BARTOK:CONCERTO FOR ORCHESTRA & MUISC FOR STRINGS,PARCUSSION AND CELESTA etc./FRITZ REINER:CHICAGO SYMPHONY ORCHESTRA

BARTOK:CONCERTO FOR ORCHESTRA & MUISC FOR STRINGS,PARCUSSION AND CELESTA etc./FRITZ REINER:CHICAGO SYMPHONY ORCHESTRA
1955&1958年 アメリカ
『失った故郷を思う曲』
 久しぶりのクラシックCDレビュー。今日はバルトークを学ぼうと思います。以下、解説などを参考に書いたものです。

●バルトーク・ベーラについて
1881年生まれ。ハンガリーで育った彼ですが、1940年にアメリカへ亡命しています。そのきっかけは1931年のこと。イタリアの指揮者、トスカニーニはボローニャでファシスト党賛歌の演奏を拒否して、暴徒から殴打される事件が起こりました。トスカニーニはこれにより国外追放。トスカニーニに触発されたバルトークは、ドイツでの演奏を拒否するなど反ナチスの思想を行動で示しました。結果としてヨーロッパでは生きづらくなり、身の安全も確保できなくなった彼は母の死を機としてアメリカへ亡命したのでありました。亡命先のアメリカでは音楽活動が思うようにいかず、ライフワークであった民族音楽の研究により没頭するように。しかし同じベルギー出身の指揮者フリッツ・ライナーが支援したことにより復活。1944年には民族音楽の研究をクラシックへと転化させた「管弦楽のための協奏曲」という傑作を生みだしたのでした。バルトークはその翌年、1945年に亡くなっています。ナチズムに勇気をもって抵抗した結果、自身の故郷を追われ、作曲家としての評価も失ってしまったバルトークですが、最後に作曲家として活躍することが出来て良かった。

●アルバムについて
先述したハンガリーのライナーが指揮したアルバム。彼は指揮棒を最小限の動きで細かく振るベスト・ポケット・ビート〈チョッキのポケット式のビート〉というスタイルで知られています。抑揚のメリハリ、爆発力が特徴。録音当時となる1950年代半ばは、彼にとって世界的な名声を得ていた全盛期。バルトークの名演として知られるアルバムです。
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管弦楽のための協奏曲
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IVAN FISCHER/BRAHMS:HUNGARIAN DANCES

IVAN FISCHER/BRAHMS:HUNGARIAN DANCES
1998年 イタリア
『鬼軍曹、恐るべし』
 クラシックは少しずつ、曲毎の名演を集めています。
そんな中、ブラームスは本作で3枚目となります。
ブラームスの前回の記事はこちら
 それにしても本作のジャケは愉快。これはレコードでも映えそうです。
1998年でも素晴らしいジャケット・デザインはあるのだな、と感心しました。
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(本来は見開きジャケ)

ハンガリー舞曲集:ハンガリーのジプシー音楽をもとにピアノ用に編曲したもの。
もともとは、1853年にドイツ巡業中、
行動を共にしていたヴァイオリニストのレメーニが当時流行していた
ジプシー音楽に興味を抱いたのがきっかけとのことです。
民族音楽に新しい息吹を、という手法は今でも試みられるものですね。
この試みは大成功したのですが、その一方で民族音楽をもとにしたことが原因で、
作曲などの権利でかなりゴタゴタしました。
裁判も行われたとのこと。尚、本作に収録されているハンガリー舞曲集には、
ブラームスが編纂したものに加えて、ドヴォルザークが編曲したものなども加わっており、
時代を通じて内容が更新されていることが実感出来ます。

本作について:演奏はブタペスト祝祭管弦楽団。
録音当時はハンガリーを代表する新世代のオーケストラでした。
指揮者フィッシャーは解説を全曲分付けてくれており、
ハンガリー舞曲集に新しい解釈を加えようとしている意気が感じられます。

