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HUMBLE PIE/RUMBLIN’ HUMBLIN’ WILLIN’

HUMBLE PIE/RUMBLIN’ HUMBLIN’ WILLIN’
イギリス
『ハンブルパイ・ファンは、これを観て一緒にイライラしよう!』

 復活第一回目の記事は、英国のソウルフルなブルース・ロック・バンド、ハンブルパイのブートDVDです。いきなりのブートレグ。ちなみに今、ブートレグと検索したら米津玄師のアルバムがヒットしました。
 
 去年、年末の大掃除の際、押し入れの奥から発掘されたヘラコプターズのブートVHS。「見たい!」しかし再生出来ない。検索。チーン。「おおっ、今はDVDになっているのか!」→沼に再突入と相成りました。

 音楽映画を見ていると思うのです。好きなミュージシャンの映像くらい、持っていたいな、と。そして何度かに分けて購入して来た内の1枚が本作となります。

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 ハンブルパイの映像作品というだけで、ファンにとっては垂涎のアイテム。内容の内訳はTHUNDERBOX TOURのロンドンでのライブ(1974年)が4曲(+インタビュー1枠)、1969年のビートクラブが2曲、LAフォーラムでの1974年のライブが2曲、1987年のトロントでのスティーヴ・マリオットのライブが4曲となっています。58分です。全編プロショットでの収録。

 正直、ブートレグという点を加味してもひどいクオリティの内容です。映像、音質共に伸びきったテープ起こしレベルで、初回視聴時はファンの期待を打ち砕くことでしょう。

 クオリティに関しては2~3回繰り返して視聴することで慣れます。「貴重なハンブルパイの映像がこんなのしか残っていないなんて」などと悔やんでも仕方がないのです。慣れてみると、 泥臭さが頂点に達した時期であるTHUNDERBOX TOURのライブは素晴らしい内容。スティーヴ・マリオットのソウルフルなMC、ブルージーなインプロヴィゼーションがバッチリと楽しめます。
もう一つの目玉である1974年、LAフォーラムの映像。こちらはTHUNDERBOX TOURよりも(比較すると、だけれども)鮮明な画像がうれしいポイント。しかしながら音質はペラペラです。「I Don’t Need No Doctor」「Honky Tonk Women」というハイライト2曲が聴けるのならば贅沢は言うまい。こんな音質でも、全身全霊のパフォーマンスであることはビシバシと伝わってくる。凄いバンドだ。ただし「I Don’t Need No Doctor」が終盤からの収録であることは不満。

 他の部分はそれなり。

ハンブルパイのファンへのお薦め度☆☆☆☆☆ 

Poeira Zine - Humble Pie - "Thunderbox." - Live - Rainbow Theatre, London 6-1974.
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Florence + The Machine/ High As Hope

Florence + The Machine/ High As Hope
2018年 イギリス
『凄みで黙らせる音楽』

 2009年から活動しているロック・グループ、フローレンス・アンド・ザ・マシーン。なかなか音楽性を言葉で説明するのが難しい個性的なグループだと思います。本作での彼らは、ケイト・ブッシュのような自然の大らかさを含む神秘性と、ピンク・フロイドのような宇宙的サイケ・サウンド、クィーンのドラマ性を融合させたような音楽と書いておきます。これまでに3枚のアルバムを発表しており、これで4枚目。
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 主役であるフローレンス・ウェルチの歌唱は、瑞々しい高音を力強く発声しており、相変わらず強力です。キーボード、シンセサイザーの洪水がサウンドの肝となっています。全10曲それぞれが4分台程度でまとめられているのに関わらず、フローレンスの圧力なのか、緩急の激しい構成ゆえなのか、とにかくスケールの大きさを感じさせられます。圧倒される密度の濃さから、只者でない貫禄が伝わってくるわけですが、聴きやすいと言えないのも正直な所。ポップさが後退しているのが要因でしょう。ただしスタジオ音源の迫力で圧倒する力量は本物。キャッチーではない為、日本受けはしなさそうですが、ライブを見てみたくなります。

Florence + The Machine – Hunger
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Glen Hansard/Between Two Shores

Glen Hansard/Between Two Shores
2018年 イギリス
『歌詞が気になるので日本盤が欲しい』

 アイルランド出身のシンガーソングライター、グレン・ハンザードの3枚目。ユニオンのページでは”映画『コミットメンツ』や『ONCE ダブリンの街角で』で広く知られる”と紹介されているのですが、自分は全く知りませんでした。とにかくいい声で渋いバラードを歌い、ヴァン・モリソンみたいだな、とチェックした次第。
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 1970年、アイルランドのダブリンにて生まれたグレン・ハンザード。13歳で学校を辞めて路上演奏を始めた彼は、1990年の自身のバンド、THE FRAMESを結成。アイルランドで積極的にギグを行いました。1991年には先述した映画『コミットメンツ』の音楽を担当。以降、いくつかの映画音楽を携わりながら、THE FRAMESや男女デュオThe Swell Seasonの一員として活動。その合間を縫って2008年からはソロとしても作品を発表しており、本作もその一つです。尚、影響を受けたミュージシャンとして、ヴァン・モリソン、レナード・コーエン、ボブ・ディランを挙げてます。

