Eleanore Mills/This Is Eleanore Mills

Eleanore Mills/This Is Eleanore Mills
1974年 アメリカ
『甘くゴージャスなソウルが聴きたい、という時に』

 スウィートソウルの「隠れた名盤として知られている」(この表現はおかしいけれども)
エレノア・ミルズの唯一のアルバム。ストリングス・アレンジがてんこ盛りのいわゆるスウィートソウルというジャンルに相当する音楽をやっています。
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 本作以降はゲスト・ヴォーカリストとして様々な作品に参加することになるエレノア・ミルズだけに、甘くゴージャスな歌声は魅力的です。低音が渋く、音域が広いのも特徴。しっとりとしたバラードを得意としており、昼食後に聴くと、とろーんとしてきて気持ちよく眠れそう。間に挟まれたアップテンポ・ナンバーの出来も素晴らしく、よくまとまっているアルバム。

 甘くゴージャスなソウルが聴きたい、という時には重宝しそうです。

 恐らく制作過程でのことだと思いますがモコモコと膨らんだような音質で録音されているところがあり、気になりました。

He Said Goodbye
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Moonchild/Voyager

Moonchild/Voyager
2017年 アメリカ
『涼しげな女性ヴォーカルは浮遊感抜群。』

 ひんやりとしたシンセサイザーの調べが夏向き。フュージョンとニューソウルを掛け合わせたサウンドが特徴です。

 ムーンチャイルドはロサンザルスを拠点としたグループで、2012年に結成されています。プロデューサーであるマックス・バーク、管楽器担当のアンバー・ナヴラン、ピアノ、トランペットなどを担当するアンドリス・マットソンによる三人編成。全員が複数の楽器をこなすマルチ・プレイヤーです。2014年にリリースされた2ndアルバム『Please Rewind』が高い評価を得て人気を獲得。輸入盤しかリリースされていない状況で来日もしています。本作はサード・アルバムで、日本デビュー作となります。
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 シンセサイザー主導によるフュージョン〰ニューソウル・サウンドは、プログラミングを交えながら、様々な管楽器、鍵盤がキラキラと彩っています。そして涼しげな女性ヴォーカルは浮遊感抜群。今回のアルバムではコロンビアの歌姫、ニディア・ゴンゴーラと共演しているとのこと。洗練された作り込みは、ともすると機械的な印象を受けてしまいがちですが、管楽器が人懐っこい温もりを感じさせてくれるところがポイントです。ミドルテンポのビートが続いていくアルバム構成で、快眠にも作用しそう。
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Cure
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Amber Mark/3:33am

Amber Mark/3:33am
2017年 アメリカ
『21世紀型エキゾチックソウル』

 ジャズ、ソウル、エレクトロといったジャンルを融合した新世代R&B。彼女の場合、インド音楽やゴスペル、ラテンの要素が加わっており、民族音楽色が濃いことが特徴です。スペーシーでありながら、とても土着的な聴き心地は新鮮。

 アンバー・マークは宅録型のシンガー・シングライター。マンハッタン在住。ジャマイカとドイツのハーフとして生まれ、現在23歳です。2016年からサウンドクラウド上で制作した音源を公開しており、スポティファイにてチャート上位に浮上。今回のデビューEPリリースへと繋がりました。
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 自身の音楽性をR&Bトライバルと表明しており、民族色の強さを個性としています。太くクリーンな歌声による、爽やかなメロディーが民族色の強いリズムと絡み、カラフルなR&Bサウンドを生み出しています。ヴォーカルの加工、打ち込みも含めて、パソコン上でトラックを繋ぎ合わせたプログラミングが施されており、クリーンで洗練されたサウンドが印象的。鮮やかさは格別なのですが、トライバルを売りにするならばもう少し生々しさを残しておいても良かったかも。シャーデーとケイト・ブッシュを掛け合わせたような楽曲群は素晴らしい出来栄えで、全6曲のEPとしては大満足。次のフル・アルバムにも期待です。

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Monsoon (Official Video) ft. Mia Mark

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James Vincent McMorrow/True Care

James Vincent McMorrow/True Care
2017年 イギリス
『電子音とソウルが同居した、21世紀型SSW』

 アイルランド出身SSWによる4枚目のアルバム。以前、1STと2NDをこちらで紹介しましたが去年サードがリリースされていた模様。約8カ月と短い間隔で新作がリリースされました。
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 シンセサイザーと緩やかなビートに浮遊するファルセット・ヴォーカル。フォーク、エレクトロ、ソウルが渾然一体となった音楽をやっており、ジェイムス・ブレイクにも通じるスタイルだと思います。

 セカンド以降、顕著となったエレクトロ要素も完全に馴染んでいます。ジャンルレスで音楽を気ままに楽しむ姿勢が作品に反映されている印象。これまで電子音たっぷりの音楽性ながら、ヴォーカルにはエフェクトが掛かっていなかったのが彼の拘りでした。しかし本作からはいよいよ一部の曲でヴォーカルエフェクトも導入。もちろん、艶やかなヴォーカルの表情はそのまま楽しめるものの、ちょっと寂しい気持ちもあり。他に新要素としては黒人音楽らしいトライバルな曲が登場したことでしょうか。ポコポコと泡立つリズムが新鮮です。
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True Care
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Chastity Brown/Silhouette of Sirens

Chastity Brown/Silhouette of Sirens
2017年 アメリカ
『ゴスペル、アイルランド、ブルースが同居』

 アフロヘアの女性ミュージシャンが登場すると、ついついチェックしてしまう。やはり華やかで目立ちますから。そしてチャスティティー・ブラウンを見つけました。
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 1982年、アイルランド人の母とアフリカ系アメリカ人ブルース・シンガーの父の間に生まれたチャスティティー。ニューハンプシャー州北部で生まれ、テネシー州ユニオンシティで育ち、現在はミネソタ州ミネアポリスを拠点に活動しています。幼い頃からアイルランド民謡やブリティッシュ・トラッド、フォークを聴きながら、同時に父の影響でブルースにも親しんだ彼女。礼拝堂でのゴスペル・コーラス隊の中でドラムとサックスを演奏して育ったそうです。多様な音楽経験と何度かの移住を経て、豊かなバックボーンが形成されているようです。彼女は影響を受けたものとして、ジェイムス・ボールドウィン、カーソン・マッカラーズという二人のアメリカ人作家を挙げています。2007年にアルバム・デビュー、本作で5枚目になります。現在はマイケル・キワンカ、ダー・ウィリアムズ、ラウル・ミドン、レオン・ラッセル等のライブ・ツアーをサポートするなど、知名度を獲得。ミネアポリスにてベスト・フォーク賞を受賞したことを始め、いくつかの音楽賞も受賞。名前が売れてきています。
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 壮大で力強いゴスペル要素、図太いブルース・ロック、枯れたカントリー・ギターといった要素が同居。またシャッフル、ビート・ナンバーもいくつか収録されており、ブリティッシュ・ロックからの影響も感じさせるのがポイントです。哀愁を帯びたメロディー、パワフルな歌唱共に申し分なく伸び伸びとしたアメリカン・ロック作として楽しめました。

Carried Away
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