 残念ながらわたしは本作でハンガリー舞曲集に触れることになったので、
進化の具合が実感出来ませんでした。
こちらでは元々、ピアノ曲として発表されたものを管弦楽としてリアレンジされています。
起伏が激しくジプシー音楽としての勇壮さ、華麗さが実感出来る一方で、
ブラームスらしいセンチメンタルなメロディーも共存。
演奏はヴァイオリンのきびきびした調べが印象的です。
全体的に躍動するリズムが強調されており、
ビシバシ来るなぁ、と思っていたら指揮者のフィッシャーは鬼軍曹と呼ばれているのだそうで。納得。
改めてジャケを見るとこわい。
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Charles Munch:Orchestre de Paris/Hector Berlioz:Symphonie Fantastique,op.14a

Charles Munch:Orchestre de Paris/Hector Berlioz:Symphonie Fantastique,op.14a
1967年 フランス
『ロマン派流リベンジポルノはタチが悪い』
 
 幻想交響曲、というタイトルに惹かれて、その代表的な名盤とされる本作を購入してみました。
しかしながら、そのタイトルとは裏腹に愛憎うずまく内容だったようで・・・・・・。

○ベルリオーズについて
1803年、医者の跡継ぎ息子として生まれています。
幼いころより音楽が好きだった彼ですが家族の理解を得られず、
勉強する機会はありませんでした。
しかし医師になるべく勉強をしていた18歳のころ、
オペラに出会い再び音楽への思いが再燃。
音楽家の道を志すことになるという変わった経歴の持ち主。
もちろん、楽器を習った経歴もありませんでしたが、20代の間に音楽学校に入り
作曲の作法をマスター。
やがて、交響曲に於いて
物語性を重視した「標題音楽」というスタイルを確立した作曲家として名を残すこととなります。
この「標題音楽」というスタイルが1840年代にはとても斬新だったそうです。

○標題音楽と幻想交響曲について
物語性を重視、といいますが、彼の標題音楽は自身の恋愛事情が深く関わっているのが特徴です。
代表作とされている「幻想交響曲」の場合、
恋人の幻影を夢の中で追い求めて行くうちに、
彼女が死刑になり、魔女へと堕落していく様を目撃する男の話となっているわけですが。
これは、彼が熱を上げていた女優であるハリエット・スミスソンに振られた経験を元にしているそうです。
70年代のアメリカsswがやりそうな題材をオーケストラでやってしまうというところも凄いですが、
腹いせとは言え、自分の好きな女性を魔女にまでしてしまう大人げなさが素晴らしい。
ちなみに幻想交響曲は失恋後、アヘンを吸ってグルングルンしている時に見た映像だそうです。

○本作について
1967年当時、最もフランスで経験豊かであった指揮者ミュンシュは、
フランスのオーケストラの地位向上のため、パリ管弦楽団の指揮者として招聘されました。
そして最初に演奏された演目の一つが、ここに収められている幻想交響曲とのこと。

 とてもダイナミックなアンサンブルが印象に残る本作。
恋人の素晴らしさを描写した1,2楽章、
見捨てられる不安を描いた3楽章、
そしてアヘンを飲んで夢の中で恋人を断頭台へと追い立て、悪魔の饗宴の中へ落としていく4,5楽章。
そのセンセーショナルな音楽性のインパクトをストレートに楽しむことが出来ました。
特に後半部の狂乱振りは白熱しています。
そこからは「ベルリオーズ、大人げないな・・・・・。」という感想が出てきてしまう訳ですけれども。
後半のドロドロ具合の押しが強い分、旋律として際立った魅力が見出しにくいのは難点かもしれません。
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VLADMIR HOROWITZ/SCHUMANN FAVORITE PIANO WORKS

VLADMIR HOROWITZ/SCHUMANN FAVORITE PIANO WORKS
ホロヴィッツ/シューマン:子供の情景/クライスレリアーナ 他
1963年 アメリカ
『あぁ、また子供に戻ってあんなことやこんなことをしたい』

 梅雨時だし、「トロイメライ」が聴きたいなぁ。などと思ったのですが、実は持っていないことに気が付きました。
シューマンの曲だということは知っていましたが、
全13曲からなるピアノ曲集『子供の情景』の一部だとは知りませんでした。
今回は名盤と名高い、ホロヴィッツによる63年録音盤をチョイス。

