン・バッハ管弦楽団

J.S.バッハ 管弦楽組曲第2・3番 ブランデンブルク協奏曲第5番
リヒター指揮 ミュンヘン・バッハ管弦楽団
1960年代 ドイツ
『バッハはおめでたい』

 バッハの管弦楽組曲を聴こう、ということで名演と名高い本作を選択しました。素晴らしい内容が保証されているのにも関わらず、1000円という低価格がうれしい。
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 通常、作曲家や指揮者についての紹介記事を交えますが、今回はバッハ、リヒター共にお馴染みの大物と言えるので省略致します。管弦楽組曲第2・3番の感想について書いていきたいと思います。

●管弦楽組曲第2番
全7曲の構成。フルートのソロパート、及びチェンバロの導入が特色とのこと。弦楽合奏による壮麗なメロディーと、フルート独奏によるほのぼのとした優しいメロディーの対比が鮮やかです。華やかさと軽やかさが同居するスタイルはバッハの王道と言えるものでしょう。結婚式の待合室にいるかのような錯覚に陥る、エレガントさ。年末の大掃除の際には、この曲をBGMにしようか。

●管弦楽組曲第3番
 ピアノ・アレンジで生まれ変わった「G線上のアリア」の原型である第2曲「エア」を含んでいる有名組曲。トランペット3菅、ティンパニなど、第2番と比べると分厚いオーケストラが楽しめます。正直に言うと、第2番を聴き終えた後、第3番の序曲でドカンと派手にやられた時には、「俺は今お腹いっぱいだ!」と胃もたれを実感していました。バッハの序曲は派手さが命だから、仕方ありません。それを救ったのはやはり第2曲「エア」の美しい弦楽合奏の調べ。先ほどは、本作を年末の大掃除のBGMに、などと申しましたが、この曲が流れて来た時には中断して、冷蔵庫から羊羹を出して来るビジョンが浮かびました。この曲以降は、軽やかな楽曲が最終の5曲目まで続きます。

管弦楽組曲第2番 リヒター指揮 1961年
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Tomorrow's Gift/Goodbye Future

Tomorrow's Gift/Goodbye Future
1973年 ドイツ
『ドイツのサイケど真ん中』

 ドイツのごった煮プログレッシヴ・ロック・グループ、トゥモロウズ・ギフト。誰も覚えていないと思うのですが、以前ファースト・アルバムを紹介したことがあります。一昨年の記事ですね。そこで「ちなみにセカンドもあるのですが、どんな内容だったか覚えていないので・・・お察しください。」などとバッサリ切っていたセカンド・アルバムを再び入手。「確かつまらない内容だった気がするが、大好きなトゥモロウズ・ギフトだけにもう一度確かめてみよう。」と思い立った次第です。今回の記事はややマニアックになりますので、前作のレビューを読んで頂けると分かりやすいと思います。
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 このセカンド、まず大幅な変更点として前作のメンバーが二人しか残っていません。残ったベースとキーボードが新しいドラムを加入させて、バンドを続行させたという訳です。前作でベタ褒めしていた看板女性シンガーもいません!この時点で戦意喪失気味ですが、一応聴いてみましょう。

 フリー・ジャズ気味のサイケ、プログレサウンドで、なるほど前作からの連続性も感じられます。プロデューサーに独サイケのキーパーソンである、コニー・プランクが参加していることもあり、サウンド・コラージュがたっぷり施されたカオスな音楽となっています。ピンク・フロイドやフランク・ザッパからの影響を多大に受けたグループが多かった、この時期のドイツ。そのサンプル事例として本作も挙げられるであろう内容。本作単体をイカれたサイケ音楽と評価出来るかな、とも思うのですが、如何せんファーストの鮮烈なイメージがあるので、やっぱり沈んでしかるべきでしょう。『Goodbye Future』というタイトル通りの結果になりました。

Der Geier Fliegt Vorbei
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Jesper Munk/Favourite Stranger

Jesper Munk/Favourite Stranger
2018年 ドイツ
『サイケデリック・ブルースは捨てたのか』

 2015年に発表されたセカンド『Claim 』をレビューした際、ジミヘン流サイケデリック・ブルースの継承者とぶち上げたレビューをしたジェスパー・ムンクのサード・アルバムが到着しました。
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 詳しいプロフィールについては前作のレビューを参照ください。さて本作について。サイケデリック・ロック度が増しており、スペーシー。「火星から来た男」風、もしくはピンクフロイドという風情で、ギターはジミヘンというよりもデイヴ・ギルモアの如し。ブルース要素、いやギター要素すら薄まっている状況に困惑を禁じえません。ジェントリーな歌声でのピアノ・バラードはエルトン・ジョンみたいですし。

