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「GLENCOE/The Spirit of GLENCOE」

『地味目な英パブロック作』
「GLENCOE/The Spirit of GLENCOE」1973年 イギリス

 明日書こう、明日書こう、と思っている間に、思っていることすら忘れてしまう。そんな感じでほったらかしておりましたブログ。ごめんなさい。今日は書きます。
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 今日、取り上げるのはBIGPINKからリリースされたグレンコーのセカンド・アルバム。イーグルスへの憧れが伺える、埃っぽいカントリー・ロックとソウルの融合が軸となる音楽性で、パブ・ロックに括られているようです。そこに加えてELOなどを想起させるストリング主体の幻想的なブリティッシュ・ポップ色が、彼らの特色。プロデューサーとしてベン・シドランが参加。本セカンドはその個性がより際立っている印象です。
 1973年作とは思えない洗練されたサウンド。その一方で、楽曲をこねくり回してしまう、この時代の英国バンドの性はしっかりと発揮されています。
CD化が遅れていたのも分かる地味さ加減はいかんともしがたい、という内容ではあり。その中でも、バラード・ナンバー2曲や一部ロックンロール・ナンバーではフェイセズのような軽妙さが感じられるのが魅力。

Glencoe-the spirit of Glencoe-Friends Of Mine & Roll On Bliss
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Gareth Pearson/A Tweak on Antique

Gareth Pearson/A Tweak on Antique
2019年 イギリス
『のどかなギター・インスト』

 イギリス、ウェールズ出身のギタリスト、ギャレス・ピアスンのサード・アルバム。

 フィンガー・ピッキング・スタイルによるギター・インスト作です。
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 端っこに顔だけ出している猫がいい塩梅のジャケットが切っ掛けで聴いてみました。

 本人のギター・ソロ作と、バンド編成によるセッション、という二つの構成で録音されています。オリジナル曲が7曲、ドク・ワトソンによるブルーグラスの名曲「Black Mountain Rag」、ショスタコーヴィチの「Waltz No.2」、ハリー・ダクレ作曲の流行歌「Daisey Bell」というラインナップのカバー3曲、計10曲という内容。

 カバー曲は有名なものばかり。軽妙なギター・インストへと見事にアレンジされており、そのセンスがうかがい知れます。過去作ではマイケル・ジャクソンの「Thriller」などもカバーしており、親しみやすい入り口を作り、魅力を知ってもらおうという心意気に感心。

 柔らかく滑るギターの音色が素晴らしく、若手ギタリストの有望株として高い評価を得ているのも納得の腕前です。オリジナル曲は、清々しく優雅なメロディーが心地よい。一部の輸入盤店がネット通販をしています。

Daisy Bell (Bicycle Built For Two) - Gareth Pearson

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HUMBLE PIE/RUMBLIN’ HUMBLIN’ WILLIN’

HUMBLE PIE/RUMBLIN’ HUMBLIN’ WILLIN’
イギリス
『ハンブルパイ・ファンは、これを観て一緒にイライラしよう!』

 復活第一回目の記事は、英国のソウルフルなブルース・ロック・バンド、ハンブルパイのブートDVDです。いきなりのブートレグ。ちなみに今、ブートレグと検索したら米津玄師のアルバムがヒットしました。
 
 去年、年末の大掃除の際、押し入れの奥から発掘されたヘラコプターズのブートVHS。「見たい!」しかし再生出来ない。検索。チーン。「おおっ、今はDVDになっているのか!」→沼に再突入と相成りました。

 音楽映画を見ていると思うのです。好きなミュージシャンの映像くらい、持っていたいな、と。そして何度かに分けて購入して来た内の1枚が本作となります。

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 ハンブルパイの映像作品というだけで、ファンにとっては垂涎のアイテム。内容の内訳はTHUNDERBOX TOURのロンドンでのライブ(1974年)が4曲(+インタビュー1枠)、1969年のビートクラブが2曲、LAフォーラムでの1974年のライブが2曲、1987年のトロントでのスティーヴ・マリオットのライブが4曲となっています。58分です。全編プロショットでの収録。

