Siena Root/A Dream of Lasting Peace

Siena Root/A Dream of Lasting Peace
2017年 スウェーデン
『70年代ハード・ロック特有のうねるグルーヴを再現』

 戦闘機をバックにしたグループ・ショットのイラスト。そして1曲目のタイトルが「Secret」。とくれば、君たち、さてはブルー・オイスター・カルト好きでしょう?
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 ストックホルムを拠点として活動するヴィンテージ・ロック・グループ、シエナ・ルート。2004年に結成されたベテランのグループで、オルガン奏者を含む5人編成。これまで5枚のスタジオ・アルバムとライブ盤2枚を発表しています。(その活動履歴を全く知らずに失礼しました!)今回のアルバムは5枚目のアルバムです。
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 エモーショナル且つソウルフルなヴォーカル、重いリフ&リズム、オカルティックなメロディー、ダークなオルガン、といった要素を兼ね備えた70年代由来のハード・ロックを演奏しています。あの時代への憧れがこれでもか、と詰まっており、ジャケはブルー・オイスター・カルト風ですが、サウンドはどちらかと言うとサイケ・ブルース風。緩急を付けたドラマティックな展開が素晴らしい楽曲群は正に王道の味わいです。演奏はグルーヴ重視でタメが効いています。それによって70年代ハードに於ける独特のうねるグルーヴを再現。

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Heavy Tiger/ Glitter

Heavy Tiger/ Glitter
2017年 スウェーデン
『いきのいいガールズ・グラム・ロック・グループ』

 グリッターという(あの方については割愛)アルバム・タイトルとギラギラなコスチューム。これは間違いない。いきのいいガールズ・グラム・ロック・グループが登場です。
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 ストックホルムを拠点に活動する女性3人組。2014年から活動しており、その年にデビュー作『SAIGON KISS』を発表、日本でもリリースされています。本作は3年振りのセカンド・アルバムとなります。

 躍動感のあるパンキッシュなグラム・ロックンロールをやっています。ヨーロッパへ伝播したグラム・ロックの影響、つまりハノイ・ロックスやバックヤード・ベイビーズの流れを汲んだ音楽性と言えます。メロディーは、スウェーデン産、しかも女性グループということで、ポップかつ華やか。ズンズン、ザクザクとビート、リフが刻まれるパワフルな演奏、吐き捨てるようなヴォーカル共に素晴らしい。2分台の曲が中心となっており、一気に駆け抜けるように聴き終わります。
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 唯一不満点があるとすれば、録音がクリーン過ぎてロックの躍動感、臨場感が削がれている点。デジタル録音時代のロック・バンドの宿命を改めて感じました。

 アイデンティティがはっきりした素晴らしいグループです。次回作も楽しみ。

I Go for the Cheap Ones
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Eric Bibb/Migration Blues

Eric Bibb/Migration Blues
2017年 スウェーデン
『暗闇に寄り添うアコースティック・ブルース』

 1951年生まれの現在65歳となったエリック・ビブ。彼の新作が素晴らしい出来だったのでご紹介。

 エリック・ビブはニューヨークで生まれ育ち、後にスウェーデンへ移住。70年代からブルースマンとして活動を開始します。フォーク・シンガーの父を持っていたエリック・ビブは、様々な音楽の影響を受けており、その中でもタジ・マハールのことを最も敬愛しているとのこと。連名を含めると既に30枚以上ものアルバムをリリースしているベテラン・ブルース・シンガーです。90年代後半から活動をますます活発化させており、わたしはこの辺りから聴き始めました。前作2014年作『Blues People』以来、3年振りの新作です。カナダのブルース・シンガーのマイケル・ジェローム・ブラウンやフランスのハーモニカ奏者、JJミルトゥがゲストとして参加しています。
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 静謐なアコースティック・ブルースをやっています。戦前ブルースには無い後ろ暗さが宿っており、これはカントリーの根源であるアイリッシュのルーツから来るものだと感じました。ギターはもちろんのこと、優しく震える歌唱が素晴らしい。静かな深夜、寝る前に耳を傾けるのがおすすめ。

Eric Bibb interview and acoustic session - Migration Blues
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Troubled Horse/Revolution On Repeat

Troubled Horse/Revolution On Repeat
2017年 スウェーデン
『誇張気味な所も素晴らしいヴィンテージHR作』

 マシンガンの応酬のようなツイン・ギターと、けれんみたっぷりにシャウトするヴォーカル、うねるリズム隊。70年代のハード・ロックを彷彿とさせる、荒々しく埃っぽいバンド・アンサンブルが素晴らしい。
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 トラブルド・ホースはスウェーデン、オレブロ出身のヴィンテージ系ハード・ロック・グループ。ウィッチ・クラフト(70年代の機材まで集めてアルバムを録音したことで知られる)のメンバー3人が、よりヴィンテージ色の濃い音楽性を目指して結成したのが、トラブルド・ホース。結成当初はベースが居たのですが、現在のメンバーにはギター二人、ヴォーカル、ドラムの4人しか居ません。2012年にデビュー作を発表しており、本作は2枚目となります。
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 アルバムにはベース、オルガンも加わっています。全編、男くさいハード・ロックが楽しめる内容。最初に書いたことでほぼ全てですが、加えるならブラック・サバスを彷彿とさせるスローで巻き付くようなギターリフや、ジューダス・プリーストのようなメロディックなツイン・ギターが随所で登場。緩急のメリハリがハッキリした楽曲展開と相まって、ドラマティックな印象を与えます。ライズ・アボブやメタルブレイドと契約しているヴィンテージ・ハード・ロック・グループということで期待していましたが、これは素晴らしいクオリティ。

Hurricane
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Bai Bang/Rock of Life

Bai Bang/Rock of Life
2017年 スウェーデン
『ほぼ王道アメリカン・ハード』

 開放的な王道ハード・ロック振りに、てっきりアメリカのグループかと思いましたが、スウェーデンでしたか。1988年から活動している、メロディック・ハードの古参グループとして知られるバイ・バンの新作をご紹介。
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 4人編成で活動しており、本作は8枚目となります。オリジナル曲の他、ELOのカバー「Telephone Line」を収録。
メロディー、節回しは、デフ・レパードやボン・ジョヴィの影響を感じさせます。
音圧が高いスタジアム・ロック風のバンド・アンサンブルは、個人的には少し聴き疲れするというのが本音。憧れの部分がはっきり露出してしまっている分、個性という点ではもう一つ足りないのも事実。それでも黄金期のハード・ロックへの思い入れがあれば、満足させてくれる貫禄の演奏、歌唱があります。

Only the Best Die Young (Acoustic Version)
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