 本人からすれば前作も今作もやりたいことをやっているだけなのでしょう。穏やかなメロディーに満たされた本作も前作と切り離して評価すれば、高水準の出来。大手ワーナーからのリリースだけにアレンジもカッチリしています。ただし変わり身の早さから、お手軽なクラシック・ロック・フォロワーという印象が拭えず、凄みは感じられません。最初に聴くならセカンドを推します。

Jesper Munk - Stranger (G7 Studio Session)
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Sarah Lesch/Da Draussen

Sarah Lesch/Da Draussen
2017年 ドイツ
『巻き舌たっぷり、実にドイツ人らしい歌いぶり』

 ハード・ロックの世界では一大勢力であるドイツ勢。しかしドイツのポップス、それも女性歌手となると、今日ではほとんど話題となっていない気がする。やっぱりドイツ語がネックなのだろうか。なのだろうなぁ。あの巻き舌での「イッヒ!」の雄々しさたるや。胸キュンは出来かねるイメージがある。どうやら、僕もそう思っていたようだ。今日、紹介するドイツの女性歌手、サラ・レッシュ。彼女の場合はどうだろう。巻き舌たっぷり、実にドイツ人らしい歌いぶり。ドイツ人だからこれでいいのだ。
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 1986年アルデンブルグにて生まれ、現在はライプチヒにて音楽活動をしているシンガーソングライター、サラ・レッシュ。息子の為に新約聖書に曲を付けた歌を作ったことが切っ掛けとなり、学校の教師からミュージシャンへの転身を果たしたそうです。2012年にデビュー作、2015年にセカンドを発表しており、本作はサード・アルバムとなります。

 ピアノ弾き語りをベースにした楽曲にバンド・アレンジを施した録音。ドイツ民謡、ゴスペル、カントリー、ブルースなどが入り混じった音楽性はなかなかのアクの強さ。加えて彼女のヴォーカルは演劇のような豊かな表現力を発揮しており、テンションの高い内容となっています。もちろん終始、巻き舌で唸っているわけではなく、爽やかなファルセットや朗らかな歌声もたっぷり入っており、くるくる変わる表情が楽しい。引き込まれます。

Sarah Lesch - Da Draussen
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San2 & His Soul Patrol/Hold On

San2 & His Soul Patrol/Hold On
2017年ドイツ
『ヒューイ・ルイス&ザ・ニュースを思わせるロックンロール回帰グループ』

 ファスト・チューンでの躍動感、バラードでの艶っぽさ、共に見事に歌い上げるリード・ヴォーカルのサンツー(san2)をフロントに据えた、ソウル&ロックンロール・グループをご紹介。
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 ドイツ、ミュンヘンを拠点に活動しており、2011年頃にリーダーのサンツーを中心として結成されています。ブラス、鍵盤入りの5人編成。サンツーはサンフランシスコ、アムステルダム、ロンドンへの音楽留学を経験。フェイスブックの「影響を受けたミュージシャン欄」には以下の記載がありました。Junior Wells, Buddy Guy, Billy Preston, James Cotton, Michael Jackson, Aretha Franklin, Sam Cooke, James Brown, Little Richard, Jamie Cullum ブルースやロックンロールも抑えた王道ソウル・ファンと言えるでしょう。2枚目となる本作のプロデューサーにはジェフ・ガスコインを迎えています。ジェイミー・カラム、ジョージィ・フェイム、ヴァン・モリソンとの共演で知られるベーシストですが、アレンジャーとしても活動しているようです。プロデューサーとしての仕事は知られていませんが、ジェイミー・カラムをリスペクトしているサンツーが依頼したのでしょう。
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 ブラスが入っていますが厚みよりも軽快さを重視したアンサンブル。ギターは渋いブルージーなプレイを聴かせてくれます。リズム隊はアタックが強烈。他にジャジーなオルガン、ハーモニカ(サンツーはハーモニカ奏者として国際的な賞を受賞しています)という構成。サンツーのヴォーカルのおかげか、かなり熱のこもった演奏にも関わらず、爽やかな聴き心地です。曲はブルース、ソウル、ロックンロールを下地にしつつもかなりポップな出来栄え。音楽留学経験があるためか、ドイツらしい暗さ、重苦しさは皆無。ルーツがしっかりしたオーソドックスなナンバーが多いです。

Julie
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