 正直、ブートレグという点を加味してもひどいクオリティの内容です。映像、音質共に伸びきったテープ起こしレベルで、初回視聴時はファンの期待を打ち砕くことでしょう。

 クオリティに関しては2~3回繰り返して視聴することで慣れます。「貴重なハンブルパイの映像がこんなのしか残っていないなんて」などと悔やんでも仕方がないのです。慣れてみると、 泥臭さが頂点に達した時期であるTHUNDERBOX TOURのライブは素晴らしい内容。スティーヴ・マリオットのソウルフルなMC、ブルージーなインプロヴィゼーションがバッチリと楽しめます。
もう一つの目玉である1974年、LAフォーラムの映像。こちらはTHUNDERBOX TOURよりも(比較すると、だけれども)鮮明な画像がうれしいポイント。しかしながら音質はペラペラです。「I Don’t Need No Doctor」「Honky Tonk Women」というハイライト2曲が聴けるのならば贅沢は言うまい。こんな音質でも、全身全霊のパフォーマンスであることはビシバシと伝わってくる。凄いバンドだ。ただし「I Don’t Need No Doctor」が終盤からの収録であることは不満。

 他の部分はそれなり。

ハンブルパイのファンへのお薦め度☆☆☆☆☆ 

Poeira Zine - Humble Pie - "Thunderbox." - Live - Rainbow Theatre, London 6-1974.
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Florence + The Machine/ High As Hope

Florence + The Machine/ High As Hope
2018年 イギリス
『凄みで黙らせる音楽』

 2009年から活動しているロック・グループ、フローレンス・アンド・ザ・マシーン。なかなか音楽性を言葉で説明するのが難しい個性的なグループだと思います。本作での彼らは、ケイト・ブッシュのような自然の大らかさを含む神秘性と、ピンク・フロイドのような宇宙的サイケ・サウンド、クィーンのドラマ性を融合させたような音楽と書いておきます。これまでに3枚のアルバムを発表しており、これで4枚目。
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 主役であるフローレンス・ウェルチの歌唱は、瑞々しい高音を力強く発声しており、相変わらず強力です。キーボード、シンセサイザーの洪水がサウンドの肝となっています。全10曲それぞれが4分台程度でまとめられているのに関わらず、フローレンスの圧力なのか、緩急の激しい構成ゆえなのか、とにかくスケールの大きさを感じさせられます。圧倒される密度の濃さから、只者でない貫禄が伝わってくるわけですが、聴きやすいと言えないのも正直な所。ポップさが後退しているのが要因でしょう。ただしスタジオ音源の迫力で圧倒する力量は本物。キャッチーではない為、日本受けはしなさそうですが、ライブを見てみたくなります。

Florence + The Machine – Hunger
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Glen Hansard/Between Two Shores

Glen Hansard/Between Two Shores
2018年 イギリス
『歌詞が気になるので日本盤が欲しい』

 アイルランド出身のシンガーソングライター、グレン・ハンザードの3枚目。ユニオンのページでは”映画『コミットメンツ』や『ONCE ダブリンの街角で』で広く知られる”と紹介されているのですが、自分は全く知りませんでした。とにかくいい声で渋いバラードを歌い、ヴァン・モリソンみたいだな、とチェックした次第。
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 1970年、アイルランドのダブリンにて生まれたグレン・ハンザード。13歳で学校を辞めて路上演奏を始めた彼は、1990年の自身のバンド、THE FRAMESを結成。アイルランドで積極的にギグを行いました。1991年には先述した映画『コミットメンツ』の音楽を担当。以降、いくつかの映画音楽を携わりながら、THE FRAMESや男女デュオThe Swell Seasonの一員として活動。その合間を縫って2008年からはソロとしても作品を発表しており、本作もその一つです。尚、影響を受けたミュージシャンとして、ヴァン・モリソン、レナード・コーエン、ボブ・ディランを挙げてます。

 内省的なバラード、ブルースを中心とした内容。ハミングでうねるような節回しはボブ・ディランやヴァン・モリソンを、ゴスペルのように荘厳なオルガンの調べはレナード・コーエンを彷彿とさせます。少しガナリ気味の歌声は美声とは言えないものの、感情が籠っており惹きつけられます。地味ながらも時々思い出して繰り返し聴いている一枚です。

Your Heart's Not In It
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