 子供の情景について。
 「あなたはときどき、子供みたい」
とガールフレンドのクララ(後にシューマンの妻)に言われたことを切っ掛けとして作ったのが、この作品集。
「子供最高!」と子供時代に戻れない大人からみた憧れを表現したとのことです。
これまではただ綺麗な曲だという認識しかなかった
「トロイメライ」にも夢想という意味があることも初めて知りました。

 ホロヴィッツについて
 全盛期の演奏はテクニック、表現力、共に最高という評価を受けているピアノニスト。
自分の場合、その全盛期が60年代から70年代前半にあたるため、
録音年代の古さゆえ今まで触れる機会がありませんでした。

 今回初めて聴きましたが、ホロヴィッツのピアノは凄いと感じました。
音の響きの調整力というか、きれいに透き通った音色にまず驚きます。
加えて忘れたころにやってくる轟音もインパクト大。
『子供の情景』はピアノ小曲集だけに次々にモチーフが変わり、飽きません。(1分未満の曲も4つあり)
曲自体は平易なものながら、センチメンタルなメロディーが素晴らしく、
「トロイメライ」から入っても問題なく楽しめるものだと思います。
難易度が高い曲ではないので、ホロヴィッツの超絶技巧を実感することは出来ませんでした。
しかしながら、透き通った音色の素晴らしさからその魅力のほどは存分に味わったと思います。
尚、このCDには『子供の情景』以外に、
クララに捧げたという『クライスレリアーナ』など全5作品の演奏が収められています。

子供の情景 1st-7th movements
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Rui Massena/Solo

Rui Massena/Solo
2015年2月 ポルトガル
『哀愁と清々しさに包まれるピアノソロ作』

 少し暖かくなってきた今日この頃に聴きたい、清々しいピアノ・アルバムをご紹介。
いざレビューを書かん!としたところ、
どうやらポルトガル語の情報しかない状況。
毎度のことながら自動翻訳を駆使しながら手探りで書いていきましょう。

 ルイ・マセナは1972年生まれ、ポルトガル北部の湾岸都市、ポルト出身の指揮者です。
早くからクラシック音楽に傾倒していた彼は、
リスボンにあるスーペリア·ナショナル·アカデミーという学校で、
マエストロであるジャン・マルク・バーフィンに師事。
クラスのオーケストラを指揮するなど活躍しました。
その後、作曲家、指揮者、ピアニストとして活動している彼は、
ブラジルの芸術科学アカデミーから文化勲章を(国境を越えて)授与されたことを始め、
数々の賞を受賞。世界的な音楽家として知名度を高めています。
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 クラシックの指揮者として知られる彼ですが、
フットワークは軽くヒップホップ、ソウル、ポップ・ミュージック等様々な音楽を好んで聴いており、
それら大衆音楽との融和を図った音楽も発表しています。
またルイ・マセナは映画音楽も手掛けており、
今回リリースされたのはそんな素養が生かされたドラマティックなピアノ・ソロ作。
ピアノ・ソロ、それもクラシックとなれば、ついつい期待してしまうのが超絶技巧。
ですが本作にそこまでのものはありません。(普通にすごく巧いですけれども)
清々しいピアノの音色による、
哀愁がたっぷり込められた美しい楽曲群を堪能するアルバムとなっています。
静と動のふり幅が激しくダイナミック、
且つ各楽曲がほとんど3分台でまとめられているので、
飽きずにさっぱりと聴き進めていけます。
こめられた哀愁味はポルトガルのお家芸で少々大仰なところもありますが、
日本人にもジャスト・フィットすることでしょう。
「新潟の寒い朝、田んぼに降り立つ白鳥」みたいなイメージを描いてしまうほどに。
このように映像を想起させる音楽でもあります。

日本で言えば以前レビューしたhideyuki hashimotoの世界観と共通するものを感じました。

※次回更新は4月9日となります。

「D-Day」

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