 内省的なバラード、ブルースを中心とした内容。ハミングでうねるような節回しはボブ・ディランやヴァン・モリソンを、ゴスペルのように荘厳なオルガンの調べはレナード・コーエンを彷彿とさせます。少しガナリ気味の歌声は美声とは言えないものの、感情が籠っており惹きつけられます。地味ながらも時々思い出して繰り返し聴いている一枚です。

Your Heart's Not In It
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SUTHERLAND BROTHERS/LIFEBOAT

SUTHERLAND BROTHERS/LIFEBOAT
1972年 イギリス
『これほどの名盤が日本初CD化だったとは』

 『ナイス・プライス・ライン・リターンズ』で再発されたアルバムを紹介するシリーズの第二回。今回はサザーランド・ブラザーズのセカンドを紹介します。当初は、このシリーズのアルバムを一挙に紹介する予定だったのですが、色々他にもレビューしたいアルバムも出てきているので、月1枚程度の更新となります。ご了承ください。
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 ロッド・スチュワートの「セイリング」のオリジナルが収録されている、というのが本作のウリ。実際、帯叩きにもガツンと書いてあります。ただ、今の若者には響かないような・・・・・・「セイリング」のCMが流れたのはいつの頃だったか(検索中)1995年でしたか。であれば、もうおじさん以上でないとキャッチコピーとして通用しないでしょうね。

 ロッドは自身も素晴らしい作曲家ですが、マイナーな楽曲を拾い上げてカバーすることも得意としています。1975年にカバーされた「セイリング」もその一つでしょう。

 アイルランド出身のサザーランド兄弟が前作のファーストで組んでいたバンドを解散して、デュオ名義でリリースしたのが本作です。アメリカ南部のスワンプ・ミュージックへの憧れをブリティッシュ由来の叙情的でポップなメロディーに包んで表現したサウンドが特徴。デュオ名義ではありますが、スティーヴ・ウィンウッドやデイヴ・マタックスなどアイルランド出身のセッション・ミュージシャンが多数参加。イギリスならではのパブ・ロックが楽しめるアルバムです。

 今回の再発で改めて良い曲が揃っていることを再確認しました。帯は「セイリング」推しにならざるを得ない状況ではありますが、アルバムでは「セイリング」は休憩ポイントのバラードとなっており、捨て曲無しの素晴らしい内容です。尚、同時に再発されたファースト・アルバムも甲乙つけがたい素晴らしさ。セットで購入されたし。
初の日本盤化とは意外です。そういえば、このアルバムも新宿まで遠征して購入したという記憶があります。サザーランド・ブラザーズは本作発表後、クィーバーというグループと合体し、サザーランド・ブラザーズ&クィーバーと名乗るのですが、その名義で本作を1977年に出し直しています。内容も異なるため、二つを集めようと必死になっていたのですが、後日、CDとして流通しているのはCBS盤(77年)のみだと判明して脱力したのでした。

Sutherland Brothers Band - Real Love (1972)
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Saxon/ Thunderbolt

Saxon/ Thunderbolt
2018年 イギリス
『こんなに頑張っていたなんて知らなくて』

  NWOBHMシーンを代表するグループの一つ、サクソンの新作。全盛期である初期以降、試行錯誤の迷走をしていた時期もありましたが、今も生き延びているだけでなく、ハイペースでアルバムをリリースしていることは素晴らしい。軽い気持ちで「サクソンだ!なつかしー」とか言って試聴してみたものの、まさか紹介することになろうとは。舐めていました。
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 切れの良いブリティッシュ・ヘヴィ・メタルが全編で楽しめるアルバム。一糸乱れぬツイン・ギターを前面に押し出したバンド・アンサンブルがとにかく凄い。またコーラスによる威勢のいいサビ、67歳になるビフによるおじいちゃんシャウトも健在です。サクソンらしく、楽曲はとにかくキャッチー。ドラマティックな魅力もあり、ライブで盛り上がること請け合い。

 人間、老いて行けば落ち着きが出てくるもので、ディープ・パープルのように渋い音楽性へとシフトするのがベテランの常。だというのに、この元気なジジメタルの凄まじさたるや。ここ数年の過去作も素晴らしいようなので、チェックしてみます。
Saxon - Thunderbolt (Official Video)
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